【考察】中央大学テニス部炎上事案についてVol.1
メンバーシップで時事問題を語っていた時、
タイトルの件が話題に出た。
本件について様々な意見が出てきて、非常に興味深かったので
本件から浮かび上がってくる現代社会の問題点を考えていきたいと思う。
当該事案の内容について
「中央大学 テニス部 炎上」等で検索すれば、
恐らくいくつか検索結果がヒットすると思うので
詳細部分は割愛するが、炎上の原因となった元動画も確認したうえで
簡単に当該事案の内容をお伝えしようと思う。
事案概要
2024/4/26、X(旧Twitter)にて中央大学テニス部(と思われる)の
光景が拡散され炎上。(後に特定)
元動画はTikTokにアップロードされたものと思われる。
内容は以下の通り。
テニス部の後輩と思われる学生がコートの奥(ネットの向こう側)で
一列に並び、首を垂れている先輩と思われる学生が手前側でニヤつきながら後輩らに向け
サーブを打ち込むサーブを打ち込んで後輩の誰かにボールが当たると
満面の笑みでガッツポーズを繰り出す後輩は痛がるそぶりはあるもののじっと耐えている
ボールのスピードはそこそこ出ていると思われる
その後、動画の炎上を受け、ネットスラングで「特定班」と呼ばれる
ユーザたちが動画の情報から「加害者と思われる」先輩の個人情報を特定。
現在ネット上で個人情報が晒されている状況だ。
動画を見た第一印象
「うん、しょーもねーなぁ。まぁでもギリ大学生だったらこのくらいはやりそう。」であった。
しかし、やはり見ていて気分のいいものではない。
特にいじめ被害を経験された方や部活動で体罰を受けて苦しんだ経験のある方は特に胸糞悪い思いをされたのではないだろうか。
浮かび上がってくる問題点
本件を多角的な視点で捉えることにより、今回の事案そのもの以上に
現代社会が抱える様々な問題が浮かび上がってきた。
それを以下に列挙する。
動画の前後の文脈(後輩含めた"企画"か"ガチ"か)
SNSのバズり衝動がもたらす心理的ハードルの低下
※SNSが脳に及ぼす短期的報酬的刺激と人間の承認欲求悪しき体育会系の上下関係と慣習
「いじり」と「いじめ」の境目について
平成中期まで続いたバラエティ番組の笑いの取り方
「いじめ」における加虐性と人間の本能
SNSへの晒しの功罪
(1)隠蔽されていた問題の顕在化という貢献
(2)問題に対するキャッチアップのスピード向上への貢献
(3)個人特定&叩きは逆犯罪および逆いじめとなるリスク
(4)相互監視社会の促進、及びそれに伴うプライバシー侵害のリスク
ざっと上げただけでも、これだけの顕在的、潜在的な問題が
浮かび上がってくる。
またメンバーシップ内ではドッジボールなどのスポーツが
学校教育に組み込まれていることの問題点も指摘された。
今回は一旦当該事象から見える社会問題にフォーカスし、
その後で学校教育についての問題を論じていこうかと思う。
また、先ほど挙げた問題点を論じていくにあたり
問題を以下のように分類することとした。
※分類にあたり、ポイントとなる点をいくつか追加している。
当該事案そのものの問題点
本件はいじめ、あるいは暴行事件にあたるのではないかという指摘
動画の前後の文脈(後輩含めた"企画"か"ガチ"か)
悪しき体育会系の上下関係と慣習
「いじり」と「いじめ」の境目について
SNSによる現代社会を取り巻く環境の変化とその功罪
動画の前後の文脈(後輩含めた"企画"か"ガチ"か)
SNSのバズり衝動がもたらす心理的ハードルの低下
※SNSが脳に及ぼす短期的報酬的刺激と人間の承認欲求SNSへの晒しの功罪
(1)隠蔽されていた問題の顕在化という貢献
(2)問題に対するキャッチアップのスピード向上への貢献
(3)個人特定&叩きは逆犯罪および逆いじめとなるリスク
(4)相互監視社会の促進、及びそれに伴うプライバシー侵害のリスク
いじめのエンターテインメント化
「いじり」と「いじめ」の境目について
平成中期まで続いたバラエティ番組の笑いの取り方
世の中から「いじめ」をなくすことはできるか?
「いじめ」における加虐性と人間の本能
閉鎖的組織、あるいは集団における圧倒的な力関係の発生
集団や組織の結束を高めるための小規模集団への迫害
以上を分類項目に沿って、次回以降詳細に掘り下げていきたいと思う。
※Vol.2以降は👇こちら👇
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