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ローカルCMの作り方

今はどうしているか解りませんが、私がスタイリストをしていた35年ほど前では、まだ、丁寧に、地道に手作りでCMを作っていました。
CGなどない時代、せいぜいクロマキーくらいでした。

クロマキーとは、映像の一部から特定の色の成分を分離し、そこに別の映像を合成する技術で、背景色には人物の肌色と補色の関係にあるブルーやグリーンが多く使用される。

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大分駅の近くのスタジオで、よくCM撮影をしていたのですが、徹夜になる事も!

一番多いCM撮影の仕事は、「トキワデパート」の仕事でした。

ある回ではモデルを使ってのCMで、バックにチューリップの花を模した布を敷いて、その淵に子供が天使に扮して羽をパタパタしながら確か着物の女性を見ているというCMでした。
真ん中には、着物姿のモデルさんが立っていて、ポーズをとっていました。
布は、ピンクの軽い布を何十メートルも購入してきて、棒に付けた布を脚立などで立体化させました。天使は、子役のモデルのサイズを聞いて服も作りました。針金で形を作った羽にチュールを巻いて、背中に板でリュックのようにかるわせて蝶番で羽が動くようにして、背中を開けた服から羽を出して、羽をスタッフが、手動で動かしました。
後ろで羽を動かしてモデルの子も辛くない程で撮影が出来て、上手くいきました。


今はサクッとポチッとで理想のコスチュームも手に入って便利ですよね❗️

「北海道物産展」のCM撮影の時でした。
その撮影は、鍋の中から「毛蟹」がザブンと出てくる撮影で、生きた「毛蟹」が米糠にまぶされ送られてきていました。洗っても米糠が綺麗に取れず、茹でても上手く取れず、北海道の人なら綺麗にする方法を知っているのかもと思いますが、九州人、誰も解らず歯ブラシを買ってきて「毛蟹」をひたすら綺麗にして撮ったのですが、湯がくと今度はアクで汚れてしまい、苦戦しました💦

その時、「ホッケの炭火焼き」のシーンもあり、私はスタジオ裏口の外で炭火を起こして網焼きをしていました。
ちょっと目を離したスキに、焼いていた「ホッケ」が無くなっていたのです。
慌てて周りを探すと、“ドラ猫”がくわえて逃げて行っていました💦
このスタジオは、大分駅近くの一応、オフィス街のど真ん中です。“ドラ猫”がいる事態すごい事だと思われるのに、
炭火焼きをしていた熱々の「ホッケ」をどうやって取ったのか、恐るべき猫でした。

熱々のホッケ、猫も必死❗️

思えば、大分の街のど真ん中での炭火焼き、
そっちも変といえば変だったのかもしれません!
匂いの苦情がよく無かったと思います。

当時、忙しい時はしょっ中撮影が入っていました。
その頃が、バブル期だったような気がします。
バブル期って、後からあれがそうだったのかなぁと思う事があるだけです。

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