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『釣りバカ日誌』原作者のやまさき十三さんと、耳川でエバを釣ること。

『釣りバカ日誌』の原作者であるやまさき十三さんのことを思い出していました。

初めてお会いしたのは私が30代で、やまさきさんが50代だったのかな。

宮崎県が、「宮崎をテーマにした『釣りバカ日誌』の北見けんいち+やまさき十三コンビで漫画を作ってほしい」とリクエストをして、私とやまさきさんが県内を取材したことがありました。

高千穂の取材を終えて、宮崎市に帰る途中、美々津の耳川の橋を過ぎました。

「先生、ここは今だとエバ(メッキ)が釣れますよ」

というと、「ちょっと川辺に降りたいですね」ということで、岸壁に行くと、水揚げしたチリメン(生)がこぼれている。それをつまんで川に放ると、エバがわらわらと湧いてきまして。

「車にのべ竿が載ってるとしたら、どうです」
「やりましょう。ぜひやりましょう」

ということで、当時の松形祐堯知事を表敬訪問する予定があったのに、釣りを始めてしまいました。やまさきさんは、落ちているチリメンを餌にエバをおおいに釣り、

「あなたには勝ったようだね」

とご満悦でしたが、表敬訪問は遅れ、同行されていた広報広聴課の職員の方は、

「大丈夫です。もうあきらめましたし、言い訳も考えてあります。それにやまさき先生が耳川で釣りをされるというのは、将来、どんな意味を持つかわかりませんから(軽く圧力)」

と、佐々木課長なら、ここで胃薬を飲むところだろうなと、漢を見せてくれたのでした。

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