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rotring Rapidograph demonstrator

お久しぶりです。
今回は念願のrotring rapidograph demonstratorを入手したので綴っていこうと思います。


・rotring demonstratorとは

rotringにはかつてdemonstratorと呼ばれる物をごく少数生産していました。
どの様な目的で生産されていたのかと言う詳しい情報はほとんどありませんが、おそらくディーラー用の展示品、もしくは試作機だろうと考えられています。
現在確認されているrotringのdemonstratorには以下の種類があります。
・Rotring Renessanse demonstrator
・Rotring Primus demonstrator
・Rotring ballpoint demonstrator
・Rotring Tintenkuli demonstrator
・Rotring Tikk kuli demonstrator
・Rotring Rapidograph 0.2mm demonstrator
・Rotring Rapidograph 0.4mm demonstrator
その中の一つである0.4mmのRotring Rapidograph demonstratorを今回は紹介していきます。

・基本スペック

・製造年 1956年(諸説あり)
・重量 16.4g
・全長 約130mm
・材質 硬軟質プラスチック
・価格 不明

・デザイン

形状は通常の旧Rapidographと同じですが、軸のほぼ全てのパーツが透明の樹脂製パーツに置き換えられています。

下キャップも例外無く透明です。
ピストンを稼働させるツマミが見えています。

ピントン吸入機構

吸入機構も中心の樹脂棒以外すべて透明です。パッキンがシリコン製なので1950年代以降に生産されたモデルだろうと考えられます。

インク窓も完全に透明。
tintenkuliなどはインク窓が黄色い個体が多いですが、demonstratorモデルでは色が付いていません。

グリップ及びニブ。
ねじ切りが透明で非常にかっこいいです。
ニブはRapidograph純正のVLニブですが、こちらも透明となっています。
普通、rotringのパイプ式万年筆の透明ニブはtintenkuli/tiku用の細字透明ニブ、Rollkuli用細字透明ニブの2パターン(形状の違うものは復数ある)しか一般に販売された物は無く、旧Rapidographにのみ搭載されていたVLニブの透明モデルは存在しないはずだったのですが、おそらくこのdemonstratorモデル専用に特別に作られたとされる0.4mm中字透明ニブが搭載されています。

キャップ。
天冠には0.4のプリントがされています。
クリップは通常の物と同じ金クリップです。

・tintenkuli/tiku、rapidographとの比較

同社、tintenkuli/tikuやrapidographと比較してみましょう。

もとがrapidographと言うこともあり、かなり持ちやすく軽量です。
個人的にtintenkuliよりもrapidographの方が扱いやすいと感じているので、筆記性能は申し分ないと思います。
自分は一度もインクを通していないのであくまで憶測にしか過ぎませんが。
また軸がプラスチック製という事もあり、紫外線によって黄ばみが出てくる可能性があります。自分の個体も少し黄ばんでおります。
なので保管の際は暗所に置くなどの処置を取らなければならないのが少し面倒です。
また流通量が極めて少なく、相場も驚くほど高額なので普段使いは流石にできないかと思います。
総評としては完全にコレクション向けアイテムですね。

・まとめ

と言うことで今回の記事は以上になります。
念願のdemonstratorと言うことで大切に持っておきたいですね。
自分の筆記具収穫の最終目標としていたペンなので今回手に入れる事ができて本当に嬉しいです。
時間があまり取れなくてかなり内容の薄い記事となってしまい申し訳ございません。
また気が向けば記事を更新していきますのでどうぞよろしくお願いします。
今回の記事も最後まで読んでくださりありがとうございました!

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