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宗教や信仰についての雑記 #108

◯調和について⑤

先日、調和についていろいろと調べていたところ、「調和は静的なものではなく、動的なプロセスである」という文章に出逢いました。
我々を取り巻く常に環境は変化していて、世界を構成する物や人もまた常に変化しているためだそうです。

おそらく調和とは一度達成すればそれで良い、というものではなく、常にそれを求め続けなければならないものなのでしょう。

もし調和ということが、大いなるのから我々にかけられた願いのひとつの形であるならば、その願いも変化してゆくものなのでしょう。
我々を救いたいという基本的な想いは変わらなくても、その手段や様相は変わってゆくものなのだと思います。

先日の投稿で(#106)で、調和とは大いなるものの願いの成就と書きましたが、調和が動的なプロセスであるならばその願いの成就とは、調和を求める我々の不断の努力ということになるてのでしょう。
これは禅で言う「修証一如」に近いことなのかもしれません。

ですから祈りとは、何か大きなことがあったときだけすれば良いものではなく、常に自分が調和への正しい方向にあるかどうかを確かめるためにするべきものなのだと思います。

そのためには自分や他者や世界の在り様を常に観なければなりません。我々の持つ共感能力が、大いなるものの願いから授かったものであるならば、その能力を宝の持ち腐れにしてはならないと思います。

慈悲の反射光としての祈りに様々な彩りを与えることも、我々にかけられた願いの内のひとつなのかもしれません。

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