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内科よりの救急集中治療医。基本ケースレポートベースにまとめておりますがたまにrevie…

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内科よりの救急集中治療医。基本ケースレポートベースにまとめておりますがたまにreviewをまとめてます。日立の民。

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    • 11本

    診察、画像で診断に迫れるものを集めました💡

最近の記事

臨床推論 Case183

Oncol Lett. 2018 Feb;15(2):2529-2533. PMID: 29434969 【症例】 29歳男性 【主訴】 発熱 右上腕疼痛 【現病歴/現症】 ■ 6ヶ月にわたって右上腕の疼痛と4ヶ月の発熱を主訴に北京協和医院を受診した. ■ バイタル:体温37.8℃, 脈拍112/分, 血圧89/56 mmHgを認めた. ■ 診察:表在リンパ節腫大はなく, 脾臓は肋骨下に触知した. ■ 血液検査:汎血球減少を認めた.sIL2受容体は高値だった. ■ 腹部

    • 臨床推論 Case182

      Surg Case Rep. 2021 Feb 15;7(1):47. PMID: 33590344 【症例】 23歳女性 【主訴】 腹痛 【既往】 クラミジア感染症 骨盤内膿瘍 子宮内膜症 【現病歴】 ■ 以前他院で骨盤内膿瘍の治療を数回受けていた. CTガイド下ドレナージが行われ症状は改善した. 血性膿性の排液を認め, 培養検査でEscherichia coliは検出されたがクラミジアは検出されなかった. 骨盤内膿瘍の治療中に行った尿検体のPCRではクラミジア感染

      • 臨床推論 Case181

        Clin J Gastroenterol. 2018 Aug;11(4):338-342. PMID: 29417387. 【症例】 50歳男性 【主訴】 右上腹部痛 【既往/治療歴】 十二指腸潰瘍 【現病歴】 ■ 前日からの右上腹部痛を主訴に来院した. 痛みは徐々に増強し, 心窩部と右肩に広がり, 食事ではなく呼吸に伴って変化した. 発熱や消化器, 泌尿器症状はなかった. 既往歴は40歳時の十二指腸潰瘍. 妻以外との性交渉や性感染症の既往は否定した. 【現症】

        • 臨床推論 Case180

          Cureus 16(5): e60260. 【主訴】 呼吸苦 【現病歴】 ■ 1か月前から徐々に労作時呼吸困難が出現し受診した. 症状は徐々に悪化し, 日常生活に支障をきたすようになった. 胸痛, 咳嗽, 発熱, 体重減少などの随伴症状は認めなかった.近医で胸部X線で右側胸水貯留を指摘され, 精査目的で当院を紹介受診した. 【現症】 ■ バイタルサイン:血圧 130/80 mmHg, 心拍数 72回/分, 呼吸数 18回/分, 室内気での酸素飽和度 96% ■ 身体所

        臨床推論 Case183

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        記事

          臨床推論 Case179

          J Nucl Cardiol. 2013 Dec;20(6):1184-5. PMID: 23979819. 【症例】 80歳男性 【既往/治療歴】 心筋梗塞 【現病歴/現症】 ■ 発熱, 悪寒, トロポニン上昇を主訴に紹介受診された. ■ 3週間前に当院で左回旋枝(LCX)と左前下行枝(LAD)に2回に分けて複雑な冠動脈インターベンションが行われていた. ■ 血液でCRP, プロカルシトニン上昇あり. ■ 初診時の心電図は以前の心電図と比べて著変なく, 心エコー検査で

          臨床推論 Case179

          オウム病のまとめ

          Medicine (Baltimore). 2022 Dec 16;101(50):e32117. ■ 中国の病院でメタゲノムネクストジェネレーションシーケンシング(mNGS)で診断されたC psittaciを解析. ■ 重症20例, 非重症15例を比較. 重症患者の方が他の病原体の複合感染が多かった. ■ 基本データの比較 ■ ラボの比較 ■ 画像の比較 ➡︎ コンソリデーションが主体である ■ 症例 (A)3日間発熱を呈する67歳女性、左下葉に広範なcons

          オウム病のまとめ

          臨床推論 Case178

          AIM Clinical Cases. 2024;3:e231027. 【症例】 37歳 健康な女性 【主訴】 指の痛み 【現病歴】 ■ 2日前から左示指に突然発症した激痛を伴う腫れと発赤を主訴に救急外来を受診した. 外傷歴なし. 【現症】 ■ 診察では, 末節骨を中心に腫脹が見られた. ■ DIPに著明な圧痛を認めた. 波動は触れない. ■ 赤沈40mm/hrと上昇しており, その他は正常であった. ■ Xpは以下の通り. What’s your diagno

          臨床推論 Case178

          臨床推論 Case177

          J Med Case Rep. 2018 Feb 5;12(1):27. PMID: 29397796 【症例】 33歳 白人男性 【主訴】 胸痛 呼吸苦 【既往/治療歴】 なし 喫煙:0.5箱/day  飲酒:なし  違法ドラッグ:なし 【現病歴】 ■ 前日から急に発症した胸痛と呼吸困難を主訴に来院した. ■ ゴミ袋を持ち上げた時に胸痛が出現し, 痛みは鋭く, 持続痛で背部への放散を伴う痛みであった. ■ 節々の痛みと悪寒もあったが, 発熱・咳嗽・喀血・体重減少は認

          臨床推論 Case177

          臨床推論 Case176

          AIM Clinical Cases. 2024;3:e230177. 【症例】 66歳 女性 【主訴】 呼吸苦 【現病歴】 ■ 9ヶ月前から徐々に増悪する労作時呼吸困難を主訴に外来受診された. 家事をする際に息切れのため何度も休憩が必要になり, 短距離歩行後も難しくなった. ■ 下肢浮腫, 起座呼吸, 発作性夜間呼吸困難, 胸痛, 動悸, めまい, ふらつきなどの随伴症状はなし. 喫煙歴なし. 【既往/治療歴】 てんかん 甲状腺癌:甲状腺全摘術と放射線治療後 高血圧

          臨床推論 Case176

          Snap diagnosis* Case12

          Brown Hospital Medicine. 2024;3(2). 【症例】 66歳 女性 【主訴】 手指の皮疹 【現病歴/現症】 ■ 1週間前から両側の親指内側と人差し指外側に対称的に分布する有痛性の皮疹を認め救急外来を受診した. 全身症状, 既知の接触者との接触歴, 最近の外傷, 新しい薬剤の使用はなかった. ■ 身体所見:中心部が暗色を呈する境界明瞭な浮腫状の紫色の皮疹を認めた. 他の部位には皮膚所見なし. ■ 血液:WBC11,000/μL(好中球73.

          Snap diagnosis* Case12

          臨床推論 Case175

          Brown Hospital Medicine. 2024;3(2). 【症例】 56歳 既往のない男性  【主訴】 便秘 【現病歴】 ■ 1週間のうちに4回, 重度の便秘を主訴に来院した. ■ 来院前は毎日排便があり便秘の既往はなく, 内服薬もなかった. ■ 初診の10日前に約400gの殻付きのカボチャの種を食べた後, 排便も放屁もできなくなった. 救急外来に複数回受診され, 下剤と浣腸を処方され帰宅していた. ■ 複数の下剤と浣腸, 自宅での摘便を続けたにも関わらず

          臨床推論 Case175

          臨床推論 Case174

          Indian J Endocrinol Metab. 2013 Jan;17(1):174-6. PMID: 23776877 【症例】 34歳 男性 【主訴】 脱力 【現病歴】 ■ 2日間の四肢脱力を主訴に救急外来を受診した. ■ 早朝に脱力を自覚し, 2日間で悪化して動けなくなった. ■ 過去6ヶ月以内に同様のエピソードを3回繰り返していた. 最初の2回のエピソードは2~4日間続いた後, 自然に寛解した. 救急外来受診の3週間前に3回目のエピソードを経験している.

          臨床推論 Case174

          COVID19による昏睡 (アブストのみ)

          Neurology. 2022 Jan 18;98(3):e315-e325. PMID: 34862317 【背景】 ■ 重症COVID-19患者において, 意識障害(DoC)が深刻な合併症である. ■ COVID-DoCの予後と病態生理は不明であり, 延命治療を継続するかどうかの判断が難しい. ■ 我々は, COVID-DoCの自然経過を記述し, それに関連する脳機能を調査した. 【方法】 ■ 前向き縦断研究で, COVID-19患者で鎮静薬や脳の構造障害では説明

          COVID19による昏睡 (アブストのみ)

          COVID19に関連した中枢神経障害

          Crit Care Clin. 2022 Jul;38(3):553-570. PMID: 35667743 【イントロダクション】 ■ 本稿執筆時点で, 世界中で3億4000万人が新型コロナウイルスSARS-CoV-2 (COVID-19)に罹患し, パンデミック開始以来557万人が死亡している. ■ COVID-19は,様々な臓器に影響を及ぼし, 軽症から致死的な症状を引き起こす多臓器ウイルス感染症候群である. ■ 神経学的合併症はしばしば報告されており, ウイルス感染

          COVID19に関連した中枢神経障害

          臨床推論 Case173

          Chest. 2023 Apr;163(4):e163-e166. PMID: 37031987. 【症例】 60歳 男性 【現病歴】 ■ 1ヶ月前にレジオネラ肺炎で挿管管理を受けた患者が呼吸困難と咳嗽のため,紹介受診された. ■ 入院中に実施された胸部CTスキャンでは, 左上葉の浸潤影が認められた. ■ 気管支洗浄液の培養でレジオネラ菌が検出され, レボフロキサシンによる治療と2週間の人工呼吸管理が行われた. ■ 抜管後の胸部X線写真では, 浸潤影はほぼ消失していた.

          臨床推論 Case173

          臨床推論 Case172

          Clin Infect Dis. 2006 Dec 1;43(11):1436-46. PMID: 17083018. 【症例】 21歳の既往歴のない女性 【現病歴】 ■ 第2子を出産した際に3度会陰裂傷を負い, 縫合処置を受けた. ■ 4日後, 悪寒, 排尿困難, および会陰部痛が次第に増悪し, 臀部と右大腿に放散し救急外来を受診した. 【現症】 ■ バイタル:体温37.2℃, 血圧96/57mmHg, 脈拍132回/分, 呼吸数20回/分. ■ 血液検査:HCO3

          臨床推論 Case172