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金丸竜児さんのRUDIE’S(ルーディーズ)と、意外にオープンな日本の釣具業界のこと。

金丸竜児さんが、ご自分のブランド『RUDIE’S(ルーディーズ)』を作る時、サイト構築を依頼されたことがありました。

私はweb制作の専門家とはいえませんが、釣具のサイトに何が必要か、大切かはある程度わかりますので、そこを見込まれたものでしょう。

最近、岡っぱりのタイラバのことを調べていくと、必ずルーディーズの「魚子ラバ」にぶつかりますし、想像した通りの成功をされているようです。

ひさしぶりにサイトを見てみたら、一変してはいましたが、私が作ったものの土台はまだ残っていて、懐かしい感じがしました。

海のルアーの世界では、15年ほど前に、漁師さんが使う道具である「漁具」のルアー化といえる、タイラバとインチクが流行し始め、それは海釣りの世界を一変させました。全国各地で遊漁船がこんなに増えたのも、タイラバが普及した影響だろうと思います。とにかく釣りが簡単になりましたし、驚くほど多魚種が釣れました。私はその初期に、遊動式で地歩を築いたセブンスライドの解説ページを作ったりました。

岡っぱりのライトルアー、というDNAを持つ金丸さんは、その漁具をショアで使え、ライトタックルで使えるように小さくする、というコンセプトで、ルーディーズを作ったのでしょう。

日本の釣具業界は、アメリカに比べると非常にオープンでフラットですので、誰にでも釣り具メーカーになれるチャンスがあります。

アメリカにも日本のような卸会社はあるのですが、影響力は大きくなく、それよりも個人の優れた営業代理店(レップといいます)と契約して、彼らが全米を回って釣具を売り込んでいきます。

開拓したお店の売上から、その後もずっと手数料が入り続けるので、営業代行ではなくて代理店です。その営業力は凄いものがあり、頼もしい反面、一度できあがったルートに競合製品を投入するのは、かなり高い壁となります。結果として、保守的になります。

日本は、大きな釣具の卸会社が複数ありますし、量販店の店舗にや本社に、話を聞いてくださいと連絡をとれば、ちゃんと対応してくれると思います。

釣りの専門家をめざすなら、文章を含むメディアでの表現力が問われることになりますが、それ以上に難関に見える「釣り具メーカーになる」ことは、実は想像するほど、数多くの困難と幸運を必要としません。良いものであれば、一度はチャンスをもらえる可能性は、それなりにあると思います。

金丸さんの起業時に、「ああ、これはうまくいくだろうな」と思ったのは、誰でも応援したくなる金丸さんの人柄でした。打ち合わせで、電話で何時間も話していく中で、ますますそんな気がしていました。

結局、人柄がすべてを超えていくような気がしております。

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