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瞬間の心理学

新しい街の図書館で名越康文氏の心がフッと軽くなる「瞬間の心理学」という本に目が止まり、早速読んでみた。
名越康文氏は、野口整体の野口裕之先生や内田樹氏とも御懇意であり、気になる存在ではあったが、著書を読んだのは今回がはじめてであった。

本のタイトルの「フッと軽くなる」という表現に惹かれた。
ハウツー本かなと思いつつ、読み始めてみるとマドモアゼル愛先生の月理論やネドじゅんさんの自動思考とも重なる内容でとても興味深く読ませていただいた。

私自身が日常の中で気がついたこと、言葉として残しておきたいと思った感覚を次のような形で表現されていた。

少なくとも、「考える」という経験をじっくり何度も経てゆくような習慣や文化が、社会の中に根ざしていなければ、絶えず「現場」である日常の中で、当意即妙(すばやくその場面に適応して機転をきかすこと)に対応できるような存在は、生まれて来難いのではないでしょうか。

瞬間の心理学から一部抜粋

日常の出来事を通してホロスコープ等と重ねてnoteで言葉化していく作業がまさに上記の内容ではないかと思う。何人が読んでくれたのかという他人軸ではなく、自分自身の日常の中で感じたことを言葉で表現していくプロセスそのものが私自身を物語の一部として俯瞰して内観すること、河合隼雄先生とコンステレーションとも重なる作業ではないかと思う。


解放された感覚を覚えておくと、少しずつジャックがつながりやすくなる。
「あの時は気持ちよかったなあ」なんて漠然と思うより、「この感覚を覚えておこう」と自覚的に刻みつけることが大事なんです。

瞬間の心理学から抜粋

私がホロスコープを学んで、月星座の働きを意識し出して、3室太陽牡牛座の表現したい、伝えたいという衝動がはっきりと意識できるようになったという感覚と重なった。月星座、太陽星座の働きをはっきりと意識するということが非常に重要だと思う。
月星座の働きは無意識領域で働きやすいので、それを意識すれば月星座は働かなくなる。太陽の働きは意識することで、どんどん自分の中で衝動的に高まっていくように思う、月星座と異なり、太陽意識で行う行為には楽しさと喜びが含まれてくる。

自動操縦のせいで、集中する能力が鍛えられない。だから、目の前のことをしながらも、その合間には様々な空想やイメージが差し挟まれてゆきます。
知らず知らずのうちに、エネルギーが浪費されてしまう。
その中には、ずいぶんとネガティブな思考や感情も含まれているので、ちょっとした比喩的な言い方をすると、無意識に自分を傷つけていく」んです。

瞬間の心理学から抜粋

ネドじゅんさんの「自動思考」およびマドモアゼル愛先生の月理論とも見事に重なる部分である。
日常の無意識で繰り返している行為を意識することで、そのプロセスの質は大きく変わっていくのだと思う。


「これもまた過ぎ去る」は、言わば「諸行無常」を肯定的なニュアンスで捉えたような言葉です。つまり、「幸福なこともまた過ぎ去るもの」である。だけど一方、「苦しみもまた同じように過ぎ去るもの」である

瞬間の心理学から抜粋

昨年末からのジェットコースターのように二転三転してきた流れも時間が経過していく中で和らいでいく感覚は、私の内側にも実感としてあり、この言葉はとても染み渡るものがある。



自分で一日の中にある時間をコントロールできたという感覚を持つことではないでしょうか。その意義は何かと言ったら、自分の意志の力で、生活の節目を作れたということなんです。

瞬間の心理学から抜粋

自分の意志による生活の節目というものは、海王星が強く働きやすい私においても海王星の沼にはまらないように現実的な世界に結界を作るということと受け止めた。
自分の場合は9室蠍座海王星と3室牡牛座水星が180度でもあり、日常の中でこの節目を意識するということが極めて重要であると改めて認識させられた。


名越康文氏の言葉は、理想論ではなく、日常の中で、ひとりひとりがいかに自動思考に流され無意識的に好みに耽ることを繰り返すことがないよう、具体的な工夫を意識するよう提案されている。

既にマドモアゼル愛を通して学んだ月星座のことと重なり、ハウツー本というよりも、読者に意識の変革を促すように導いてくれる本のように受け止めた。

私自身、対人関係で緊張しやすく傷つきやすい存在であり、いかに日常の中で自己肯定感を維持させていくというのがテーマでもある。

著者の「気分転換」は日常の中で見つけるべきというメッセージは、3室太陽牡牛座で5室蟹座金星の私においては、日常の中で牡牛座らしく五感を通して感じたことをブログや俳句、写真で表現していく行為そのものが気分転換であると受け止めた。



新しきカーテンひらく百千鳥

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