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ナオミ 御顔が隠れること、ホロコースト、イスラエルの光栄

前回ナオミとバイブルスタディをした時に、神が御顔を隠す、ヘステルパニームהסתר פנים について、教えてくれました。それを元にお話が進みました。

ナオミ「הסתר פניםは聖書のこの箇所が由来です。」

Deut. 31:17  その日、わたしの怒りはこの民に対して燃え上がり、わたしも彼らを捨て、わたしの顔を彼らから隠す。彼らが焼き尽くされ、多くのわざわいと苦難が彼らに降りかかると、その日この民は、『これらのわざわいが私たちに降りかかるのは、私たちのうちに私たちの神がおられないからではないか』と言う。 18  わたしはその日、彼らが行ったすべての悪のゆえに必ずわたしの顔を隠す。 彼らがほかの神々の方に向かったからである。
17 וַעֲזַבְתִּ֞ים וְהִסְתַּרְתִּ֨י פָנַ֤י מֵהֶם֙
 18 וְאָנֹכִ֗י הַסְתֵּ֨ראַסְתִּ֤יר פָּנַי֙ בַּיּ֣וֹם הַה֔וּא עַ֥ל כָּל־הָרָעָ֖ה אֲשֶׁ֣ר עָשָׂ֑ה כִּ֣י פָנָ֔ה אֶל־אֱלֹהִ֖ים אֲחֵרִֽים׃ 

ナオミ「不定詞のהַסְתֵּ֨ר と 動詞のイクトール(未完了形)אַסְתִּ֤יר で綴られる時には強調です。だから、その隠れ方は大変なものです。

ヘステルパニームは、常に罪の結果です。御顔を隠す時間は長いことが多いです。ユダヤ人のガルート(追放、流浪、エグザイル)はエステルパニームの故ですが、エジプトでの400年の苦役もその代表です。

しかし、救いは思いがけず一瞬に起こります。出エジプトはあっという間でした。現代のエステルパニームであるホロコーストは第二時世界大戦の収束である1945年によって開放され、私たちの救いであるイスラエル建国は1947年に起こりました。たった3年後です。その速やかさはここに表されています。

Is 60 :21  あなたの民はみな正しい者となり、 永遠にその地を所有する。 彼らは栄光を現す、わたしが植えた枝。 わたしの手で造ったもの。 22  最も小さい者も軍団となり、 最も弱い者も強国となる。 わたしは。 時が来れば、速やかにそれをする。

加えて、ユダヤ教では、神の役割の基底は奴隷からの開放です。なぜなら、十戒の始まりはこうあります。

 Ex. 20:2   「わたしは、あなたをエジプトの地、奴隷の家から導き出したあなたの神、である。 

だから、エジプトやホロコーストも、奴隷から開放され、今の私たちがあります。」

和恵「とても重く深いことですね。イスラエルに与えられた苦難を考えると胸が本当に痛みます。
ちなみに、17節には、彼を捨ててעֲזַבְתִּ֞ים、とありますが、これは、イエス様が十字架に書けられた時に発した言葉を連想させます。

Matt. 27:46  三時ごろ、イエスは大声で叫ばれた。「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」‏, 1”אֵלִי, אֵלִי, לָמָה עֲזַבְתָּנִיこれは、「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。

イエス様も罪の奴隷になってしまった私たちをご自分の死によって開放してくださいました。彼の言葉も、エステルパニームを表していると考えられるでしょうか。興味深いのは、イエス様も3日目に復活し、イスラエルも第二次世界大戦の三年目に復活した共通点です。」

ナオミ「私たちの苦難をイエスが表しているなんて、軽々しく言われるのはとても不愉快です。他の事象をエステルパニームのようだと言った人や国は抗議されています。

しかし、彼の言葉は自分の命を使って敵を倒したサムソンを思い起こさせます。

Judg. 16:28  サムソンは主を呼び求めて言った。「神、主よ、どうか私を心に留めてください。ああ神よ、どうか、もう一度だけ私を強めてください。私の二つの目のために、一度にペリシテ人に復讐したいのです。」 

和恵「なるほど、確かに神様に訴え掛ける様子が同じですね。イエス様もご自分が十字架にかかる時に、神様に訴えました。

John 17:1  これらのことを話してから、イエスは目を天に向けて言われた。「父よ、時が来ました。子があなたの栄光を現すために、子の栄光を現してください。 5  父よ、今、あなたご自身が御前でわたしの栄光を現してください。世界が始まる前に一緒に持っていたあの栄光を。

イエス様にとって光栄とは、人の罪を贖うためにご自分の命を神様が受け取ることでした。ホロコーストでユダヤ人の命が失われたことは、本当に痛みですが、イスラエル建国により、異邦人は神を知ることができました。新約聖書にユダヤ人イエス様の一生の物語が書かれているからこそ、あなた方の歴史を投影して見ているのです。

ナオミ「なるほど、私たちにとってなぜホロコーストが起きたのか、それは大きな謎です。異邦人が私たちの歴史や苦難をそのようなことを考えているとは、まったく気が付きませんでした。それはとても感慨深いです。

ちなみに、ここでの光栄は、先週読んだこの箇所を思い出させます。

Luke 2:32  異邦人を照らす啓示の光、 御民イスラエルの栄光を。

イエスが世界の中のイスラエルの光栄となるとあるのは意外です。」

和恵「イスラエルはキリスト教による傷が深すぎてそれを知ることができません。しかし、私たちはその光に向かって歩むうちに、私たちはここにたどり着き、あなたと話しています。ユダヤ人の犠牲は無駄になっていないのです。イエス様を信じる世界の人たちが救いを体験しています。私が今、ユダヤ人であるナオミに私が神に救われた感謝を伝えることはどれほど光栄なことかと思います。」

話している内に、自分の闇の時代を思い出し、私は涙がでてしまいました。お昼休みの大学の図書館でのバイブルスタディでしたが、お互いに感情的になって、熱いハグを交わして別れました。



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