実践経営ネットワーク通信

髙橋正浩、「みんなが主役でみんながサポーター」という社会に向けて中小企業経営者と伴走し…

実践経営ネットワーク通信

髙橋正浩、「みんなが主役でみんながサポーター」という社会に向けて中小企業経営者と伴走します。愛業至誠、コミュニティ、循環、新しい資本主義、中小企業診断士、宅地建物取引士、資金調達、クラウドファンディング、気功施術、カウンセリング。共感、森信三、人生二度なし、二宮尊徳、積小為大

最近の記事

書籍紹介 金間大介『静かに退職する若者たち』

 本書は、現代の若者が職場を静かに去る背景を詳細に分析した一冊です。本書では、まず「いい子症候群」と呼ばれる若者たちの特性について述べられています。彼らは、大人向けのコミュニケーションのテンプレートを持ち、感じよく振る舞いつつも本音を明かさない自己防衛的な姿勢を取っているとされています。周囲と調和しながらも内心では不満を抱えているとのことです。 1. 1on1ミーティング  企業の現場で1on1ミーティングが求められる理由が詳述されています。1on1は、経営者と現場の意見が

    • Bespoke Apartments武蔵小山を内見してきました

      1. 「REVIVE」プロジェクトとは  AP STUDIOの「REVIVE」プロジェクトは、古い建物を再生し、持続可能な都市開発に貢献することを目的としています。このプロジェクトは、単に古い建物を改修するだけでなく、その潜在的な価値を引き出し、新しい用途と生活スタイルに適応させることをコンセプトにしています。  現代の建築は、経済的な収益性を重視するあまり、長期的な街づくりのビジョンが欠けることが多く、結果として使える建物が無駄に取り壊されることが少なくありません。「REV

        • 書籍紹介 板野肯三『地球人のための超植物入門』

           本書では、植物が単なる生物学的存在を超え、地球上の精神性とどのように結びついているかを深掘りしています。著者は植物学者としての専門知識を活かし、植物が持つ独自の「心」と「魂」を探求し、それが人間と地球の健康にどのように影響を与えているかを論じています。  この引用は、植物が単なる物質的存在ではなく、全てが繋がった大きな生命体の一部であることを示唆しています。植物が持つこのような深い霊的次元は、植物が地球のエネルギーとどのように調和しているかを理解するのに重要です。  植物

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          書籍紹介 酒生文弥『宗教を統合する 地上浄土をめざして』

           本書は、現代社会において宗教的な理解と調和を深めるための指針を示す著作です。異なる宗教間での理解と統合の枠組みを探り、それがいかにして地球規模の課題への解決策に寄与するかを考察しています。 1.宗教と人間心理の関係性  著者は意識の三層構造——意識、潜在意識、無意識——とこれに対応する宗教のパターン——神教、多神教、宇宙教——を詳細に解説しています。  著者のアプローチでは、これらの心理的層がどのように異なる宗教観と連動しているかを探求し、それぞれの層が人間の行動や信念

          書籍紹介 酒生文弥『宗教を統合する 地上浄土をめざして』

          書籍紹介 喰代栄一『なぜそれは起こるのか 過去に共鳴する現在 シェルドレイクの仮説をめぐって』

           本書では、生物学者ルパート・シェルドレイクの形態形成場仮説について詳細な解説をしています。シェルドレイクの理論は、生物の形態や行動が単に遺伝子によって決定されるのではなく、過去の生物やシステムとの「形の共鳴」によっても影響を受けると主張しています。  この理論は、従来の科学の枠を超えて、遺伝と環境の相互作用を再考し、心理学、社会学、さらには哲学的な問題にも焦点を当てています。 1.形態形成場仮説の深掘り  形態形成場仮説によると、すべての生物は過去の個体が持っていた情報

          書籍紹介 喰代栄一『なぜそれは起こるのか 過去に共鳴する現在 シェルドレイクの仮説をめぐって』

          書籍紹介 内田樹『コモンの再生』

           本書は、現代社会が抱える様々な問題をコモンの喪失という観点から分析し、コモンの再生こそが解決の鍵であると説いています。  コモンとは、共同体で共有・管理される資源のことを指します。具体的には、草地、森林、水路、道路などがあげられます。かつては、村落共同体などがコモンを管理することで、住民は生活に必要な資源を確保していました。  しかし、資本主義の発展と個人主義の台頭により、コモンは私有化され、囲い込まれていきました。その結果、人々は自然とのつながりを失い、地域社会の共同体性

          書籍紹介 内田樹『コモンの再生』

          地域不動産会社が主導する「家守の現代版」

          1 アパートオーナーの軌道修正  大家業を営む友人と久しぶりに会いました。この友人は16棟のアパートを所有しています。また、天然石の輸入事業も行っています。2006年頃からアパート経営を初めており、昨年は1棟を買い増したとのことでしたが、このところ、金融機関の融資姿勢に慎重さが出てきており、その変化を感じ始めているとのことです。  そこで友人は、アパートの新規取得をいったん見合わせ、自宅の最寄り駅近くで空き家を購入し、それを改修して店舗として貸し出したいと考えています。内装工

          地域不動産会社が主導する「家守の現代版」

          これまでの安心感から「次の形」の安心感に向かう参加型の組織スタイル

          1.トリチウムの海洋放出の話の中で出た安全と安心について  昨日、福島第一原発のトリチウム海洋放出について、という演題で専門家の講演を伺う機会がありました。その中で印象に残った話がありました。安全と安心の違いです。安全と安心は、しばしば密接に関連しており、本などを読んでいても、「安全安心」と通しで表記されることが多くありますし、私もそのように表記したこともあります。しかしながら、中身を丁寧に見ていくと異なる概念であることを理解しました。 2.安全について ~客観的基準と管

          これまでの安心感から「次の形」の安心感に向かう参加型の組織スタイル

          アップサイクルと地産地築:中古建物再生への新たなアプローチ

          1 アップサイクルって何?  アップサイクル(Upcycling)とは、使われなくなった製品や材料を単純にリサイクルするのではなく、元の材料よりも価値や品質が向上するように再加工する行為とのことです。古ビル再生プロジェクトに関与している中、パートナーとの会話の中で知りました。  最近、長男が小学校を卒業したのですが、年始にランドセルメーカーから、6年間使ったランドセルを再加工してペンケースやパスケースにしませんか?というDMが来ていました。これもアップサイクルなのですね。

          アップサイクルと地産地築:中古建物再生への新たなアプローチ

          生成AI活用ですぐに解ることを資格取得の勉強までして得ることの意味を探る

          1.JOBカフェとは  大学生の卒業後の進路や仕事について、OB・OGの活動を聞き考える場として、JOBカフェという企画があります。ご縁があって、母校のJOBカフェにOBとして参加させていただく機会が先月にありました。今回のJOBカフェの企画は法学部を中心とした学生に対する国家資格の紹介でした。私は、中小企業診断士の資格保有者として学生の皆さんに活動をお伝えする機会を頂きました。  今回は、行政書士、社会保険労務士、中小企業診断士の仕事紹介という企画で、学生は主に1、2年生の

          生成AI活用ですぐに解ることを資格取得の勉強までして得ることの意味を探る

          中小企業が押さえておきたい成長戦略・出口戦略の一例「TOKYO PRO Market(TPM)」への上場

          1.上場の意義や現状について  企業が上場すると、信用力や知名度が向上し、人材の獲得もそれまで以上に有利になってきます。しかし、上場に必要な条件の厳しさから、多くの経営者がその道を諦めているのも現実です。売上数億円、利益が数百万円規模の中小企業にとっては、上場は自社には関係のない話のように感じられることでしょう。 2.TOKYO PRO Market(TPM)の紹介  しかしながら、東京証券取引所が提供するTOKYO PRO Market(TPM)は、その比較的緩やかな上

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          中小企業における生成AIエフェクト

          1.はじめに  2024年2月22日の日経クロステックから「職場における⽣成AIの利用割合は⽇本が最下位、ベリタスが11カ国で調査」を紹介いたします。 対象とした1万1500人の会社員(日本:1000人)の結果を部分的に紹介します。  このような調査がある一方、生成AI、特にChatGPTが社会に与える影響というのは、単なる技術革新を超えたものだと思っています。ちょうど読んでいた日経ビジネス、日経クロステック、日経クロストレンド編『Chat GPT エフェクト 破壊の創造

          中小企業における生成AIエフェクト

          「光」を見つける旅 ~「ジョハリの窓」を通じた観光地の再発見~

          1.はじめに インバウンドはコロナ前の水準に  「訪日客1月268万人、コロナ前と同水準 中国は55%回復」と2月21日の日本経済新聞は報じました。  記事の一部を紹介します。  そして、最近の傾向について、「日本を訪れた外国人は商品を買う「モノ消費」からサービスなどを体験する「コト消費」へ消費の動向が変わってきている」ということも定着してきているようです。例えば、食品サンプルや包丁づくりが観光コンテンツになっています。  外国人観光客の増加がもたらす影響は、予期せぬ

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          セキュリティ・トークンを庶民が理解するに至るまで

          1.はじめに  セキュリティ・トークン(ST)は、デジタル化された資産がブロックチェーン技術を用いて取引される形式であり、伝統的な金融商品の概念を変革する可能性を秘めています。  今回は、改めてセキュリティトークンの定義、その背後にある法律の枠組み、市場における役割、そして投資家にとっての価値について考察していきます。また、STの投資手段としての可能性と将来性、一般に馴染むまで、についても考えてみます。 2.STの概念  STは、実質的な資産、例えば株式、債券、不動産などを

          セキュリティ・トークンを庶民が理解するに至るまで

          木造農業ハウスに「呼吸する」「共鳴する」「活かしあう」という一面が見えました

          1.はじめに:酒田市主催の「36 SAFARI」に参加してきました  山形県の酒田市の企業とのマッチングイベント「36 SAFARI」が1月12日に渋谷QWSで開催され、私も参加してきました。  酒田市を含む庄内地域は、私にとっても所縁のある土地です。私は出生地は山形県酒田市でもあり、両親ほか親せきが庄内地域で長年にわたり生活を営んでおります。  その庄内地域は、山形県の西部に位置し、日本海に面しています。また、後背地には出羽三山があり、きれいな山々が庄内平野を取り囲んでい

          木造農業ハウスに「呼吸する」「共鳴する」「活かしあう」という一面が見えました