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「なぜか気絶したからな」初めて石丸君が話すのを聞いた。
私は自分を見た。「気絶…」私はつぶやいた。私はベッドから出ると君を見た。
君は私のベッドに倒れていた。ぐっすりと寝ていて、とても起こす気にはなれなかった。
私は保健室から出ようとしたとき、石丸君が止めてきた。「なあ」彼の目はいつも鋭かった。なにも見逃さないような目だ。
私は彼を見た。どうしてかはわからないが恥ずかしさが湧き出てこない。「お前は何者だ」私の目が点になった。「ただの少女学生だけど…」だが、すぐにはあきらめなかったようだ。何度も聞いてくる。
彼はいったい何を言っているのかわからない。仕舞いにはあきらめてくれた。「…」彼はそのまま廊下を歩いて行った。その時私は思った。彼は危険な人物だと。
ちょうどその時、君が歩き出てきた。「起きてたんだ、大丈夫だった?」私は頷いた。いつも通りの君、いつも通りの私。
私は君と一緒に学校を出た。「本当に大丈夫?」私はまた何度もうなずかないといけなかった。「でもよかったよ、一瞬死んだかと思った」私は苦笑いをした。
家は目の前だったので家の目の前で分かれて私は自分の部屋に入った。「今日はいろいろあったな」私は天井を見ながらつぶやいた。「まあ、寝たほうがいいか」まだ7時だったがベッドに入り、目を閉じた。

ピーポーピーポー サイレンの音で私は起きた。なんだろうと思って外に出ると目の前に救急車が止まっていた。「何が起きたの」私はお母さんに訊いた。「どうやら彼がけがしたらしいわよ、棚が倒れたんだって」私はお母さんが指した先を方向を見てみるとそこは君がいた。寝込んでいて、意識はなさそうだ。どうやら私は倒れた音では起きなかったらしい。運よく命に別状はないらしい。
「…」私は何も言わなかった。ただ、救急車に入っていく君を見つめたていただけ。そこへ石丸君が来た。自転車に乗って。「乗れ」彼は一言告げた。「え?」私は茫然と彼を見た。「あいつを助けいたんだろ?それなら病院に行くぞ」私が後ろに乗ると彼につかむよう言ってきた。その後にはつかんでおいてよかったと思った。彼は猛スピードで自転車を飛ばした。スピード違反が自転車にはなくてよかったと私は思った。
普通歩けば数十分かかるところまでをたったの5分ほどでついてしまった。まだ消防車はついていないようだ。彼は消防署の通れないような路地を通っていったからだろう。まるでここら辺の道をひとつ残らず記憶しているかのようだった。
「後は待つだけだ」数分後に救急車は猛スピードで到着した。運ばれてきたのはやはり君だった。私たちはこっそり後ろから追った。だが、途中で止められてしまった。
「関係者ですか?こちらでお待ちください」私たちは審査室の前で待たされた。その時私が思っていたことはたった一つだった。
「本当だったんだな、疑って悪かった」彼はぼそりとつぶやいた。私は何の話か分からなかったので首を振った。「ううん、大丈夫」
やっと出てきた君は松葉杖を手にしていた。「来てくれたんだ、ありがとう」彼は私に飛びつこうとしたが、バランスを崩してしまった。
私はさっと支えた。
『私は』
ごめん
『ほっとした』

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