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ライトニングトークするのが苦手なのでむしろLT会を運営して自分のLTのハードルを下げている話

こんにちは、Hokkaido MotionControl Network(#DoMCN)というVR・拡張現実の開発者コミュニティを運営しているじゅんです。
今回、9/27開催 「LTのコツ」大披露会 (#Engineers_LT)の運営をしていた @ariaki4dev さんの下のツイートに軽率に反応してしまったことがきっかけで、合同誌の記事執筆プロジェクトに巻き込まれましたので簡単に書き起こすことにします。ライトニングトーク(LT)のコツを初心者の人が見る事で発信のハードルを下げる試みとの事で、応援しないわけにはいきませんね。それではいきましょう。


大前提:私はLTが苦手であるけど発信はしたい

 2017年くらいからエンジニアさんの勉強会に参加し始めましたが皆さんの発表の上手さに衝撃を受けました。持ち時間が5分しかないのに言いたい事をコンパクトにまとめてスラスラと話している様をみて、とてもマネできないと思いました。私自身、未だにそう思っているくらいLT自体は上手くなっていません。性格がLT発表に向いていない事を自覚したうえで、じゃあどうすればよいかという事を考えて、運営をやる抜け道コースに至りました。

マネして欲しい人:文化を読み取るのが上手なおじさん

 基本的には読み書きできるのだけど本番に弱くてド緊張してしまう方にはおススメかもしれない方法です。私をモデルにしていますので、その性格的な特徴を書いていくと、
・緊張すると予定外のセリフを言って、そこから脱線が始まる
・一応マメではある(らしい)
・じっくり考えるor常に寝不足なので思考がゆっくり
・そもそもプレゼンが怖い
という感じです。それでもなんとかなっているので、安心してマネしてみて欲しいです。

LT発表者になる前にLT会の運営者に加わってしまう

 具体的には、既存のLT会を見つけて関心軸が近いと思ったらそれとなく運営の人に加えられそうなムーブを徐々に行っていって運営お助け人として認知してもらいます。
・参加登録したときのツイートをちゃんとやってみる
・集客のための運営ツイートを拡散協力してみる
・現地の発表を見ながら実況ツイートを頑張ってみる
・アンケートに答えたことを表明する 
みたいな、リアルタイム性の薄い発信の方を頑張ります。そうしていくと、明示的に運営とされなくても、運営側からしたらすごく助かる人、のイメージを得られる事があります(得られない事もある)。主催の人が運営サイドの募集をかけていたら、申し出てみると入れてくれます。
 そんなメンドクサイ事をやってられない人は、自らLT会を企画して主催になってしまいます。

運営側になってもやることは同じ

・参加登録したときのツイートをちゃんとやってみる
・集客のための運営ツイートを拡散協力してみる
・現地の発表を見ながら実況ツイートを頑張ってみる
・アンケートに答えたことを表明する 
これらは継続していけると思います。私はオンライン参加の事がほとんどなので、ツイッター実況と当日の運営補助(会の途中で出た記事のURLを代理投下していくとか、トラブって参加できてない人にリプを送るとか)を意識してやっています。

開催直前までLT枠が埋まってない時に手を挙げる

 予定の発表数に少し足りてない、みたいな状況をconnpassページ見てると分かると思います。そんな時に、「もし埋まらなかったらLTしてみていいですか?」と言えれば大体OKがもらえます。
 この時飛び入りLT枠が一個埋まることになるので、運営的には時間の計算が出来るようになって結構助かります。一方で発表者側も、無くなるかもしれない枠としてLTを準備する事になりますが、これは気が楽です。最低限発表で伝えたいメッセージをスライド一枚作れればあとは何とかなります。

発表時間を譲ってもリカバリできる

 自分の発表順が来た時に、時間が押しているのか余っているのか判断してどうするかを決めます。押している場合は、メッセージ伝えたいスライドを中心に1,2分くらいでまとめてさっさと次にパスします。余っている場合は、予定通り話してみるといいでしょう。アドリブ脱線した効果も出ていい感じに時間が埋まります。
 重要なのは発表資料の出し方で、メッセージのスライドを含む4枚くらい画像をつけて会の最中にハッシュタグをつけて放流します。文面と画像は事前にそろえておいて、投稿のボタンを押すだけの状態にしておいても便利です。こうしておくことで、運営をふくむ参加者がRTで拡散してくれます。

LT発表する事で得たい結果を、別の方法で確保する

 皆さんはLTをすることで何を求めているでしょうか?取り組んでいる技術の良さを皆に知ってもらって仲間が増える、とかが最良のシナリオになるでしょうか。
 LT発表という短い時間で自分の伝えたい内容を伝えきる事は自分にとっては不可能なので、まずは「参加者に取り組みを知ってもらう」という事に絞っていくと、自分の発表スライドがそのスジの運営者に拡散してもらえる事で第一の目標は果たされる事になります。参加者のなかで共感してくれた人も拡散してくれますので、その人は仲間になってくれる可能性も高いです。
 ということで、LT発表というリアルタイム性の強い発表方法にこだわらなくても非同期で似た結果を得られるという事になります。
 実はこれは心の余裕につながります。本番で話が下手でも大丈夫と思っていると、案外本番も普通に喋れたりするものだったりします。発表当日に起きうるリスクを発表時間の外に移動・分散させられるのが運営の最大のメリットです。

注意点は文化摩擦

 ここまで、運営サイドに回る事でLTの難易度を大幅に下げる方法についてまとめましたが、運営サイドに回れないパターンもありますのでその原因となる文化摩擦についても書いてみます。

・自分を押し付けすぎるパターンで望まれない運営サポート仕草をしてしまう
 会の主旨・ターゲット層を上手く読み取れずに、やみくもに拡散をしたりしてしまうと、会の求めている参加者層と違う人が流れてきてしまうケースがあります。主催者側はちょっと計算外の事が起きたなと思う事につながり、あまりいい印象を持たれない結果になります。ですので、アクションを起こす前にじっくり関連ハッシュタグツイートを見たりして会の性質を読み取るとよいです。

・運営サイドが当該SNSをほとんど使ってないので気づかれない
 告知はツイートしてるけど普段SNS見ないみたいな運営者も居ます(市とか)。こういう運営者の発信をいくら拡散サポートしても、その事実を運営者側が認識してないので、当然感謝などの感情も産まれず関係構築には至りません。愛が空回りする状態で大変危険なのでほどほどにしましょう。

これらの注意点はありますので、マネして欲しい人の欄にも書いたように、じっくり読んで文化を読み取るのが得意な人に向いています。

まとめ

 LTが苦手と思っている人はむしろ運営側に回ってしまって本番の難易度を下げる事ができるという内容で書いてみました。リアルタイムの口頭で頑張らなければならなかった事を非同期コミュニケーションに移行できるので、気が楽になる方も居るのではないでしょうか。
 運営側で受け入れてもらえるためには、本人と運営側の文化が近い事が第一条件になりますので、そのあたりのギャップを埋められそうな発信がツイートとかで出来ればよいと思います。信用と内容と文脈が第一です。
 LTを通じて自身の好きなものを発信できれば、共感から仲間が増えて楽しい感じになっていきますので、よきコミュニティライフを送ってもらえればと思います。

以上です

おまけ(実演)

 10/18のXRミーティングで実践しました。ちょうど本番当日の0:00くらいまで登壇者が一人足りてなかったので、この段階でほかの運営メンバーに発表内容を共有して飛び込み枠を確保しました。当日中に別のエンジニアの発表が埋まったので、10分枠を6分に圧縮してサクッと終わりました。画像三枚めの内容だけはちゃんと告知すると決めつつ後は説明しなくてもいいと思っているので、気楽にしゃべって終われました。台本もなにも用意することはできませんでしたが、形にはなります。

(23/10/09 初稿 3123字 120 min
 23/10/19 おまけを追記 3430字)

忘年会あるらしいよ('ω')