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阪神タイガース・岡田監督に学ぶ、スタートアップにおけるルール・組織づくり

18年ぶりにセリーグ優勝を果たした阪神タイガース・岡田彰布監督。
「アレ」「そらそうよ」など”どん語”と呼ばれる独特の言語や徹底したルールを用いてチームを強化し、阪神タイガースを「アレ」に導きました。
岡田監督の組織論やコミュニケーション術を、スタートアップ企業での組織づくりや実務に当てはめて活用できないか、具体と抽象のトレーニングの一環として検証してみます。


1.岡田監督

  • 経歴

岡田彰布監督は早稲田大学卒業後、1980年に阪神タイガースにドラフト1位で入団。
阪神が唯一日本一となった1985年には「バース・掛布・岡田」の最強クリーンアップの一員として活躍。
引退後はコーチを経て2004年から阪神タイガースの監督に就任。
2005年にはセリーグ優勝を果たし、以降すべてAクラス入りとなるも、2008年巨人に最大13.5ゲーム差をひっくり返されて優勝を逃した責任を取り退団。
今年15年ぶりに阪神タイガースの監督に復帰しました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/岡田彰布

  • 監督復帰1年目で優勝

ここ数年はAクラスには入るものの、なかなか優勝することが出来なかった阪神。
これまで金本監督、矢野監督と40代・50代の監督を起用して組織の若返りを図ってきましたが、悲願の優勝を果たすべく、今年で御年66歳になる岡田監督の手腕に託すこととなります。
豊富な経験と卓越した采配で、2位に圧倒的な差をつけて18年ぶりのセリーグ優勝を果たしました。

2.ルールの徹底

岡田監督は就任後すぐに

「ポジションと打順の固定」
「普通のプレーを当たり前にやる」
「ファインプレーは不要」
「ボール球を振らずにフォアボールを増やす」
「フォアボールの査定額を増加させる」

などのルールを徹底し、打撃3部門で特筆すべき成績の選手がいないにも関わらず、2位に大差をつけ18年ぶりの優勝を果たしました。
組織全体でルールを徹底し、個人の役割を明確化させることによって勝利を勝ち取ったことが、優勝の大きな要因だと考えています。
このルールの徹底はプロ野球に限らず、どの組織にも共通します。
上記のようなワンセンテンスで表現できるルールの徹底は、チームビルディングにおいて非常に重要な要素だと考えることが出来ます。
プロ野球におけるKGI=日本一であり、上記ルールは一種のKPIやOKRに近い内容と捉えることが出来るのではないでしょうか。

3.どん語

  • どん語の由来

岡田監督はファンから「どんでん」「どん様」と呼ばれます。
現役時代に味の素フーズの「ほんだし関西名物うどんおでんだし」(通称どんでん)のCMに出演したことが由来となっています。
そこから岡田監督の独特の表現方法を「どんでん語」、通称「どん語」と呼ばれるようになりました。

  • どん語とは

「アレ」
「そらそうよ」
「おかしなことやっとる」
「なんでそんなんおまえ、采配のアレ言われなあかんねや!」
「そらオールマイティーやろ、今はスペードのエースやろ、あれ」…

今年岡田監督が取材や会見で話をした内容です。
この言葉だけを聞くと、いったい何について話をしているのかが全く分かりません。
大阪生まれ大阪育ちの私でも、これまでの文脈や話している表情、トーンなどを視覚や聴覚で感じないと理解することが出来ない時もあります。
おそらく関西出身以外の記者が取材をしても、内容を理解して記事を書くことはできないでしょう。
実際に新聞記事には
「(中日とは)あと2回(2試合)あるから言えんけど、おかしいこと、やってるからな」
のように、新聞記者(おそらく関西人か、岡田監督を長年取材している記者)の解釈を()につけて記事を書いています。

わからない要因は以下が考えられます。

①主語や目的語がぬけている
②自分の脳内前提を言語化せず、省いて発言している
③「あれ」や「それ」など指示語が多い

上記3点は関西人だからというわけではなく、言語化が苦手な人に共通するのではないでしょうか。
と言いながらも、個人的には岡田監督の会見内容を脳内補完し、自身で解釈することが楽しいので、毎回記者会見を楽しみに見たり読んだりしています。

4.スタートアップに当てはめてみると

  • スタートアップにおけるルール

スタートアップは様々なバックボーンを持った方々が集まり、組織を形成します。
それぞれ異なる環境を経験した方々が集まって仕事をする上では、ルールを決めることが重要です。
ルールはシンプルであるべきで、岡田監督が今年組織で決めたルールもシンプルでありながらも、実際体現するにはスキルや経験が必要な内容となっています。
岡田監督のシンプルかつ内容が深いルール設定は、KPIやOKRを設定するうえで、非常に参考になると考えています。

  • スタートアップにおけるコミュニケーション

どうしても大企業や老舗企業にいると、阿吽の呼吸や暗黙のルールなどが多く存在し、「あれ」「それ」などの指示語や共通言語で話をしても、円滑にコミュニケーションをとることが可能となります。
スタートアップでは組織が拡大するうえで、前提や共通言語が異なる方々が増えてくるので、前提や言語の意味をすり合わせながらコミュニケーションを図る必要があります。

前提や共通言語が異なる方々と深いコミュニケーションをとるためには、

①主語や目的語を明確にする
②前提や共通言語をすり合わせる
③極力指示語を使わない

と岡田監督の反面教師となりますが、上記3点を意識する必要があるのではないでしょうか。

5.DIGGLEのカスタマーサクセスに当てはめてみると

  • ルール

DIGGLEのカスタマーサクセス(CS)では、「CSルール」と呼ばれるルールを定義づけし、毎月MTGで確認しています。
また、定期的にCSルールを見直し、より現場や環境にマッチしたルールに作り替えています。

顧客のオンボーディングプロセスに関わるルール
社内ルール
言葉のルール

などでしょうか。極力シンプルで簡潔な内容にすることを心がけています。
DIGGLEのカスタマーサクセス全員がとるべき行動を、このルールで定義しています。

  • コミュニケーション

DIGGLEではMTGを始める際に、必ず「目的」や「前提」を明示します。

何のためにこのMTGを行うのか
このMTGが終了したときに全員がどのような状態になっているべきなのか
具体的に何をこのMTGで確認すべきなのか

などを必ず明記しています。
目的や前提をはじめにすり合わせることで、認識のずれが発生しないよう心掛けています。

ルール・コミュニケーションともに当たり前と思っていることもしっかり言語化して残すことが、組織が拡大していくうえで非常に重要なことだと思います。

6.さいごに

具体と抽象のトレーニングの一環で、自身の趣味である阪神タイガース岡田監督を抽象化し、スタートアップにおけるルールやコミュニケーション論に転用して検証してみました。
皆さんも自身の趣味を抽象化し、業務に転用してみてはいかがでしょうか?
DIGGLEは現在組織を急速に拡大中で、ルールやコミュニケーション方法を形成し、組織を作り上げているフェーズです。
皆さんもDIGGLEという組織を我々と一緒に作っていきませんか?
カジュアル面談の連絡、お待ちしております!

DIGGLEカスタマーサクセスの方々のnoteも是非読んでみてください!

https://note.com/ryohata_diggle/n/n5e95c8a8f7ee

https://note.com/a_arase/n/nc42852753e8b

https://note.com/miyawaki_diggle/n/n03194ed23ea1


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