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⑨自宅があぶない


存外、自宅も危ないのです。

外は気が張っているので、存外ひざ折れ、けつまずきも少なめ。
頑張りすぎないよう無理せず、さっさと車いすを借りたりするので。

で、自宅はどうでしょう。

実は、ここ10年の間で骨折・捻挫合わせて、外は1回、自宅は5回。

自宅では安心しているので、気を張り続けてないから、もあるかもしれません。

自宅の設計はバリアフリーを意識し、高さのある玄関アプローチ、玄関の敷居を超えれば、床の段差はゼロ、部屋の敷居はゼロ、部屋の扉の吊り下げ引戸。
ウッドデッキもありますが、段差2センチ。
だけど、当時は病気も認識してないので、車いすで移動は想定できず・・・
大きく広い家ではないので、車いすでほぼ移動できません。
なので、立位、自立して歩行。

自宅で杖をつかってますが、杖だけでは身体も心も安定しません。
そういう時は「手すり」に頼りたい。
なので、福祉の助成を活用して、玄関、廊下、トイレ、浴槽には「手すり」を付けてました。
しかし、間取り、助成金額としても、リビング、ダイニング、キッチン、寝室、などなど、「手すり」を付けれなかった部屋はたくさんあります。

そして、自宅の怪我は、「手すり」がないリビング、キッチンやダイニングでやっちゃいました。

同じ病気の仲間に聞くと、やはり骨折に至るような怪我は自宅でした。
人は、四六時中、気を張り続けてられません。

今どき言葉で、やはり「手すり」は神

さらに、この病気が厄介なのは、徐々に筋力が少なくなっていくこと。

「手すり」の工事をしても、数年後には取り付け位置は足りなくなる。
さらに、更新工事をしても、数年後にはまた位置は使えなくなる。
数年後の筋力の減少量を予想できないので、先回りで工事できない。

実際に、階段に「手すり」の追加工事をしました。
しかし、その追加工事の「手すり」は数年で使えなくなりました。
だからといって、その度に追加工事を繰り返したら、壁中「手すり」だらけになります。
だんだん廊下が狭くなっていき、逆に健常な家族はぶつかりやすくなり危なくなるでしょう。

前から、病院、駅、市庁舎、などの公共機関は意外に「手すり」が少ないなぁ、と感じてました。
もしかして、同じように、健常者の障害にならないように、「付けなかった」じゃなくて「付けらなかった」かも、と。

様々な人の身長にあわせた複数の高さの「手すり」
取り出しやすい、片付けやすい「手すり」
ドアや扉で途切れない「手すり」

壁から凸、じゃなく、壁に凹、の「手すり」はどうでしょう。
意匠としてもいい感じ、と思うのだけど。

では