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きっぷ徒然

世間はゴールデンウィーク。新幹線の指定席が取れないとか自由席がないとか…長々しくなるが、ワタクシの思いを綴ります。イチ旅行好きとして。


①値決めの視点から


 公共交通機関という商売は許認可制。例えるなら、電波を使うテレビ局と一緒ですね。基本的にはお上から認可された運賃で商売をしていくことになります。企業である以上儲けを出さないといけないですが、公共的役割が大きいので、儲けは「適正な利潤」という事です。ガス会社や電力会社も料金には「適正な利潤」が乗っかってます。だから赤字になるとすぐに値上げ、原料が安くなれば値下げをしてますね。とはいえ、「電力会社過去最大の黒字」なんて見出しを見てしまったら直ちに還元して欲しいと思いますが。話が脱線したので戻します。
 という事は赤字で苦しむ地方鉄道路線は直ちに値上げをしようと思えばできることになりますが、そうならないように多角化経営をしたり、大幅値上げをせずに企業努力を積み重ねているわけで。「ただ安くしろ!」ということになったらどこかに歪みがやってきます。極論、安全投資にお金を使えなくなったら元も子もありません。ワタクシは鉄道は高いな、バスは安いなと思います。それもそのはず、自前の線路の鉄道と人様が整備してくれる道路じゃ経費が違うわな。で、そのお金をあげるから歩けと言われたら嫌ですね(笑)つまり、その価格がその交通機関の適正価格であり国も認めた価格だという事です。
 いつでも15,000円払えば東京ー大阪2時間半そこそこで移動出来ることを考えたら、高い、とはならないですよね。もし給料に比較して高いと思うならその人の給料が安いだけです。

②割引の話


 お上から許可された値段は上限価格なので、そこからいくら値引きをするかは企業次第。会社の手間やリスクをユーザーが待てば安くなる訳です。
 航空券は昔は市中にあった航空会社や旅行会社で購入してましたが、今はネットで予約出来るようになりました。その代わり早めに予約すれば安く買えたり、電話つまり航空会社の手間を使う電話予約は手数料がかかったり、いつの間にかフリーダイヤルが無くなっていたり。バスも鉄道も人手を介する買い方には手間賃を乗せ、手間賃がかからない買い方には安くするようにすればいいのに、なんて。
 最近はコロナの減収を取り返すことや人手不足や新たな安全投資を確保する観点から普通運賃や割引を見直す動きもありますが、出血大サービスを続けて事業が成り立たない事になるよりはマシですからそこは利用者も理解しないといけないと思います。値上げで客足が減ったとしても残った人達で減収分をペイしさらに増収出来れば会社は生き残れますな。そのためには飛行機のような早割で収入と輸送量をコントロールすれば大丈夫でしょう。これ、イールドマネジメントといいますね。ライブがあるとどのホテルも割高になるアレです。割引が渋い、とか当日割引しろ、とかいろいろ思う人がいるみたいですが、売り手は高く売るのが仕事ですからそんなうまい話がある訳ない。残念ながらそのような人は顧客としては見られてないでしょうね。完売を目標にするなら安価に値付けをするし、ある程度の収入も目標にするなら極力高価に値付けをするのが会社のそれも営業担当の腕の見せ所でしょうね。

③切符の買い方


 ネット、これに尽きます。「年寄りは使えない!」はもう言い訳です。そういう人は淘汰されます。その一方で、鉄道、特にJRはきっぷのルールとネットが合っていない。ネットで買うより窓口で買った方が安い場合や融通が聞く場合がまあまあある。ここは課題でしょう。飛行機なら早割は変更不可でも鉄道は発車前ならOK、といったように客に優しいルールになってますね。無用な混乱や人手を避ける為には「安いきっぷは買ったらおしまい(変更出来ない)」的なルールにしとけばいいでしょう。ハイリスクハイリターンで。当たり前かな?
 それと意外に無視できないのが窓口でしか買えないきっぷ達。あれが窓口を塞いで係員との相談会が繰り広げられているそうですね。簡単なものから工数がかかるものも同じ窓口、言い換えれば同じ車線を走ってる、となれば渋滞してしまいますから、困ったものです。欲しいきっぷや、してもらいたい手続きを係員にオーダーするのが客の義務じゃないかい?デパートじゃないんだから。それこそ相談会をしてしまっては係員はコンシェルジュです。手間賃取れるよなぁ。デパートの値段はデパートなだけあると思ったことがありますので、そういうことなんでしょう。
 ちょくちょく出張をしていた時代、窓口に並んでる人は何をしてるんだ?と思い手元のスマホで予約をしていたワタクシ。あの時代とはちょっと変わってきてるけどユーザーも様々な方法を覚えないといけないんでしょうね。

と、ツラツラ書きました。これまで(2024.05時点)に書いた旅行記は思い付き旅行なので、いわば定価の交通費です。空いている窓口や手元のスマホでちょいちょいとチケット手配をして、といった感じで。もちろんこれまでの旅行の中には航空券発売日にパソコンとにらめっこして格安チケットを取ったりネットの事前予約で運に任せてチケットを取ったり時間をずらして安くなるようにしたことも。
 最近、鉄道運賃の見直しのトレンドがありますが、確かにコロナ前より繁忙期閑散期のメリハリも大きくなったりしてますね。これまでが安すぎたという事の裏返しでないかとワタクシは思いますがいかがでしょうか?



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