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しんどい自分の、「外側」に立つ。


しんどいとき。

それを抱える自分を、「外側」から眺められるようになってきた。



今までだったら、のまれていた。

「しんどい、しんどい」。
「悲しい、悲しい」。
負の気持ちから、抜け出せない。

そうなると、どんどん沼にはまる。
渦中から、抜け出せなくなる。

だんだんなみだが出てきて、やみくもに助けを求め始める。 
だれかに苛立ち、だれかに八つ当たり、だれかのせいにする自分を見て、わたしはダメだとひたすら責める。


そういうのから、すこし抜け出せはじめた。

おそい。
おそいけど、ようやく光が見えた。




ゴールデンウィーク明けは、しんどい。
べつに、仕事がはじまるわけでもないのに。

それでも、頭が重い。
からだがだるい。
無縁だった頭痛に加え、膝から下が水に浸かったみたいに固まって動かない。

ソファーでぐだぐだしながら、しんどさに飲み込まれそうになる。


お、これはダメだ。
気づいてすぐに、目をつむる。

そういうときは、「ああ、さては、あれがしんどいんだな」って、しんどい理由を探ってみる。


今日の鬱々した天気のせいかな。
そういえば、生理が終わる頃だな。
明日のことが、不安なのかな。

平常心で、感情を揺らさずに探っていく。


実は明日、すこし重大なイベントがある。
次男に関することだ。
分かってはいるのだが、やっぱりわたしはそのことが気がかりなんだろう。
ままならない準備も、泣きわめく次男も、自分がうまくやれるかどうかも、こわい。不安だ。

ああ、だから、体がだるいのか。
向き合いたくない出来事から身を守ろうとして、しぜんに体がこわばっている。


それでも、不安の渦中でジタバタせず、外からぼーっと眺めてみる。
そうすると、だんだん穏やかになる。
あまり心を乱されずに、動けない自分を受け入れられる。


これが、客観的に見るってやつか。

むかしから、本に「客観的に受け止めろ」って書いてあるのは知っていたけど、「はあ?できるかよ!」とおもっていた。


だって、しんどいんだよ!?
そんな冷静じゃ、いられないよ!

だけど、そう言ってばかりだと解決しない。
それが、ようやく分かってきて、しんどい自分のために、なにができるか考えられるようになってきたのだ。

ほんと、やっとね。



今日は、ソファーで動画を見た。
いつもの癒し、GAFICTさんの新作。
それから、読みかけのエッセイを読んで、息を深く吸って、目を閉じた。
すこしうつらうつらして、そのあと、ふくらはぎを強めに揉んでみた。

こんなことでいい。
これだけで、すこしマシな気分になる。


しんどいに飲まれないためには。こんなかんたんなことでいいのか。
それに気づくまで、35年もかかった。

そうだ、今日で35歳になった。
ずいぶん、おとなになったものだ。

「10年前から、ぜんぜん変わらない」
なんてことは、ない。
顔は老け、白髪は増え、お腹に浮き輪がついた。

でも、心はすこし落ちつきを知り、自分をそのまま受け入れるだけの、受け皿みたいなのができつつある。


ちょっとずつ。
良いほうへ向かっているよ、わたし。

自分の内側のことばかりにとらわれていた、あの頃よりは、着実に成長している。
35歳のわたし。

今日ばかりは、自分にささやかな拍手を。

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