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第二十話 ダンスアイドル誕生まで 2

 CD の制作を札幌の芸能事務所へ依頼し、新ひだか町出身のシンガーソングライター阿部卓馬さんが二曲を作詞作曲してくださった。
ダンスアイドルユニットの名前はCha cha Girls。社交ダンスのラテンダンス5種のなかのチャチャチャからとった。曲が出来上がるとT先生が社交ダンスを活かした振り付けをした。

社交ダンスアイドルチャチャガールズは社交ダンスの魅力を若い世代にも伝えるための使命があり、T先生は「アイドル」と「社交ダンス」を掛け合わせて企画し、世の中へ送り出したのだった。

芸能事務所がプロモーションビデオを作ってくれた。
デビューしたのは2017年7月18日。出来上がってきたCDは私の手元に200枚届けられた。
市内のレコード店に並んだ時は自分のことのように心躍った。コーチャンフォー大型店ではデビューのお披露目のギグをした。

阿部卓馬さんの楽曲、新ひだか町特産のミニトマトを主題にした「太陽の瞳」のバックダンサーとしてもご一緒させていただいた。ダンスの振り付けはT先生がした。
これがご縁で新ひだか町のはまなすホールのこけら落としのステージに立たせて頂いたり、現地で「太陽の瞳」のダンスを子どもたちに覚えて踊ってもらえるよう指導も試みた。

一つ一つ扉を開いて、形にして、現実にしていくことが、不安を抱えながらも嬉しいことであった。
本人たちはアイドルとしてデビューしたことを本当に喜んでいたのか、感想を聞いたことがないからわからない。

 私はSNSを最大限に利用してCha cha Girls の周知に努めた。一日中全力を傾けて、Twitter、Instagram、Facebookのフォロワー獲得に精を出した。Cha cha Girlsの二人はそれぞれ個人のアカウントを持っていたが、「Cha cha Girls」としては私が代行して毎日発信した。
SNSで集客する方法をオンラインセミナーを受講して学び、濃いファンを作るための導線を考えてLINEも積極的に活用し実行した。ホームページも欠かさず更新するようにした。二人をよく知ってもらうために、それぞれの得意分野を話題にしたメルマガを発信するようにお願いした。

とにかくネット上での露出度を高めようと、発信、フォロー、コメントと数値目標を決めて繰り返した。
Cha cha Girlsのファンをなんとか増やそうと必死だった。

 投資しているので売れて欲しいと思わないわけはないが、人のために活動するのは、自分のためにするよりもずっと力が湧いてくるのだ。
誰かのためにやること、が強いモチベーションになる。












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