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小説【傲慢と善良】感想


辻村深月さんの「傲慢と善良」を読みました。

本屋さんでよく見るので、気になっていたんですが「長いな…」と諦めていた本。
「雪下まゆ」さんの描かれた女の子の表紙が印象的です。

(500ページか…読めるかな…)と弱気モードでしたが、先に読んだ娘がグサッとくることを言ってきたので気になって読みました。

【あらすじ】
「婚活」で知り合った婚約者、坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
彼女はなぜ姿を消したのか。浮かび上がる現代社会の生きづらさの根源。

本書より

ミステリー感覚で引き込まれてグングン読めましたが、真実まみかけるどちらにも共感が難しかったです…

二人とも誠実で人当たりのよい「善良」な人間ですが、一方で「私のせいじゃないよ〜」と
自分の都合で自分の意思を通す。
そこが「傲慢」なところでしょうか。

どんな人にも黒いところはあると思います。
ズルい気持ち。心の闇。
そこをリアルに書かれているので、読んでいてうわあぁぁぁ((((;゚Д゚))))となりました。

もうやめて!ってなります。 
どうしてこんなに人の気持ちが分かるんでしょうか。辻村さんはどうやって思いつかれるのでしょうか。


そして真実の母、陽子が怖かったです。
サイコ…というか、私もそうならないように肝に銘じます。
娘を思う気持ちがリアルすぎて刺さります。

母だし。娘いるし。

一つだけドヤらせてもらえたら、私は最初からなんとなく違和感を感じながら読んでいました。ぼんやりとした違和感。
だから真相はこんなかな、と予想できました。


女の勘というか… 目ざといです。

しかしラストは予想してなかったので、驚きました。

映画化も決定しています。

「島はぼくらと」
「青空と逃げる」には、真実視点での話の登場人物が出てくるそうです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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