日々是暴食★トラウマめし【第29食】穴場のリゾート「ダイアニ・ビーチ」でウガリ飯
ケニアのビーチは穴場らしい。というネット情報を見て行ってみた。
モンバサの繁華街からウーバーを拾って南へ約1時間。ダイアニ・ビーチというリゾート地がある。
青い海と白い砂。そこにふりそそぐ太陽。これは確かにリゾート感満載だ。
インド洋のビーチリゾートといえば、お隣のザンジバル、もしくはセーシェル、モーリシャスが有名だが、ダイアニ・ビーチも負けていないどころかめちゃめちゃ良いのではないか。
そこまで観光地開発されていないので、客引きもうるさくないし、現地感がちゃんと残っているのが良い。とても静かで穏やかな海だ。ケニアのあの夏いちばん静かな海だ。
アクティビティはたくさんあるようだ。ダイビングしたりジェットスキーしたり釣りしたり。自分はというと何もせず、ただただボーっと歩いて、ボーっと海を見ていた。ここから船で日本へ向かったら何ヶ月かかるんだろう。思えば遠くへ来たもんだ。
リゾート地で難しいことを考える必要はない。海辺のちょっと良さげなカフェへ入りビールとモヒートを飲んだ。熱された体が一気に冷えてクラクラする。
この店には白人おじさんと若い黒人女子のカップルが多い。バカンスへやってきたおじさんとその現地妻といった雰囲気で、あんまり見てて気持ちいいものではないけれど、これもアフリカリゾートのリアルな一面だろうか。
仏領だったマダガスカルのビーチにはフランス人おじさんが多かったが、ケニアは英語圏のおじさんが多い。アフリカの歴史をここでも感じる。
東アフリカで最も日常的に食べられているというウガリを注文してみた。トウモロコシなどの穀物をすりつぶしてペースト状にし、それを丸めたもの。見た目は米というより餅みたい。味はないので日本人的には醤油か塩で味付けしたくなるかも。魚は焼きすぎでカリカリしてるけど、逆に腹を壊す心配がないからこれくらいでいいのかも。
スーパーでお菓子と酒とパン、チーズを購入してまったり過ごす。どこまでもゆっくりしている時間が過ぎていたが、スマホを開くと能登の地震や飛行機の炎上事故のニュースが飛び込んでくる。なんか申し訳ないような気分になってしまった。アフリカにいても世界は繋がっている。
翌朝6時に起きて海へ散歩にいった。昼間とはまた違う、朝焼けのビーチは美しかった。
お土産用のカラフルな布を売っているおばちゃんが準備している。今日も良い1日を、的な感じであいさつ。ジョギングしている旅行者とすれ違いおはようの挨拶。朝の散歩は気持ちいい。
高級ホテルに隣接しているレストランが朝食バイキングをしている。宿泊者でなくても利用できるみたいなので、コーヒーと卵焼きを注文。フルーツ、ハムやチーズの軽食、パン、ジュースや牛乳が取り放題で1000円くらい。でかいワンちゃんが寝ている。まだ朝早いもんな。
帰り支度をしていると窓から黒い影が部屋に入ってきて、机の上をガサガサしている。なんだと思ったら猿だった。昨日スーパーで買ったパンとお菓子をさらっていった。あとテラスに置いていたタバコも無くなっているな。腹壊すなよ。
ダイアニにある小さな空港からナイロビで移動し、そのままエチオピアと韓国経由で約30時間のフライト。6泊7日は一瞬だった。
旅行は行く前が一番楽しい。現地では夢中で動き回るけど、帰路につくときはぜんぶ夢だったような寂しさに襲われる。その寂しさを埋めるために次はどこへ行こう。スカイスキャナーやエクスペディアを見ながら悩んでいる時がやっぱり一番楽しい。
ケニア編<了>