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文字どおり親の感知しないままこの齢まで温存した親知らずを抜く治療の顛末(前半戦)

ありがとうございます

(注意喚起:歯の治療の記述があります。)


はじめに

 この年齢でようやく親知らずが生えてきた。すでに4本あるうちの1本は抜歯ずみだがのこるは3本。生え方がもちぬしの性格に似てすなおでなく、ブラッシングなど管理が行きとどかず2本を虫歯にしてしまい歯科通い。

今回、予期せず結局のところ抜くはめに。きのうから10日あまりの治療のあいだは食事が摂りにくくなる。そんな抜歯のようすを記しておく。

きょうはそんな話。

以前の経験

 10年まえに親知らずがうずきはじめ、ふだん通いの歯科医院にむかった。そこで歯科医はレントゲン写真をながめつつ、「ここでは抜けない。」と、3か所の中核病院を示された。

このいずれかの歯科外科でないと難しいらしい。やむなくそのうちのひとつをわたしは指さし、紹介状を書いていただいた。どうも下あごの歯茎のそばの動脈の位置が抜くにはむずかしい場所らしい。

いたむ状態で抜歯にむかう。何枚もの誓約書に署名捺印のうえで治療がはじまった。あきらかにふだん通う医院と設備や雰囲気がちがう。最初から外科医とベテランのいかにも経験豊富とお見受けする歯科助手のかたがかたわらでかまえている。

やっぱり外科手術

 てっきり歯科のイメージで訪れたがだれがみても手術。「そんなにかからないでしょう。」と事前の説明とはあきらかにちがい、治療完了のめやすの時間をとっくにすぎるころあたりでも抜けずに、おふたりから発せられることば、つかう器具がどうもおおがかりになっていく。

遠くからもちだしてくるかのような足音や器具どうしのあたる音など、歯科治療具というよりも大工道具といったほうがよいものまでちらりと顔にかぶせられた布のすきまから見えた。のみとかなづち…?

「かたい歯ですねえ。」とのこと。こんなにかたい歯に対峙した経験はあまりないと手を休めずにおっしゃる。たしかにわたしの母親は平気で梅干しの種を歯で割ってなかみの仁をたべていた。母ゆずりなのだろう。何の因果かこの期におよんでわが身からはなれようとはしない。

意識はあるのでたずねられるたびにうなづいていた。どうやらそのままでは抜けないので、歯を割るしかないという。それにも同意。そののち歯をかちわり、骨のまわりまでようやくとどいて縫い合わせた。

今回は

 上の難渋した抜歯の記憶がある。今回通うのはひっこした近くのあるいて5分の歯科医院。むかし父が通っていた。手技のしっかりしたかたで手際がよく、しかも説明がとてもていねいで患者の意向をしっかり聞いてくださる。

どうも今回ののこりの親知らずは10年まえに1本抜いたあとにうごきはじめ、いずれもよからぬ方向へと顔をだした。10年まえの抜歯の際にいちばん奥側のブラッシングには用心せよと案内を受けていたにもかかわらず、もののみごとにのこる3本の親知らずのうち2本を虫歯にしてしまった。

これは悔いてもしかたがない。朝昼晩1日3回歯みがきを職場でも欠かさずやっていた身。歯科医の話では市販の歯ブラシではこのおかしな生えかたならば届かずどうしようもないとおっしゃる。すでに骨の一部が圧迫を受けていて、おそらく虫歯や歯周病が進行するだろうとのこと。その対策としては定期的に通って治療を受けてもらうか、抜歯するかの2択。

やむなく抜歯

 けっきょくのところ、いたんだ親知らず2本は抜くことに。2週間にわたり1本ずつ抜歯。そのうちの上あごの1本を3日まえに抜いた。じつにあっさりしたもの。10年まえの中核病院の歯科外科の治療とは麻酔すらちがった。

今回はいつ麻酔の針をさしたのか、歯がいつぬけたのかほとんど感知できなかったぐらい。10年まえはガチッとあたまのなかで風船をふくらまされるのではないかというぐらい、歯科独特のヘッドロックをあびせられたかのような麻酔の感覚だったのに。注射針も痛かった。

2度ほど触れたかと思ったとたんあっけなく歯は抜けた。見せていただいたがなんと根はみじかい。以前難渋した下の割って抜いた歯の根のながさとは大ちがい。上下のちがいもあろうが抜歯後のこの3日間、麻酔がきれたあとも痛まず、痛み止めは必要なくねむれた。出血もほとんどなかった。

おわりに

 抜歯後の夕食、翌朝はそれぞれおかゆとパンがゆにやさいジュースなど。かまずにすませた。3日後のいまはふつうの米にやわらかめのおかず。じつに楽な治療だった。さてのこるあと1本。上あごののこる歯の抜歯は2週間後。

後半戦につづく


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