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「春秋要約」と 診断士二次試験

50代半ばのサラリーマン(メーカー勤務)。令和4年1月に思い立って中小企業診断士試験の勉強を開始。同年一次試験通過も、二次筆記試験で不合格。令和5年度 2度目の二次試験を通過し、無事合格となりました。
(令和6年3月から実務補習を受講する予定です)
この記事は二次試験勉強中から取り組んでいた「春秋要約」について取り上げます。


春秋要約とは

日本経済新聞の朝刊1面コラム「春秋」を40字で要約し、X(Twitter)等に投稿しながら読解力や文章整理力を鍛える訓練です。
Xであれば "#春秋要約"や"#sjyouyaku"といったハッシュタグがつけられている投稿になります。

コラム「春秋」は文字数にして約600字あり、電子版でも下記リンクから読むことができます。
私は診断士試験2次試験を開始した頃から、この要約やXへの投稿を開始し、合格後の今でも継続しています。

春秋要約にはどんな効果があるか

私は「春秋要約」には以下の効果があると思います

  1. 短時間で文意を掴み、内容整理をする力が付くこと

  2. 一定の文字数以下で文意を表す力が付くこと

  3. 会話・雑談のネタを効率的に仕入れる事ができること

1.短時間で文意を掴み、内容整理をする力が付くこと

1回の要約に充てる時間は5分~10分程度ですが、開始した当初はもっと時間をかけ悪戦苦闘していました。
当時、資格試験参考書以外の読書量が減っていた事に加え、新聞コラムは読者を飽きさせないよう、多彩な話題が盛り込んでいることもあり、文意の把握に苦労しました。
しかし「春秋要約」を続けていくと、約600字のコラムの中、どの辺に筆者が言いたいことや結論があるのか、より短時間で把握できるようになってきました。
その結果他の新聞記事や、中小企業診断士二次筆記試験の演習でも短時間で与件文中「特に伝えたいこと」や「ポイントになる部分」が少しづつ見えてきたような気がします。

2,一定の文字数以下で文意を表す力が付くこと

40字という文字数は本当に微妙な文字数で、決して「一言」と言える文字数ではないですが、一方余計な修飾語や回りくどい言い方をするとすぐ超過する文字数でもあると思います。
中小企業診断士二次筆記試験では、たいていの設問が80字ー100字前後の文字数制限があり、その文字数内で問われた設問に答える事が求められます。
試験以外でも、例えば会社で作る報告書や連絡メール、さらには会話で①短時間で②多様な部署の人に③的確にポイントを伝える必要が多い事からも、この訓練は有益だと考えます。
*開発・製造部門など専門性が求められる部署でも、責任者層の人達はこれらの能力に優れた人が多いと思います。

3.会話・雑談のネタを効率的に仕入れる事ができること

仕事で多忙な時期や、資格試験の勉強に集中する時期は読書量や新聞記事を精読する機会はどうしても減少します。
そんな中毎日この訓練を行う事で、新聞を毎日読んでいるなら把握しておくべき内容を「小ネタ」含めて仕入れる事ができます。

「春秋要約」に「正解」はあるか

中小企業診断士試験2次筆記試験に「模範解答」が無い事と同様、この「春秋要約」にも「正解」はないかもしれません。たとえ文意を誤ったり文字数制限をオーバーしても誰も指摘・注意はしてくれません。
ただ上記の各効果を上げる為にはそれこそ「マイルール」を決めて取り組む必要があると思います。
私の「春秋要約」マイルールは
・句読点・記号含めて「40字以内」に収める事(文末の「。」は省略可)
・コラム中の用語・文章を出来るだけ引用すること
 (多少の表現の言いかえは可)
・結論を外さない事
最後の「結論を外さない事」は判定が難しいのですが、他の投稿された方の要約も見て、外していないかを確認するようにしています。

なぜ中小企業診断士二次筆記試験対策に役立つのか

私が思うに二次筆記試験は
①記載された事例与件文の時系列や課題を素早く読み取り
②事例のケースに応じ、設問文で問われた事に対し
③制限文字数内で、経営学の基礎知識を応用し、適格な解決策をを提示する試験 だと思います。
(ギリギリで通過しておきながらよくも偉そうなことが書けるものだ)
ただ自分が二次筆記試験の学習開始時に作成した答案や、評価が低いと思われる答案の多くが、知識は盛り込まれても事例のケースに沿っていない「ひけらかし」答案になっているように思います。
その「癖」を修正するためにも「春秋要約」の習慣化は有効ではないかと考えます。

一方会社業務等でも、対面した顧客や上司から聞かれた事に対し、ポイントを外さず短時間で回答できなければ、会話すら続けてもらえない事もあると思います。
「春秋要約」は①毎日の空き時間に②示された文章のポイントを掴み③制限文字数にまとめる事を習慣化できると思います。

それらは試験対策だけでなく、今後の会社での業務や、「診断士」として活動する中でも必要とされる能力ではないかと思っています。

Xをされている方は興味を持たれたら、"#春秋要約"や"#sjyouyaku"などで検索し、是非チャレンジされることをお勧めしたいと思います。(以上)

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