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前夜祭

明日5月8日は我らが澁澤龍彦氏がお生まれになった日である。

僕のこの世で最も好きな人。

とうの昔にお亡くなりになり、逢うことの叶わない人。

ニーチェだったか、遠人愛と言ったのは。

プラトニックな気持ちで純粋に憧れておくのが良い。

その意味において、この世に存在しない澁澤龍彦は、永遠の憧れであり、愛しい人。

たとえ何度子供を堕させようとも、僕の彼への愛は変わらない。

たとえどんな掠れ声でも、彼への思慕の念は溢れるばかり。

僕自身が三島由紀夫と同じ誕生日であり、三島由紀夫と澁澤龍彦は深い交流があったというのだから、僕自身も不思議な縁を感じる。

僕が文学を志したのも彼の影響であり、僕が異端とされるものを好むようになったのも彼の影響。

生産性を嫌い、機能論的人間観を嫌うのも彼と同じ。

ちょうど3日前の5月4日

寺山修司の命日に唐十郎氏が逝去なされたのは記憶に新しい。

澁澤龍彦さんと唐十郎といえば、やはり『犬狼都市』

澁澤龍彦さんの『犬狼都市・キュノポリス』に想を得た唐十郎氏が書いた「犬狼都市」。

紅テントも天井桟敷も好きな僕にとって、この4月の後半から5月の頭はなんだか思入れ深い。

佐々木絢子お姉様の命日に寺山修司、唐十郎の命日、澁澤龍彦氏の生誕日。

今年は辰年でもあり、龍の年、すなわち澁澤龍彦さんの年である。

なんだか怪しい現象の起こりそうな今年、彼と同じフランス文学を学べるなんて、こんな嬉しいことはない。

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