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俺は黙って鍋を振る

ラゾーナ川崎プラザソル開館15周年記念に
公演された演劇。
川崎に10年以上住んでいるが、ラゾーナ川
崎の屋上にホールがあることは知らなかっ
たな。

*あらすじが記載されています。
後日、アーカイブ配信がございますので、
これから観られる方はご注意ください。

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スタッフ

脚本:緑 慎一郎
  (演劇プロデュース『螺旋階段』)
演出:梶原 航(航跡/昭和精吾事務所)

あらすじ

舞台は小さな中華料理屋、時代は昭和、平成、
令和と親子3代にわたる店主を主人公に、さま
ざまな人間ドラマが起こるお話。

1972年(昭和47年)

中華料理屋(大熊)店主 神山雄太郎(豊田
豪)は、妻と死別になり、一人息子の神山
雄一(團 悠哉)を父親一人で育てる。

父親の雄太郎も幼少のときに両親を亡くし、
ヤクザの稲村隆二(別府 博隆)に育てられ
る。

育ての親から、組に戻ってくるように迫られ
るが、雄太郎は頑なに断る。彼は料理を作る
ことに生きがいを持っていた。

そんな折に、彼のお店の持ち主が店舗の土地
を売ることに決めた。

不動産屋はお店を更地にし、ビルを建てるこ
とを計画。そこでその土地を買い戻したのが、
育ての親の稲村だった。

稲村は、雄一郎を料理人として応援しており、
彼の手助けをしたかった。
その買ったお店を雄一郎に任せ、店名を
『北斗』と名付けた。

1992年(平成4年)

20年後、雄一郎は亡くなり、お店を引き継い
だのは、息子の雄一だった。

雄一の同級生の金子信也(山田拓未)と
藤原紗奈(中川えりか)が彼のお店で偶然に
も集まる。

羽振りが良くなった金子は、お店で悪態を
つき、大いに威張り散らす。

ただ、彼の羽振りが良くなったのは、悪どい
商売をしていため、彼は警察に目をつけられ
ていた。

そして、お店を守ってもらい恩人であるヤク
ザの稲村隆二が亡くなる。
稲村から土地を譲り受け借りていたが、父親
の雄一郎が返金することで、お店を譲り受け
ていた。
その返金がまだ出来ておらず、稲村の親族か
ら土地を売りたいとの申し出があった。

借金をいますぐに返せない雄一は、お店を
手放す危機にあう。

その話を聞いていた、お店の常連であるお客
たちに銀行から融資をしてもらう提案を受け、
お店を手放すことはなくなった。

それに喜ぶ雄一と従業員、常連のお客達だっ
たが、その時に金子がお店にやってくる。

彼は違法な商売をしていたため、警察に捕ま
ることになった。
彼の父親(梶原 航)は、借金と奥さんの他に
女を作り、川崎から出て行ってしまった。

そんな彼は、友人の雄一へ見返したく、戻っ
てきたのだが、それが虚しくなり、自虐とな
る。

雄一は、金子をを問い正し、彼は改心するので
合った。

2022年(令和4年)

そして、現在。お店を引き継いだのは、雄一の
次男の武彦が店主となる。お店では会食が出来
ない状況となり、閑古鳥だ。

お店も赤字で、経営も危機的状況となり、兄の
雄介はお店を閉めるよう勧める。

ただ、武彦は祖父、父親と続けてきたお店を守
り切ることを誓う。飲食店を続けていくには厳
しい時代でも鍋を振ることでいつかは、昔のよ
うにみんなが楽しく食事が出来る場所を守るこ
とを決意するのであった。

最後に

本来なら1月22日〜30日の公演予定だったが、
出演者から熱が出てしまったため、一時は休
演となった。
無事に開演となったが、今は飲食店だけでな
く、エンターテイメントに携わる人も大変な
時期である。

昨年に撮影してもらった出演者の佐藤みつよ
さんとい知り合い、今回は鑑賞させてもらっ
た。

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この大変な時期に何を演劇なんか見ているの
だと非難を受けそうだが、自分が少しでも関
わった人は少しでも応援したい。

ラゾーナ川崎プラザソルは、200席とキャパ
数が小さい会場だが、演者との距離が近く、
熱演がものすごく伝わった。

こちらが勇気をもらえた作品だった。
千秋楽まで迎えられたのは、本当に良かった。

自分の写真活動の参考になるよう、今後も
素晴らしい作品を観ていきたい。

執筆者:ジュンイチ
写真、動画撮影、ライターの仕事をしています。
詳細は下記をご覧ください。



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