「自分で歩くの!」もう赤ちゃんじゃないと感じた春【子育てエッセイ】
「だっこじゃないの。じぶんであるくの。」
慣らし保育の帰り道。私は2歳7ヵ月の第一子に抱っこを拒否された。
抱っこと自分で歩くことを天秤にかけて、後者を選ぶなんて、もう子どもなんだなぁと思った。
その日は第二子が熱でお休みしていた。早めに在宅ワークに切り替えた旦那さんに第二子のお世話をお願いし、私はひとりで第一子ちびちーちゃんを保育園にお迎えに行った。いつもは第二子を抱っこ紐で抱っこしていることが多く、第一子を抱っこできる機会は少ない。帰り道はたくさん抱っこしようと意気込んでいた。
当たり前に抱っこされてくれると思っていた。
でも。保育園の先生にばいばいして、アシックスのピンク色の靴を履いたら、私の抱っこなんて最初からちっとも期待しておらず、ひとりですたすたと門まで歩き始めた。
「ちびちーちゃん、今日はママが抱っこしようか?」
と両手を広げて、いつでも抱っこオッケーの状態にしても、ちびちーちゃんは飛び込んでこなかった。少し考える素振りをしてから、
「だっこはしないよ。じぶんであるくの。」
と言って、私の手を引いて歩き始めた。
と、口からこぼれそうになったのをこらえる。ちびちーちゃんの「じぶんであるくの」は、彼女の意思で意欲だ。自分で選んだんだ。それに水を差すことはしたくなかった。でも、やっぱり私は抱っこしたかったので、
「疲れちゃったときや抱っこしてほしくなったらいつでも言ってね。ママ、ちびちーちゃんのこと抱っこするの、大好きだから。」
と伝えておいた。結局、私の抱っこへの意気込みはむなしく、ちびちーちゃんはおうちの玄関までしっかり歩いた。(保育園と自宅マンションの距離は大人の足で徒歩3分。子どもの足で徒歩10分てところかな)
よくよく考えてみれば、第一子はもう2歳7ヵ月。
歩くこと
走ること
身近な自然に触れること
道端のアリを見ること
お気に入りの石を探すこと
バスや車や電車を見つけること
赤ちゃんのときよりも抱っこでは得られない楽しさをたくさん知っているんだよね。そのことに改めて気づかされた。
また、抱っこと自分で歩くことを比較して自分の頭で考えて、自分で選択できるようになったことから、心の育ちも感じた。
子の成長はあっという間だ。本当に大きくなったなぁ。
「子育ての最後」を意識した瞬間は以前にもあった。
実は、年明けあたりからnoteに残していないけれど、他にも何度か感じている。
今回のような小さな出来事のひとつひとつが、いつか明確な「子育ての最後」になっていくんだろうな。
よりはっきりと、赤ちゃんから子どもへの変化を感じた出来事だった。
ちなみに、帰宅して、玄関から洗面所までの大人の足で数歩の距離は「だっこして~~~」と抱っこをねだられた。「えええ、そこは抱っこなの!?」と言いたくなったけど、ぐっとこらえて13キロのむちむちボディをぎゅうっと抱っこさせてもらう。
もしかしたら、私の抱っこしたい気持ちに気づいたのかな、なんてね。
明日もいい1日になりますように。
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