初めてシアターGロッソの通常公演を見てきた話
【ネタバレ注意】
【大人目線注意(中の人の話します)】
私は戦隊ヒーローは役者さんのファンになることが多いので、Gロッソの公演は素顔の戦士公演にしか行ったことがなかった。しかし今回は決意して通常公演に行ってきた。というのもこの度の公演、メインキャストが高田将司さん、塚越靖誠さん、牟田紅葉さん、蔦宗正人さん、浅井宏輔さんと錚々たるTVメンツなのである。
上記の投稿で浅井さんのアクションに惚れ込んだ経緯を書いているのだが、とにかく今まで生で見る機会を逃しに逃してきたのでこれは絶好のチャンスだと思いチケットを取った。「好きです！」と伝えたいので握手会も。
それとはまた別に、私はブンブンジャーはシャーシロ推しで、昔から推しを見ると髪型や服装を真似したくなるきらいがある。ショー前日に美容院を予約し、担当の方に「このカットにしたいんですけど…できますかね？」と相談。入念なカウンセリングの結果、形は似せて、でも全く同じカットにはしない方向に。
そしてショー当日の服装はどうしよう？キングオージャーはリタ推しだったので長い前髪で片目を隠し口元を黒いマスクで覆い、黒いナポレオンジャケットを着て行ったけど、シャーシロはスーツだ。
「ん？ならスーツで行けばいいんじゃないの？それで撮影会のチケットも買って写真撮ってくればいいんじゃないの？」
はい。スーツに決定。しかも私は昔男装していたことから運良く手元にスーツベストと青いネクタイがある。スーツは会社のドレスコードがそれなので当然ある。引き出しを開けると白いハンカチが出てきた。徐に畳んでスーツの胸ポケットに差し込んでみる。
実際に着てみた所、かなりしっかりシャーシロになってしまった。概念服で行くつもりだったのにこれではもはやコスプレだ。ふた昔前くらいにヒーローショーにコスプレで来ていた方の間で揉め事があったらしく、嫌な記憶が蘇る。大人がこの格好で大丈夫か…？
スーツで行くことにはしたが、気温も高いしジャケットは脱いでパッと見た時にお子様からはシャーシロと分からないように。もちろん、ブンブンチェンジャーは撮影会までバッグの中へ。
握手会、撮影会のチケットを引き換え、Gロッソの扉の前で待っているとチケットの確認が始まった。室内は涼しかったのでジャケットを羽織った。すると私を見たお姉さんが「シャーシロ推しですか？いっぱい応援してあげてくださいね！」
ホスピタリティに感涙である。
ショーが始まるとなんと素面のキャストさんもいるではないか。なるほど、怪人と変身後の戦士だけでは現実味があまりにも無いため「人間」の登場人物を出すことでリアリティを出すわけか。考えたことがなかった。劇中もスローモーションになったり、メインキャラクター以外が止まったりという演出もしっかりあって、いわゆる「ヒーローショー」というより「演劇」って感じ。
あとアクションがすごい。いや、私含めて全員ご承知で来てるわけだが、素面公園ではテレビに出ている俳優さんの出番が多い分、通常公演はアクションにより気合いが入っているように感じた。ワイヤーアクションに奈落はもちろん、網を張って登りながら敵にやられる演技をしたりと、とにかくアクターさんの演技力の高さに感動。バク宙したり、飛び蹴りしたり、フルパワーのアクションにテンションが上がる。にしてもあのマスク、どこから見てるんだ…目の前にブンレッド来たけどわからないぞ…。
ショーが終わると間もなく握手会が始まった。いつものお姉さんの視界によりブンブンジャー再登場。
握手会は整理番号式になっていて、アルファベット順に並ぶ。順番はブンブラック、ブンピンク、ブンレッド、ブンブルー、ブンオレンジ。
自分の番が来ると、ブンブラックが私をみるなり「！？」とブンブルーの方と私を交互に見る。「シロ先輩が…2人…！？」と声が聞こえてくるようだ。蔦宗さんは前作キングオージャーではカメジムを演じていて、手先の仕草などに特徴があるキャラクターで、悪役をやる方は総じて演技力が高い。「いつも見てて…今日もすごくかっこよかったです！」と伝えて固い握手。最後に敬礼。とにかく全員に敬礼してくれるブンブラックはバクアゲな警察屋だった。
ブンピンクも私を見るなりブンブルーの方を見る。私は未来ちゃん大好き人間なので思わず「わー！未来ちゃん！！かわいい…戦ってるところ超かっこよかったです！！」と童心に返ってしまった。ルンルンで握手。牟田さんの仕草がとにかくかわいくて、まさに未来ちゃんなのである。
そしてブンレッドも当然のように私を見るなりブンブルーをジーッと見つめる。そしてブンレッドは「あの」高田将司さん。「あの…いつも見てて！！今日は絶対に会いたいって思って来ました！！」深く頷き、力強く握手してくれるブンレッド。あのブンレッドだ…しかも高田さんだ…すごい…こないだキングオージャーのVシネでいっぱい見た人が目の前にいる…卒倒しそうだった。
ブンブルーは「俺…だな」と言わんばかりに私と自信を手で示す。「本当に推しです！大好きです！」語彙力をなくした私と優しく握手してくれる塚越さんブルー。シャーシロはやっぱりソフトな優しい握手だよな、と解釈一致して内心大はしゃぎな私。「あの、似合ってますか…？」と聞いてみるとサムズアップ。本物お墨付きである。
そしてブンオレンジ！彼は私の姿を見ても動揺しない。大人な玄蕃さんだ。そして何より夢にまで見た浅井さんである。「いつも見てて！あの…ここだけの話…キョウリュウグリーンの頃から好きでして…」とコソッというと「！」と肩をすくめ深々とお辞儀してくれた。優しい紳士的な握手を交わした。よかった。夢が叶った。
ステージを去ろうとするとお姉さんにも「シャーシロだあ！ありがとう〜！」と言われる。お姉さんまで！？お姉さんまでコスプレいじりしてくれるの！？こちらこそありがとうだよ！！！と叫びたかった。
握手会が終了すると全員一旦はけて、撮影会はブンレッドのみの登場。改めてステージから「みんな！今日はバクアゲな写真を撮ろうな！」と決めポーズ。かっこ良すぎる。ポージングがいちいちキレキレだ。すごい。もうショーが始まってからずっと感動し続けている。
こちらも整理番号式。結構早めの番号だったので割とすぐ呼ばれた。ブンブンチェンジャー装着。「お荷物はスタッフに預けてください」と案内されると、今度は手荷物を受け取ったスタッフさんまでもが「わあ！シャーシロですか！？」と声をかけてくれる。コスプレ大人大歓迎されてるじゃん…優しい世界…。
そして念願の高田さんブンレッドと記念撮影。撮影係のスタッフさんもニッコニコ。私はブンブンチェンジャーを構え、ブンレッドは背中合わせでブンブンハンドル（ロッドモード）を構える。すごい…高田将司さんと写真が撮れた…夢のようだ…。
というわけでここまでガッツリコスプレになってしまうのは予定外だったし、不安もあったが社会に溶け込める格好ということもあり、全く邪険にはされなかったし、むしろスタッフさんやキャストさんが積極的に反応をくださって、繰り返しにはなるが、ホスピタリティに本当に感涙である。
実はホスピタリティで有名な某テーマパークで苦い思いを数回していたので、ここまでの温かい反応は本当に想定外だった。
一方で「キングオージャーVSドンブラザーズ」を観たのもあり、「子供番組のコンテンツに大人がどこまで足を踏み入れるかの是非」に関しては色々考える所もあるのでいずれまた投稿したいと思う。
また会う日まで。
つぶあんは俺に残しておけよ。
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