女医森しほの発達障害・グレーゾーンの生きづらさ解消法

産業医、皮膚科医、公認心理師。産業医は、すべての働く人を守る医師。仕事のこと体調のこと…

女医森しほの発達障害・グレーゾーンの生きづらさ解消法

産業医、皮膚科医、公認心理師。産業医は、すべての働く人を守る医師。仕事のこと体調のこと人間関係のこと、働く人のすべての悩みに寄り添ってきた医師が、エビデンスに基く最強の仕事術・子育て術をお伝えします。

最近の記事

気持ちを言葉にする難しさ~自閉スペクトラム症に関するお悩み~

こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 学校の課題としてよくだされる”作文”。 実は発達障害の方にとって苦手と感じる方も多いようです。 それは感じたことは多くとも、 それを言葉にして表現することに時間がかかってしまうためです。 日常生活では、 ある程度パターン化されたことが多いため本人も問題なくすごせます。 しかしあまり経験のない出来事などに遭遇すると パターン化されていないため 情報処理に時間がかかってしまいフリーズしてしまうのです。 そういった

    • 自閉症のお子さんとペットの関係

      こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 自閉症の特徴として、 自分以外の人の感じ方を理解しにくいという傾向にあります。 人間同士であれば、 「~さんは人の気持ちがわからない」などと衝突してしまい、 ご本人も悩んでしまう場面もあるかもしれません。 しかし、動物であれば 考え方が違って当然 と割り切ることができるでしょう。 ペットの気持ちを理解することは、自分と違う考え方をする存在を受け入れるということ! ペットと仲良くなることは、 それ自体が癒

      • 発達障害だけど運転免許は取れる?

        こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害の方の中で、 運転免許を取得したいが不安という方もいらっしゃるのではないでしょうか? ASD傾向にある方は、 慣れないことや新しいことに挑戦する際には ①手順をしっかり確認 ②心配事や現時点での問題点を解消する ことが大切です。 不安であれば、 安全運転相談窓口に相談されてみるのも良いかもしれません。 詳しくはリタリコ発達ナビさんの記事でお話しさせていただきました!

        • 多動傾向にあるお子さんを落ち着かせる工夫とは…?

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害についてのお話です。 発達障害のお子さんの中には、 相手の話が終わらないうちに話し始めてしまったり、 勝手に動き回ったりなど いわゆる注意散漫・落ち着きがないといわれることがあります。 ついつい、 「~をしてはダメ!」、 「落ち着きなさい!」と注意したくなるものです。 しかしそれよりも 「~しようね」と伝えたり、 代わりの動作を教えるほうが効果的といえます。 例えば、何かを伝えるときは手を握ったり、 動

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          放課後デイサービスの大切さ

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害についてのお話です。 発達障害のお子さんを育てる親御さんから 小学校の頃は何とか学習についていけていたが 中学校からは次第に周囲と学習差がついていき子どもがつらそう というご相談を受けます。 成長していくと、 親御さんだけではカバーしきれなくなってくることもあります。 また、学習面だけでなく お子さんが思春期に突入していくとメンタル面でも親御さんには相談しにくい悩み事が発生するものです。 そん

          早めが肝心!療育とは?

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害についてのお話です。 皆さんは療育というものをご存じでしょうか? 達支援ともいわれており、 発達障害のあるお子さんやその傾向がみられるお子さんに行うサポートを指します。 一人ひとりの特性や状況に合わせて支援するため、 困りごとを解決したり、将来的な自立や社会参加に役立ちます。 詳しくはリタリコ発達ナビさんの記事でお話しさせていただきました!

          構音障害ってなに?

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 皆さんは"構音障害"をご存じでしょうか? 言語障害のひとつですが、 発達年齢の同じ子どもは発音できる音が 特定の音に限っていつも誤った発音になってしまう状態を指します。 まだ幼い子どもが言い間違えなどをしますが、 もちろんそれは正常な発達の過程でも見られることです。 そのため”誤った発音”が構音障害というわけではありません。 誤った発音になるのは、 発音をつかさどる器官に問題がある可能性もあるのです。

          発達グレーゾーンな子供のペースに合わせるのはいけないことなの?

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害についてのお話です。 発達障害グレーゾーンなお子さんの親御さんから、この子のペースに合わせてあげたいけど、甘やかしでしょうか?という相談をいただいたことがあります。 こちらのケースでは、診断は受けていないもののお子さんのDQが境界域にあるそうです。 皆さんはDQ(発達指数)というものをご存じでしょうか? これは、日常生活や対人関係における子供の発達指標のことです。 あくまでも目安に過ぎず、発達は早いもののお箸が

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          真面目なのに誤解される…学習障害の方のお悩み

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害についてのお話です。 発達障害のお子さんの中には、ディスレクシアという学習障害に悩まされる子もいます。 これは、文字の読み書きが困難な状態を示しており、 文字の一つ一つはわかっていたとしても 単語や文章を認識しにくいため時間がかかったり間違えてしまうことがあるのです。 本人は真面目に努力しているものの、 周囲からは「わざとでは?」と誤解されてしまうこともあり、とてもつらいです。 詳しくはリタリコ発達

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          発達性協調運動症とは?

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害についてのお話です。 発達障害のお子さんの中には、 不器用であったり、 運動が苦手という傾向にあります。 発達性協調運動障害(発達性協調運動症)といわれ、 およそ10人に1人程度の子どもに認められ、 発達障害のある子どもには半数近くにも認められるとも言われます。 本人は真剣なのに、 周囲からはふざけていると思われたり時にはからかわれることも… 詳しくはリタリコ発達ナビさんの記事でお話しさせていた

          親御さんがお子さんの発達障害を受け入れるまで

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害のお子さんを育てている親御さんから 「発達障害を受け入れるまでは、 正直子どもを可愛いと思えないときもあった。」 というお話をきくことがあります。 こちらの親御さんが愛情を持っていないというわけではありません。 むしろ、子どもへの責任感が強いためにそのプレッシャーから育児がつらくなってしまうのです。 一人で抱え込んでしまう真面目な方に多いと言えます。 わが子に障害があるといわれ、受け入れられない気持ちが

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          発達障害グレーゾーンとは

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害についてのお話です。 「発達障害のグレーゾーン」という言葉、聞いたことはありますか? グレーゾーンと呼ばれる人は、10人に1人とも、7人に1人ともいわれます。(専門家により意見は異なります。) そもそも病院に来院されないまま悩んでいる人も多く、正確な人数を把握することはかなり難しいです。 実際のところ、 ・発達障害 ・グレーゾーン ・発達に偏りのない人 なんてはっきり明確に分かれているものではあり

          環境の変化と発達傾向のお子さん

          こんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 4月ということで環境の変化を迎えた方も多いのではないでしょうか? 老若男女程度の差はあっても、環境の変化には誰しも影響をうけるものです。 その中でも、 発達障害の方は突然の変化に適応するまでには時間がかかります。 お子さんが笑顔で過ごせることが第一優先事項です。 お子さんのペースを尊重しながら ゆっくりと環境になれることができるよう まずは睡眠・食事などの生活を整えていくことを目標にしましょう。 普段の生

          家族の中での発達障害

          昨年縁あって、発達障害に関する書籍の監修をさせていただきました! 【発達障害】は年々認知度が上がっていることを実感しますが、まだまだお悩みの方は多いのではないでしょうか? 特に発達障害のお子さんを育てている保護者の方からご相談をよくいただくため、noteでも発達障害においてあるあるなお悩みを解説していきます! 発達障害を受け入れられない?発達障害のお子さんが支援を受ける前の段階で、ご家族からの理解を得られないという問題はよくあるものです。 ケースとしては… ・ご家族が

          発達障害の二次障害

          昨年縁あって、発達障害に関する書籍の監修をさせていただきました! 【発達障害】は年々認知度が上がっていることを実感しますが、まだまだお悩みの方は多いのではないでしょうか? 特に発達障害のお子さんを育てている保護者の方からご相談をよくいただくため、noteでも発達障害においてあるあるなお悩みを解説していきます! 二次障害とは?たまに、SNSで 「発達障害の人には素晴らしい才能がある」 といった投稿や良くないものだと卑下した投稿も見受けられます。 しかし、発達障害という

          周囲の発達障害への理解がなく登園を渋るお子さん

          昨年縁あって、発達障害に関する書籍の監修をさせていただきました! 【発達障害】は年々認知度が上がっていることを実感しますが、まだまだお悩みの方は多いのではないでしょうか? 特に発達障害のお子さんを育てている保護者の方からご相談をよくいただくため、noteでも発達障害においてあるあるなお悩みを解説していきます! 登園を渋るお子さんこんにちは、ゆうメンタルクリニック医師の森しほです。 発達障害のお子さんの中には、程度の差はあるものの全体的に能力が高い子もいます。 その場

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