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魔法学園には魔法を習いに行く。
魔法を覚え、旅立っていく。
だが、その中に時々、魔法の使えない人が紛れ込んでいることもある。
そんな人を適していない人、不適合者と呼ばれている。

私の名前は覇儺魔屡覇儺魔屡費盧嘉ひのか、魔法学園にいるの少女。
今は、学校の中を勝手に巡回中。
今までで何かおかしなことを見たことはないけど。
「ひそひそ」巡回していると、2人がひそひそと何かを話してた。
そろそろと近くに行って、気づかれずに訊いてみたんだけどさ、私の耳が跳ね上がるような文章が耳の穴に飛んで来たの。
内容は一息で行ってみる。
『魔法が使えない不適合者が学校に来た』
ね、一言で言えよ。
私は大急ぎで外に突っ走っていき、不適合者を見に行ったんだけど…
「…」私が思っていた風景ではなかったよ。
一人の少年が大量の女子に囲まれててさ、確かにイケメンだったんだけど、不適合者だよ?魔法が使えないんだよ?
どうしても近づくことすらできなかったからもうあきらめた。
またパトロールを始めていると、あの少年が前から現れた。
一瞬はびっくりしたけど見なかったことにしてそのまま歩いて行ったんだ、
不可能だったんだけどね。
「ねえ」彼は急にこっちへと歩いてきたの。
めっちゃ怖かった。
「な、何?」私は立ち去ろうとしたんだけど、体が言うことを聞かなかったの。
費盧課ひのかだよね」私は強く首を振った。「費盧嘉ひのかです、間違えないでください」
彼は急にため息をついたの。「同じことじゃない?」私はきっぱりとことやってやった。しめしめ。「違います」
「まあそれはいいとして、」私は心の中で「よくない!」と思ったけどもうどうでもよかった。「君に頼みたいことがあるんだ」
その時気付いたんだけど彼の胸にあるバッジは丸だった。
私のは花形。
魔力の強さでこの花が細かくなる。魔道具だろう。
彼は魔力が一ミリもないので魔道具が一切反応していなかった。
「頼み事って?」いちいちおどおどするのはもううんざりだ。
彼はもうオッケーをもらったかのように緩い顔をした。
まだいいともいやだとも言ってないけど。
「君に僕の付き添いとしていてほしい」私は地面に倒れちゃった。
「費盧課さん!」私は心の中で突っ込みを入れた。「だから費盧嘉だって!」
数十秒後にまた体が動くようになった。
私は起き上がると、きっぱりと断るつもりで口を開いたんだけどね…全く違う展開になっちゃった。
「いいけど」?私はポカーンと自分の口元を眺めちゃった。
今なんて言った?ってね。
夢じゃないみたい。
私は断るはずが許可してしまったんだ。
私はもう一度口を開け、訊いてみた。
今回は普通に言いたいことが口から出てきた。
「でもどうして私?」彼は少し考えていた。
まるで「いい質問だね」とでもいうかのようだ。
普通の質問なのに。
「だってさ…」私は耳を傾けた。「なんとなく」私はズコリと倒れた。
「ってのは嘘」彼は腹を抱えて笑ってて、その大きく開けている口に土を詰め込んでやろうかと思った。勇気が出てこなかったけど。
私はもう一度聞いた。「本当の理由は?」
彼は真実を話したが、それもまた地味だった。
「だって皆がワイワイと寄ってくるんだもん。人気者っていうのは大変だよ」彼はため息をついた。
私はいらいらとしてきた。「まあ理由はわかったんだけど…」私は腹の底から怒鳴った。「なんで私なの!」私はただ、静かに行きたかった。
なのに、彼はそれをぶち壊そうとしていた。
「いやいやいや、いやだよ。面倒だろうし」私は今度こそ!と、きっぱり断ってやった。
彼に変化はなかったけど…
「なんで?」彼は全くわかってなかった。これは説明がめんどくさそう。だよ…
私は不適合者と一緒に数日を過ごすことになってしまった。
「それじゃあよろしくね」彼はにっこりと笑った。
私の未来にはやばいことしか待ち構えていないのだと私は確実に悟ったんだ。
やばいことしか起きるはずないってね。

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