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やさいのたねまきと苗の水まきを年中つづけられるたのしさ


はじめに

 やさいづくりをしていたころ、玄関先の軒下で苗をそだてていた。ここは適度に陽があたり風のとおりがいい。陽あたりと水やり、そして適度な風。これがそろうとよく育つ。

この場所ならば日々何度か出入りするのでそのついでに水やりできる。何年ものあいだとぎれることなくその習慣をつづけられる。

きょうはそんな話。

やさいをつくるには

 基本的に苗を買わない。いずれも可能なかぎり種子を購入して蒔くところからはじめる。やさいをそだてるにはいい苗さえそだてられればさほどそのあとはむずかしくない。それに気づいて以来、苗をヒトにそだててもらうことはみすみすそのチャンスとたのしさをほぼうしなうと気づいた。

店にはほしい品種や数の苗がいつもあるわけではない。農業に従事する方のいる地域にもかかわらず、農協やなにかを通じてもほしいものがつねに手に入るわけではない。これに気づいて以来、国内のあらゆる種苗会社をくまなくしらべて、手に入るだけの情報をたぐりよせた。

するとけっこう中小をふくめて取り扱う業者の方がいらっしゃる。しかもその多くは農家むけに格安で収穫を得やすいものを商品としてあつかっている。

安いものほど

 ごく身近なやさいほどその種子は手頃な価格。家庭菜園や趣味の方むけの新品種は高価。それらにはみむきもせずにカタログや一覧のいちばんうしろやすみのほうに小さな文字で書かれているもの、種子の管理のいきとどいた店のかたすみの処分コーナーなどにひっそりと置いているものを中心にあつめる。

種子の管理のいい店はわりと区別できると思う。種子は遮光の袋に入っていても、直射日光のあたるところや高温になりやすい場所に長く放置すると発芽率など品質に影響が出やすい。とくに発芽しにくいにんじんの種子などはそう。種子に関しては経験から信頼のおける業者さんからいつもとりよせていた。

その土地ならでは

 やさいづくりに慣れたころにははたけで花を咲かせて種子をとるほうが圧倒的に有利な野菜もある。地やさいといわれるこの一帯で自家採種して連綿とうけつがれたもの。いずれも土地と環境によく合っていて作りやすく、病気などにも比較的強い。無理なく気ままに露地でつくれて安定した収穫を得やすい。

農業の後半はなるべく自家採種を中心に病気にそなえた。やめる間際には半分近くがそうした何年も収穫と採種をくりかえしたやさいたちだった。

種まきと水まき

 やさいの種まきはいつもワクワクする。年がら年中わたしは種まきをしていたい。そして芽が出るまでわくわくしながら水やりする。ほぼ日課の作業なのでなんら苦にならなかった。

むしろ収穫後のやさいを販売する作業のほうがしんどかった。

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