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ひざの痛みと疾患

3カ月間継続する痛みがある場合は警戒が必要
ひざ関節は、大腿骨、脛骨、腓骨、膝蓋骨によって構成された関節であり、内側・外側側副靭帯、前・後十字靭帯、膝蓋腱などの靭帯や腱によって支えられています。また、大腿骨の球状関節面と脛骨の平坦な関節面の間には、体重負荷の分散と安定性を維持するための半月板と呼ばれる軟骨が存在します。もし、ひざに痛みを感じ、それが3カ月間続く場合は、半月板損傷や靭帯損傷などの疾患が発生している可能性があります。しかしながら、高齢化社会の進行などにより、現在最も多いといわれている疾患は変形性膝関節症です。

【目次】
変形性膝関節症
 加齢による高齢者の罹患者が現在も増加中
 初・中期は保存療法を検討末期では手術が選択肢に
 主な治療法
半月板損傷
 衝撃を吸収し関節を安定させる役割
 一般的に手術治療の場合は関節鏡下手術が実施される
 主な治療法
靭帯損傷
 スポーツや事故に限らず日常の動作も要因となる場合も
 異なる靭帯の損傷に応じて優先される治療方法が異なる
 主な治療法
O脚X脚
 生理的な変形と病的な変形の2つに大別される
 変形が大きく進行した場合は手術による治療が必要
 主な治療法
監修

※『名医のいる病院2024 整形外科編』(2023年10月発行)から転載

変形性膝関節症

加齢による高齢者の罹患者が現在も増加中

 ひざの関節内部で、曲げ伸ばしのクッションとなるべき軟骨や半月板が擦り減ったり傷ついたりすることで、大腿骨と脛骨が擦れ合い、痛みや運動障害を引き起こします。これが変形性膝関節症です。日本人の場合は比較的女性に多く見られ、高齢者になるほど罹患者が増え、無症状者を含めると約2500万人が発症していると推定されています。

 最も多い原因として考えられるのは、中高年を過ぎると加齢による半月板や軟骨の変性によってそれらが損傷することにあります。元々ひざには体重の約8倍の負荷がかかっていますから…

 

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