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B'z 今夜月の見える丘に 歌詞解読

今日はこの歌詞を取り上げます!

たとえば どうにかして 君の中
ああ 入って行って

コミュニケーションの極意

「自分がその人自身になった場合」を意味しています。上から目線でその人間のことを見ていると、一生その人のことがわかりません。

その瞳から 僕を覗いたら 色んなこと
ちょっとは わかるかも

B’zが共通のテーマとして訴えていたこと

 それは、「私たちは、コミュニケーションが全く取れていません」ということです。このメッセージが込められた歌詞は、かなりの数に上ります。「Liar Liar」とか、「Bad Communication」とか、「Love Phantom」とか。そして今回の「今夜月の見える丘に」も、コミュニケーションが主題の歌であると考えられます。

 この冒頭の歌詞からいきなり、コミュニケーションについて書かれているということが読み取れますね。

 愛すれば 愛するほど 霧の中 迷い込んで

 手をつないだら 行ってみよう 燃えるような月の 輝く丘に
 迎えに行くから そこにいてよ 
 かけらでもいい 君の気持ち 知るまで
 今夜 僕は 寝ないよ

 すごくストレートに気持ちを謳っていると思います。でもって、どうしてわざわざ月の見える丘に行こうとしているのか、謎はむしろそこにあります。

 私が「Love Phantom」の歌詞を解読した記事で述べたことなのですが、B'zは「月の満ち欠け」を「男女の仲」の隠喩にすることがある、と考えています。

 「月の光がそうするように君は背中に滑り落ちよう」

 これは「Love Phantom」の歌詞の一部です。コミュニケーションが全く取れていない男女は、満月と新月のように、時間軸のズレた付き合いをしていました。

 しかし、今回の歌は、その逆です。これから二人が本当に、「裏表のないコミュニケーションの完全に通った関係」になる予感がして、わくわくしてこないでしょうか。二人の間には何の隠し事もなく、自分のいいところも、悪いところも、全てがわかっていて、全てを伝えきる。そんな関係です。

 痛いこと 気持ちいいこと それはみんな 人それぞれで
 ちょっとした違いにつまづいて またしても 僕は派手に転んだ

 人はやっぱりそれぞれ違いがあります。違いなんて際立たせなくても、もう違うものです。全く同じなら、全てがわかると思われます。

 人は皆「個」の部分を持っています。しかし、共通する部分もあります。人によっては、「人間はみんな同じだよ。」と言う人もいれば、「人それぞれだよ」と言ってくる人もいます。正直どっちなのやら混乱する・・・。という経験を持ったことはありませんか?
 
 個人では違いはあります。しかし、共通しているところは共通しています。ただそれだけの話であり、どちらに焦点を置いて話をしていたのか、と言う違いにしかすぎません。

  傷ついて やっとわかる それでもいい 遅くはない

  人は自分の言いたいことを言うと相手を傷つけると考えて、控えることもあります。また、自分が傷つきたくないからしり込みをする、とういうこともあります。B'zの価値観は、コミュニケーションを通じ合わせようという立場にあると思います。自分がたとえ傷ついたとしても、その通りのことがわかるのならば、それでもいいじゃないか・・・。それでも遅くない!と言ってきます。

 私たちは、「個」の違いによって傷つくことが多いわけです。相手のことがどのような人なのかわからない。よって、相手と自分の持っているルールが衝突します。

 私たちはコミュニケーションが相手と完全に通り、全く相手との間に情報の齟齬がない場合、もっと円滑に付き合うことができる・・・はずです。しかし、なかなかそうもいきません。

 手をつないだら 行ってみよう 怪しい星の 潜む丘に
 茂みの奥へと進んでいこう
 怪我してもいい はじけるような笑顔の
 向こう側を 見たいよ

 主人公が彼女を連れて、二人だけの場所に行こうとしています
 恋愛経験のある人は この歌詞を読むだけでもわくわくしてくるのでは

 手をつないだら 行ってみよう 
 まんまるい 月の 輝く丘に
 誰もがみんな照らし出されて 
 心の模様が空に映ってる

 いつでもそうやって笑ってないで
 かけらでもいい
 君の気持ち知るまで 今夜僕は 寝ないよ

 太字にしたところですね。月が全く欠けていない。皆の心が一致していることを指しています。全く同じ時間軸で、お互いの気持ちが通じ合う予感を感じさせます。

 君の気持ちを知るまで、自分は寝ることはないと言っています。

 でも、自分のありのままを相手に知らせるって、非常に勇気がいりますよね。だからみんな、自分を隠すし、嘘もつきまくるんですよね。

 


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