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上下関係ってなんだ?



敬語の始まりは中学入学がきっかけだった。

中学一年生になった私は吹奏楽部に入部した。

今まで先生にため口きいても怒られなかったのに、たかが1個や2個年齢が違う先輩に敬語を使わないといけない。

当時は、語尾に「です」「ます」をくっつけるような敬語しか知らなかった。

その時から、敬語を介してするコミュニケーションは、どこか壁があるように感じていた。

敬語だと本音を話せない。そんな気がしていた。

そんなとき、1個上の同じパートの先輩は、自分は先輩だと偉ぶることなく接してくれた。

それがすごく嬉しくて、お姉ちゃんができたように感じた。

元々の性格なのか、どこで形成されたのかも分からないが、年上だろうが地位が高かろうが平等に接したいという気持ちがずっとある。

だから、たかが1、2年早く生まれただけなのに偉そうにしている先輩を見ると、イライラしていた。

恐らく私は、お互いにため口で話せるくらいのフラットな関係を求めていて、敬語を使うことでギスギスしたくないのだろう。

バイトの接客なんかもそうだ。なぜあちらが客だからといって、雑な態度をとるんだ?

いくら給料が発生しているからといって、暴言を吐かれたりクソみたいな態度をとられていては、割に合わない。


高校生になると、また新しい偉そうな先輩に出会うことになる。

「一音ミスったら土下座しろよ。」とか言われたこともある。

偉そうとかの前に本番の前に圧かけてくるなんて、人として終わってんな。

そんな偉そうな先輩方の中にも、平等な態度で接してくれる先輩がたくさんいた。

その人たちのおかげで愚痴を言えたし、部活を辞めずに済んだ。

そういう深い関係性であれば、敬語で話していてもなんとも思わないのに。

こうして書いて分かってきたけど、敬語が嫌いというより、敬語搾取な偉ぶる人間が嫌いなんだ。

年上が苦手というより、歳を利用して後輩に自慢したりする人間が嫌いなんだ。

そりゃあそんな人間みんな嫌いだと思う。

だけど、部活にいた子たちはそれをあんまり表に出していなかった。

そんな中、感情が思いっきり顔に出ていた人が1人。(私です)

みんな先生や先輩の言うこと聞いていて偉いなあ、と呑気に思っていたけど、そうじゃなくて思ってはいても表に出さない理性があったのだと気づく。

私は未だにそのスキルが身につかない。身につくどころか、顔に出るのが加速している節もある。

でもそんな正直な自分が好きだ。数か月前はこんなこと思いもしなかったのにな。



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