見出し画像

カタシロのKPを経験し、TRPGのもう一つの面白さを知ったという話

KPは、PLとはまた違った魅力があり、面白さがある。
もしKPをやってみたいが迷いがあるという方がいれば、この記事が
そっと背中を押すものになれば幸いである。
いや……雑記だからそういうのの役に立つのか……?これ……
あ、一応ネタバレは避けているけれど一切の情報を仕入れたくないという
人は今すぐブラウザバックするなりタブを閉じるなりしてほしい。

カタシロのKPをやることになった経緯

TRPGというのは、基本的にGM(CoCの場合はKP)とPLがいて成り立つ。
筆者はこれまで、誘われた卓(現在CoC卓とマダミス卓に所属している)のKPやGMが提供する数々の物語を楽しんだ。
選曲のセンスが良いBGMやアドリブで盛り上げてくれたり、こちらの要望
という名のゴネを受け入れて何とか助けてくれようとしたり、なんと自作のシナリオを持ってきてくれたりなどなど……ありがたいことだ。
ココフォリアの操作も難しいだろうに毎回よくやってくれるよな……

そういう日々があり……その中でひょんなことから繋がったマダミス卓に
CoCに触れてもらう一環としてカタシロを回してみないか、そしてそのKPを筆者がやってみないかという話が、CoC卓のKPの一人から浮上した。

KP、GMという行為に前から興味が無かったかと言えば噓になる。元来
筆者は仕切り屋で場をコントロールするのが好きな節があり、いずれは
やってみたいなーと思っていたので、この提案は渡りに船であった。
回すシナリオがカタシロというのもまた良い。CoCには珍しく(というかTRPG全体でも珍しいのではないか?ああいった型のものは)会話がメインでシナリオが進行し、PLや彼らが用意してきたキャラの人となりの一部が種々の思考実験により垣間見えていくと言うのは、人の哲学に触れることを好む
筆者にとっては非常にマッチしたものであった。こう書くとちとキモイ。
実際自分がPLとしてカタシロを回してもらった時も、KPとの対話が非常に
楽しかった
ということを覚えていたのもあり、またマダミス側の連中がどう考えるかというのにも非常に興味があったため、提案に快諾した。

今回は筆者が完全にKP初体験ということ、そしてココフォリアの操作に
筆者のPCが耐えられなさそうということを加味し、提案してくれたKPの方にサポートをお願いし、アキラの声を我々がPLをした時にもやってくれた実績ある人にお願いし……メインKPが筆者、サブに2人ついてもらうという贅沢な体制でやることに。今回スムーズに行ったのはPLの協力も勿論だが、この
二人のサブKPの協力あってこそである。本当にありがとう!

そういうわけで、我がカタシロKPへの挑戦が始まったのであった。

KPに臨むにあたって行った準備

自分がカタシロのPLをしたのは、実はもう結構前になっていた。
話の流れは覚えているし、当時のKPがどういうところに気を付けていたかもある程度記憶にはあったが、それだけを参考にするにはキーパリング初心者としては材料が足りぬ。

サブKPからは、カタシロ制作者であるディズム氏が様々な人に回してるからどれか一つでも参考に見てみると良い……と言われていたので、あまり見る気は無かったが、参考資料は大事だよな~ということで視聴した。
誰との見たんだったか……本当は一番最初にやったヤツをすすめられていたのだが、勘違いから別のやつを見てしまっていた。そうだ思い出したジャック・オ・蘭たん氏のを見たんだった。

ともかく、このアドバイスと動画視聴は本当に役に立った。作者が直々に
回したもの、それも既に数多く回し慣れ切っている状態のキーパリングを
聴けたことが、今回大いに参考になった。良い声してんなディズムさん……あとジャック・オ・蘭たん氏のロールプレイもかなり良かった。
もしカタシロが好きで他の人のプレイも聴いてみたいと思う方がいたら、
ぜひ見てみることをオススメする……引用して良いものかわからないので、各自検索して❤

ともあれ、今後カタシロに限らずKPをやりてえなって思っている人は、
自分が回そうと思っているシナリオを既に回した人のキーパリングを参考にすることを大いにオススメする。

やはり指標があるとやりやすいし、まずは参考資料に肉付けしていくという形でやっていった方が、個性の出し方の感覚も掴めるというものだ。
特にカタシロはシナリオがシンプルでセリフの指定も少なく、KP自身が
喋らないといけない場面が多々ある。だからこそのサブKPのアドバイス
だったんだな……と、視聴後に理解したものだった。

ともあれこれでサンプルは得た。あとは先ほど言ったように、そこに
自分なりの肉付けをしていけば良い。ここをどうするか……これは正直、
その人によるとしか言いようが無い。今回は筆者がどうしたかを教えよう。

筆者は、案外(いや読者は普段の筆者を知らんからよって案外という表現が正しいのかは不明だが)アドリブが出来ない。不測の事態に強くないため、予めガッチガチにロールと進行とセリフを固めておかなければならない……そういうタイプ。
なので今回はディズム氏が提供してくれたカタシロのPDFと、ジャック・オ・蘭たん氏に回していた動画を参考に、簡易の台本を用意する事態にまで至った。

……我ながら良い出来である。台本形式かつ、ほぼ肉付けではあるが、創作活動の端くれのような行為が出来たということにも満足感がある。こんなに頭使って文章書いたの久し振りだよ!
良いセリフを思い付いたんすよ!それをきっちり入れられて、想定できる
PLの行動は網羅して対応するセリフも用意して……本当に結構良いもんが
出来たなと思った。
そして本番も、キッチリ固めておいたのが功を奏し上手いことやれたので、
筆者と同じようなタイプの人は台本っぽいものを用意しておくことを心からオススメする。

本番中に感じていたこと

とにかく気持ちが良かった。自分が事前に組み立てた通りにシナリオが進行させることが出来、相手の思想も知ることが出来る。カタシロはTRPGとして本当に良いなってのをKPの視点で再確認出来たのは本当に収穫だった。
マジでサブKPの二人とPLしてくれたお三方ありがとう。

そして想定していなかった事態になっても、今までのロールプレイと事前に考えていたキャラの設定、セリフなどから新しい言葉が紡いで行けたという事実も、個人的にかなり嬉しいことであった。
いや、どのPLも本当に良かったよ……対話型故に結末は決まっているけどがそこに至るまでの過程が異なるのは必然。それがまた本当に嬉しくて、また楽しかった。サブKPが良かったbot になってしまうのも頷けるというもの。
そして思い付いていたセリフ群も結構な好評で、創作者の端くれとしても
実に嬉しい結果と相成った。

しかし短時間に3回もやると進行もスムーズになるし舌はどんどん回るようになるしイレギュラーな対応にも応えやすくなるし、こういうところで
ちょっとした成長を感じられたりしたのも良かった。良い体験だ。

つーかね、ディズムさんのロールを参考に肉付けされて生み出された俺の
キーパリング!我ながら非常にキャラ立ちもしてよく出来たと思うんだよ!
セリフがクソ回りくどくてめんどくさかったり、難解な言語を早口で並べ
立てたり、PLが違和感を覚えるようにわざと怪しい言い回しをしてみたりetcetc……対話型だから自分の色を存分に載せやすいのも良い点だな!

正直CoCとしては異色ではあるカタシロだが、TRPG体験という意味では
指折りのシナリオ
であると個人的には感じている。是非、PLをやった方は
KPの方も体験してみてもらいたい。難しいけどね!!楽しいよ!!
台本で想定してた範囲なんて優に超えるあの快感を!あの感動を!!君にも味わってほしい!!

本当ならこんな台本もどき作ったよって見せたいとこだけど、ドネタバレになっちゃうからやめとくね。もし見たいって奇特な人がいたら連絡どうぞ。
つか……本筋は変わってないからマジで身内用どころか自分用だけどね。

エキシビションマッチ/カタシロ+s

3人分終えてみんなであー楽しかったねー良かったねー最高だったわー
みたいな感想戦を観客含めてしているところに突如ブチ込まれたサブKPに
よるエキシビションマッチ「カタシロ+s」の話。

KPを経験した俺だからこそ回したいシナリオだとか。そんなん聞いたら
やるしかないじゃんねぇ!だいぶ前に今回もアキラの声やってくれた人が
やったもう一つのカタシロ。そのプレイは俺も聴いていたから、いったい
何をやらされるんだ?と気になっていた。

そして数日開けて始まったカタシロ+s。まだら牛氏が創られた、非公認のカタシロ二次創作。今回俺が回した3人のPLたちも観客に回り、KPという
世界に俺を引き込んだ、かつてカタシロを回してくれたKPと再びやる、別の姿のカタシロ。それはもうシチュとして完璧すぎる
だろう!

いや、もう楽しすぎたね。カタシロのKPを複数回こなしたことがあり、かつカタシロの世界が大好きな方は、二次創作を厭わないならば是非にPLとしてプレイしていただきたい。
カタシロをベースにこういう風な発想に持って行くか!というまだら牛氏のセンスと演出には素直に脱帽したし、筆者の指摘や厄介な質問、喋り口に
上手に対応しつつ、選曲やキーパリングでガッツリ盛り上げてくれたKPの
手腕には舌を巻いた。サブKPの人も最後までありがとう。

カタシロ系は対話型だから、KPとPLで完成させていくって感じがたまらん。今回は本当に事前にカタシロKPをやっていたからこそのロールも出来たし、筆者は大変に満足している。

終わりに

いかがだったであろうか。いや、関係ない話しかしてない……というかそもこの記事は筆者がカタシロのKPやって超楽しかったという内容がメイン
あるよってこれを読んでも何の参考にもならなんだかも知れない。
だがもし、カタシロKPやってみたいなとかカタシロKPやろうか迷ってたけど踏ん切りがつきました!とかいう人が出て来たら幸いである。

最後に、カタシロを創作したディズム氏、イラストのしまどりる氏、
カタシロ+sを創作したまだら牛氏、その他すべてのカタシロに関わった
人々に感謝の言葉を述べ、この記事を締めくくることにする。

「目が、覚めたかね? 身体の調子は?」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?