つれづれ漫画TOP画

対等とは。

さて、今回もコミックエッセイ大賞タグを使いたいので、まだ上げていなかった過去作からUP。

そう、今回の漫画は、まとめサイトに乗っちゃって、「イラストレーターさん、不完全な作品を○○して○○~」みたいな悪意の塊みたいなタイトルをつけられた上、まとめ民が僕のTwitterに押しかけて、コメント欄で暴れまくったという地獄絵図を作り上げた作品です。
これが掲載されたサイトは、アニメとか漫画を取り扱っているまとめサイトなのに、作り手の事を嫌っているらしく、非常に不愉快なタイトルをつけて毎度やり玉にあげるタイプのまとめサイトです。

人の想像力って、すごいなと思います。
情報を出していなくとも、その部分を自分の経験などから即時補完し、理解しようとするんです。
この漫画を読んで共感してくれたのは、きちんと自分中心の仕事をしている方々でした。
「乞食め!」みたいに罵倒してきたのは・・・まぁお察しという感じの方々かなと。
そう、仕事で行う以上、この前後があるんですよね。
打ち合わせ~お見積り~作業~みたいな感じで。
ただ、そこまで漫画にしてしまうと、情報量が多すぎて、漫画として破綻します。
なので、一番重要な部分だけをトリミングして漫画に落とし込むわけです。


この漫画の場合は、渡された見本資料が完璧な物ではありませんでした。
というか、僕の仕事では、完璧な資料を渡される事はほとんどありません。
その中で相手の意図を汲み取りつつ、商用になるクオリティの物を作り上げるのが本当に難しく、本当に楽しい。そんな仕事です。
当然、修正もありますし、途中で思いつきで出てくる要望を適応する事もあります。
そして、最終的には全部のご要望を組み込んだご納得いただける物を納品いたします。ハイ。
件に関しても、最終的にはシッカリとご納得いただいた上で、しっかり取るものを取って、シッカリこなしました。そのあたりは抜かりありません。

そして、この漫画における「プロなら」という言葉。
プロに「」的なを抱いている方は、プロという物に異常に厳しい・・のも特徴。ってか、基本、めっちゃ他人に厳しい。
自分の行動を棚上げして横柄になっちゃえるくらい厳しい。

お値段以上の仕事をする人はプロじゃなく、
そういう性癖の人です。


作るのが楽しすぎて、適正価格を守れず、結果的にいい仕事はするけど、相場大幅に低くしてしまう上に、要求ばかりを高くしてしまう迷惑な存在。
それが匠というものです。


プロはそれで飯を食ってる人間。
マイナスは出せませんし、相場が下がるとやっていけません。
なので、お値段以上は絶対にやらないんです。

「急ぎ案件なので、お値段据え置きだけど、急いで納品してくれ!」


しません。お急ぎ料金を取ります。
場合によっては休日も使いますが、休日料金が発生します。


プロに匠を重ねてしまっている人は、本当に多いなー。
矢面に立たされる立ち位置であるイラストレーターをしていると、そう思う局面が多々あります。
ある意味、日本人の病みたいなモンですが、なるべくなら認識を改めた方が良いのかも??

3こま目の態度は何だ!そんな不真面目に~みたいな叩き方をする方もいらっしゃいましたが・・・ちょっとまぁ、それは、「生きづらいだろうけど、頑張って生きてください・・」と。

重箱の隅をつついて叩いている方は、きっと、すごく完璧な日常を送られているのだろうな・・と感心します。

アメリカのイラストレーター仲間については、脊髄反射で「嘘松!」と反応する前に、前回の記事「好きなことを仕事にする事」を御覧ください。
そして、そういう反応をしそうになった方は、もっと広い視野で生きよう!頑張れ!

と、オマケにもうひとつ漫画を掲載。

イラストを仕事として受ける方へ一言。
絵は特殊技能です。そして、工数のかかる物です。
企業はあなたの描いたそれを使って、お金を生み出します。
ですので、安請け合いしないで、しっかりとお金をいただきましょう。
権利譲渡も含めての案件ならば、著作権料(一般には、絵の純粋利益の倍額程度)もきちんとお見積りに入れるようにしましょう。
安請け合いしてしまうと、それが一般認識(相場)となり、値崩れをおこして、他の専業で営んでいるイラストレーターさんに迷惑がかかってしまいます。それが現状の「食っていくのが難しいイラスト業界」です。

「私のはちょっとしたお小遣い稼ぎだから」
「技術に自信があんまり無いから、安くしとこ」

ダメです。
技術が無いなら、腕を磨いて、きちんと商用になるようにして、金額を上げましょう。
扶養から外れないように安い金額で請け負われると、相場がガタ落ちして、迷惑する専業イラストレーターが出ます。
適正価格をしっかり提示しましょう。
強気で良いんです。弱気価格は逆に埋もれますよ。

僕のマンガは、皆さんのご支援で成り立っています。 「オゥ、頑張って描いちょるな、いっちょおごったるわ!ガハハ」そんな方のご支援をお待ちしております。