前提(条件)は大切!
今回はネットを見てたときに出てきた問題(?)を考えてみたい。
まず用語の確認をする。
まあつまるところ、
整数であって、2で割り切れる数のこと。
(これは説明では?という意見もあるかもしれないが、今回はこれを定義と思うことにする。)
さて、ここで次の命題を考えてみたい。
まず(あえて)nが整数と言い切ってないが、まあ「偶数ならば」といっているからとりあえず整数と認めるとして、そうすると当然この命題は真となる。
そしてこの証明は別に難しくないはずだ。
さて、問題はこれの逆を考える時だ。
なんか似たようなものを証明したことがある人もいると思う。
そしてその時は真だったな〜と。
でも今回は$${n^2}$$が偶数だから、例えば$${n=\sqrt{2}}$$としても実現できる。
ところでこのnはどう考えても整数ではないので、これが反例となっている。
つまり命題2は「偽」である。
そしたら数Iとかでやった「真」になるのはなんで?!となるかもしれないがこれは簡単で、
「nは整数とする」という条件をつければよい。
さて、このように前提となるもの(ここでは「nは整数とする」ということ)を揃えないと全く違うところにいってしまうことがある。
これは何も数学に限った話ではないと思う。
さて、他にも数学における例をあげてみる。
これも複素数。知らなければ偽と思う。
だってどう考えても(実数)解を持たないから!と。
でも複素数まで拡張すればこの命題は真である。
どの体で考えるかで変わってくるからそれを明記する必要がある。
これはmin pol(最小多項式)やalg(代数的)もそうだが(戒め)
せっかくだからmin polも見てみる。
min polは簡単に言えば
αを解に持つ最小の多項式で、
例えば有理数体上で考えるとすると、
α=√2を解にもつmin polは
$${x^2-2}$$
でも実数体上で考えるとすると、
$${x-\sqrt{2}}$$
(厳密にはcheckが必要であるが)
数学においてはこれはとても大切であると思う。
つまり、前提をしっかりと捉えておくことが大事で、これをしていないと訳分からないことになってしまうということ。
私自身もこの意識がまだまだ足りていないところがあるから頑張りたい...
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