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人間ロボット生成時代


「自分に期待しない」「他人に期待しない」ことがいいとされているのか、この言葉をよく聞くようになった。

プライドを捨てて、自分に期待しないことが楽に生きるコツなのかもしれないけど、私は自分に期待してしまう。

誰も私のことなんて見てないし、期待してないし興味もない、と思うことで、いいことがあったときに倍嬉しい。

だけど、「自分はやれる」という気持ちを捨ててしまったら、何を頼りに頑張ればいいのか分からない。

他人に期待しないって何だろう。職場の人間に対しては期待しないのは分かる。でも、本当に心を許せる仲の人にまで期待してしまう。

期待するというよりは、信頼といった方が正しい。

心のどこかで繋がっているという信頼感があるから、私のことも覚えてくれているよね?という感じのゆるい期待。

裏切られたときは、「私としたことが判断を誤ってしまった!今までは心を開いていたけど、今後は開かない。」と心のシャッターを下ろす。

そんなことを繰り返して、本当に心を許せる友達関係を構築してきた。

私にとって「他人に期待する」とは、「他人を信頼すること」なのだと思う。

だから、「人に期待なんてしない」と言っている人を見ると、そんなことしてたらいつまでたっても人間不信なのでは?と思ってしまう。


「自分に期待しない」も嘘だと思う。これだけ頑張ったのに、と悔しくて泣いている日もあると思う。

まあ、こんなこともあるよね、と何があっても立ち直っていたらそれはもう人間じゃない。

そんな人は新車にボール当てられてもキレないんだろうか。

みんなが口を揃えて言うことだけがいいこととは限らない。

人に期待(信頼)する人もいるし、わずかな自分のプライドを持って自分に期待する人もいる。

期待してダメでも、それでも頑張れるのは、人間しかいないと思うから。

冷めた感情しか持てなくなった人間は、ロボットだ。

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