見出し画像

何でもできる人と尖った人、どちらが必要か?

よく、何でもできてすごいよねって言われることがある。何でもできると、定年後も引く手あまたで困らないよねとも言われる。

本当だろうか?


ふと単純な疑問として思ったので、これについて書いてみようと思った。

「仕事で何でもできる」と言われる人は、多くの場合、様々なタスクをこなす汎用性を持っていると見なされます。

しかし、このような人物が実際には特定の分野で卓越した能力を持っていないことがしばしばあります。要は広く浅くは知っているが、深い専門的な所までは持ち備えてはいないと言う事ですね。


一方で、「尖っている人」とは、特定の分野や技能において非常に高い能力を持ち、その分野で顕著な成果を上げることができる人を指します。

「何でもできる」という評価は、表面的な多才さや柔軟性を示しているように思えますが、それは裏返しとして、しばしば深い専門知識や特化したスキルの欠如を隠していることがあります。

例えば、ある人がプログラミング、デザイン、マーケティングなど、多岐にわたる仕事をこなせるとします。

しかし、それぞれの分野で最新のトレンドや技術を追い続けることは困難であり、結果としてどの分野においても専門家と比べて劣る結果になる可能性があります。


一方、「尖っている人」は、特定の分野において深い知識と高度なスキルを持っています。彼らはその分野において最新の動向を把握し、革新的なアイデアや解決策を提供することができます。

例えば、特定のプログラミング言語やフレームワークに特化した開発者は、その分野で最先端の技術を駆使して複雑な問題を解決することができます。

このような「尖った」専門性は、チームやプロジェクトにおいて重要な役割を果たします。特化した知識を持つ人物は、その分野の専門家として他のメンバーをリードし、プロジェクトを成功に導くための重要な意思決定を行うことができます。

また、専門性が高いことで、その分野におけるイノベーションや発展に大きく貢献することができます。


しかし、これは「何でもできる人」が価値がないということではありません。彼らは多様なスキルセットを活用して、異なるタスク間での橋渡しや、複数の分野にまたがるプロジェクトの統合に貢献することができます。

また、新しい分野への適応力や学習能力が高いため、変化する環境や要求に柔軟に対応することができるのです。


結局のところ、どちらのタイプも組織にとって重要です。

汎用性を持つ人々は、多様な問題に対応し、チーム内でのコミュニケーションや協力を促進することができます。

一方で、尖った専門性を持つ人々は、深い洞察と専門的な解決策を提供することで、組織の競争力を高めることができます。

重要なのは、これらの異なるタイプの人材を適切に配置し、彼らの能力を最大限に活用することです。


この議論は、個々の能力だけでなく、チームや組織全体のダイナミクスにも関連しています。

チームには、様々なスキルと専門知識を持つメンバーが必要です。そして、それぞれのメンバーが自分の役割を理解し、相互に協力することで、チーム全体が成功を収めることができるのです。

したがって、「何でもできる人」と「尖っている人」の両方が、その強みを活かして貢献することが求められます。


最終的には、個人の能力や専門性をどのように評価し、活用するかが重要です。

それぞれのタイプの人材が持つ独自の価値を理解し、それを組織の目標達成に向けて効果的に統合することが、成功への鍵となるでしょう。

そして、個々のメンバーが自分の能力を最大限に発揮し、チームや組織の成長に貢献することができる環境を整えることが、リーダーやマネージャーの重要な役割です。

このようにして、多様な能力を持つ人々が協力し合い、共に成長していくことが可能になるのです。

結論としては、どちらが優れているということではなく、求められる仕事の内容や職種によって、各々最高の能力が発揮できるということです。

単純に比較はできないということですね。

今までの経験から言うと、大企業ではエキスパート的な尖った人が今は必要とされており、中小企業では職人気質を取りまとめる何でもできる人が求められているように感じますけどね。


じぇいかわさきです。生産技術者として35年、今まで培った経験とスキルを元に、ものづくりに関わる世の出来事に対して思ったことをホンネで書いてます。ノウハウやアイデアもありますよ。 また写真も全力で撮っています、気に入った写真があればサポートや感想をぜひお寄せください。