二面性

【空っぽ話法】小泉進次郎環境相 2019年9月20日記者会見

三十代の若さで環境大臣に抜擢された小泉進次郎氏。就任からわずか2週間で発言内容の空っぽさが注目を浴びている。

そこで本記事では2019年9月20日の記者会見における発言を視覚化していく。
具体的には、処理水の海洋放出に関する記者からの質問に対して、なぜか魚の喉黒の話をし始めた質疑を取り上げる。

発言内容

以下、実際のやり取りを一字一句 書き起こす。

記者:
処理水の海洋放出に関して、国際社会に恐怖感を与えると(韓国が)懸念を示されました。かなり、この被災地に対する風評被害を助長することになりかねないなと私は思いますけども、そこに対して、大臣の受け止めをお願いします。

小泉環境相:
(中略)この前、私は小名浜で地元の組合長とお会いをしましたが、「今、試験操業で何が獲れますか」と言ったら「最近、のどぐろが獲れるんだ」と。「あー、福島、のどぐろ獲れるんですか、私のどぐろ大好きなんですよ!」って言って、「じゃあ、今度一緒に食べよう!」って「環境大臣室にぜひお越しください」と、「一緒にのどぐろ食べましょうよー」って言った時の、あのねー、「いいんですか!?」っていうね、喜んだ顔! 嬉しかったですねぇー。なので決してそういった皆さんが再び傷つけられるような事があってはならないと。その思いでこういった問題にもしっかりと向き合っていきたいと思います。

小泉大臣の発言はちょっと何言ってるかわからないので、この発言を2つの切り口で視覚化してみる。

要約による視覚化

20190920小泉会見.001

左列は発言を一字一句書き起こした内容、右列は発言を要約した内容である。

右列(要約した内容)の記者質問と大臣回答を見比べると、質問と全く無関係な内容が大半を占めていることがわかる。

・地元の組合長から「のどぐろが獲れる」と聞いた
・「私はのどぐろが大好き!」と伝えた
・大臣室でのどぐろを食べる約束をした時の組合長の喜んだ顔が嬉しかった

また、最後に回答に近い内容が含まれるが、実質的にはゼロ回答である。

・被災地の皆さんが再び傷つけられる事があってはならないという思いでしっかり向き合う

接続詞に着目した視覚化

次に、接続詞本来の意味に立ち返ってみる。

20190920小泉会見.002

今回の発言で接続詞は一箇所。
「なので」

*「なので」は断定の助動詞「だ」の連体形「な」+理由や原因を表す接続助詞「ので」で構成されており、単独の接続詞として文頭に用いるのは日本語の誤りだが、今回は便宜上「なので」を順接の接続詞と捉える

これは順接の接続詞と捉えることができ、以下のような意味を持つ。

前の事柄が理由となり、後の事柄が結論となる。つまり、接続詞の後ろには当然の結果が続く。

この接続詞本来の意味に則って発言を要約すると、以下のようになる。

大臣室でのどぐろを食べようと約束した組合長の喜んだ顔が嬉しかったから、
被災地の皆さんが再び傷つけられる事があってはならない

やっぱり、何を言っているか分からない。
これだけ意味不明な内容を堂々と発言できる小泉進次郎氏は面の皮が相当厚いことはよく分かる。

まとめ

今回、2つの切り口で小泉進次郎氏の発言を視覚化したが、何を言っているかは分からないままであった。

ただ、小泉氏の発言を聞く際は、計算し尽くされたカメラアングルや自信を持った喋り方に惑わされることなく、以下2点に留意すると質問に答えていないことは見えてくるかもしれない。

・発言を要約すると何を言っているのか
・接続詞が本来の意味で使われているか

更新履歴

2019/9/25 23:47
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