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こちらあみ子

鑑賞:2022年7月@新宿武蔵野館

正直しんどいです。
周りに馴染めない、浮いてしまう子の成り行きです。

現在、最も信頼する映画監督、今泉力哉さんが激推しな映画「こちらあみ子」。見ていて、これはスゴイ作品だ!と思う部分は多々あって、ぜひ見てほしいというか、目撃してほしいと思う作品でした。

応答せよ、応答せよ

大事なことを描いていると思います。印象的なシーン、画作り、セリフがあります。余韻の時間の使い方も、ぎりぎり倍速されないスレスレのところを行っています。役者さん達、収録も音作りも良いです。

でも、残念ながら、この作品は好きにはなれませんでした。
「ああ、そういう残念な行動になったりするよね」というリアリティが刺さりますが、対比させるように幻との交流が入ります。それ面白いかなあ?

そして決定的に好きになれないのは、表現したいことが伝わってきません。自分に照らし合わせて、考えさせられるのは構わないのですが、せめて作り手はこうだと思う、という部分を打ち出して欲しかった。恐怖や残酷さもエンターテイメントになりますけれど、この作品は違います。
わざわざ高級な食材を炭になるまで焼き焦がして「ほら、こういう味もあるよね」「これもリアリティ」と食べさせられても…。

主人公同様、変わった作品でした。
作り手には、面白いとは何か、というのを考えてもらいたいです。こちらも受け止めかたは自分で考えます。異色の作品で、目を見張る部分がとても多いのは事実ですけれども。

できれば元気な時に見てください。


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