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波羅蜜多礦石記(1)ちょこっと十一面観音について

どうってことはないのですが…

 タイトルを悩んで、適度に思い出して、適度に調べて、それなりにソレっぽいものにしてみました。


波羅蜜多とは…

 ざっくりと「修行」のことです。
 雑な説明ですが、別にココは大学・大学院などの勉強や研究をする場でも、僧侶になるための修行の場でもないので…ゆる〜く、こんな感じで把握してくれていたら、問題ありません(苦笑)。


礦石って…

 今回初めて知ったのですが、「こうせき」…つまり鉱石の意味。
ずっと大学院などで我武者羅に論文や資料を読んでいると「こうしゃく」と読むものがあったので…そうなのだとついさっきまで思ってました(笑)。
 改めて、書きながら調べるってたい大切ですね。ただし、コチラでは「こうしゃく」という呼び名を使います♪



本尊は十一面観音さまです。

 私がお邪魔している神宮寺五龍院の本尊は十一面観音さまです。
 祀られておられるのは、天龍大神さま天龍大神さま夫婦龍神(めおとりゅうじん)さま。
 今の大阪市西成区山王という場所にあり、ちょうど阿倍野区との境界線に位置している小さな小さなお社の神社です。コチラは神仏習合(しんぶつしゅうごう)…分かりやすく言うと、島国日本人には馴染み深いスタイルのことで、神さまも仏さまも拝みます的なところです。


さて十一面観音さまって…

観音菩薩さまの変化身の1つ。
「変化身」(へんげしん)というのは読んで字の如く、「変化した身」…まぁ、変身後の仮面●イダーの姿みたいな(笑)。仏さまたちには色んな逸話があるのですが、こと観音さまにおいては…原始仏教と呼ばれる時代から人気の高い仏さまみたいで、何かあっては「へんしーん!」、いつの時代も「へんしーん!」、これでもかぐらいに「へんしーん!」とする…変化身の多い仏さまです。


難しいことはジャンジャン端折って…


 実は十一面観音さまが来日されたのはだいたい奈良時代ぐらい。
 ものすご〜く深い慈悲があって、世の衆生から一切の苦しみを抜き去り、功徳を施す菩薩さまらしいです。また西遊記でお馴染みの玄奘三蔵さまが訳したとされる『十一面神咒心経』なるものがあり、そこにお姿について書かれてあるのをご紹介しますと…

<頭部正面> 阿弥陀如来の化仏(けぶつ)を頂く
<頭上>
仏面 究極的理想としての悟りの表情
菩薩面(別名:慈悲面) 穏やかな佇まいで善良な衆生に楽を施す、慈悲の表情。
瞋怒面 (読み:しんぬめん・別名:憤怒面) 眉を吊り上げ口を「へ」の字に結び、邪悪な衆生を戒めて仏道へと向かわせる、憤怒の表情。
狗牙上出面 (読み:くげじょうしゅつめん・別名:牙上出面や白牙上出面)結んだ唇の間から牙を現し、行いの浄らかな衆生を励まして仏道を勧める、讃嘆の表情。
大笑面 (読み:だいしょうめん・別名:暴悪大笑面)悪への怒りが極まるあまり、悪にまみれた衆生の悪行を大口を開けて笑い滅する、笑顔。

 まぁ、色々な表情を頭に乗せて、右手は垂下して数珠を持ち、左手には紅蓮を挿した花瓶を持つと書かれているそうです。ただほとんどの十一面観音像には数珠がなくて…ちょっと珍しいものは、奈良県の長谷寺という寺の十一面観音さまは大錫杖というものを持ってます。


最後に…観音さまの変身の数と人気の凄さ

 私は大学院でレポートの中でも「日本に伝存する最古の檀像彫刻(だんぞうちょうこく)の観音菩薩立像」「ターラーとブリクティについての外見・性的考察」などという、ちょっとだけエロティシズムな目線で観音像の両脇にいる女神たち(この両脇の女神も実は観音になっておられたりもします!)について書いてみたり。
 日本には本当にたくさんの観音さまがおられます。
 経典によっては「十六」「十七」「三十三」身の化身があると書かれ、後に書かれたであろう山のようにある仏教に紐づいた物語を読むと、「ホンマはもっとあるやぁ〜ん」と心の中で思うのですが…まぁ、それだけあるということは、人気者という証拠ですね(笑)。
 恐らく…ご利益の種類が多いし、現世利益をこれでもか!!ぐらいに出していることなどが観音さま人気に繋がったのかもしれませんね。

 ではでは、今年の夏ぐらいから「毎月20日、20時から」本尊さまである十一面観音さまと一緒に読経しましょうの会みたいなことを準備しております。
 正式に決まりましたら、また公式サイトでご紹介しますね〜。

 ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。


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​伊藤玄龍(いとうげんりゅう)
高野山大学大学院生 。(五龍結界や龍神などを研究)  最近、修行中。  トランスジェンダー (FtM )な某外資系企業会社員。実は講談師。時々、密教学を学びながら、神宮寺五龍院 に時々出没して、お掃除や整理整頓しています。好物は怪談。
​  【主な出版物】  『空海名言法話全集 空海散歩』  第6巻・第7巻・第8巻・第9巻・第10巻(筑摩書房)  ​​ふれあい文芸(令和2年・短歌数点掲載)

※神宮寺五龍院のプロフィールより抜粋

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