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楽天イーグルス 若手スカウティングレポート2024 黒川・武藤・吉野編

こんにちは、ジンです。

今回は楽天の若手のスカウティングレポートを書いていきたいと思います。

評価方法は前投稿したnoteと同じく20-80スケール方式でやっていきたいと思います。


引用元 : https://1point02.jp

黒川史陽 2B/3B/OF 右投左打 182cm86kg

体格

現在のかなり大きくなった浅村栄斗の182cm90kgとそう変わらない体格で、かなり大柄な体格と言える。
センターラインにしてはあまり足が動くタイプではなく、2Bとして認められるには2017鈴木大地(.260 11本 52打点 OPS.748)くらいの打撃でのクオリティが求められるかもしれない。

打撃及びメカニクス

コンタクトヒッターとして滅法優秀な一方、ややレベルスイングからダウンスイング寄りの傾向があル。

また、野球インテリジェンスが高いが故に一塁ランナーがいる場合などにケースバッティングに徹してしまう傾向も強い。

極端に三振率が低いため、BB/Kなどの二軍スタッツとしては高く出る傾向にあるが、低めを捏ねているケースも多く、当てるだけのようなバッティングでゴロになってしまうことも多い。

将来のグレード:55

パワー

銀次ほどはっきりと非力と言えるようなスイングはしていないものの、どちらかというとスケール感は鈴木大地に近く、天井を見たとしても10本塁打そこそこが限界といったスケール。

角度をつける才能も今の所見せつけていないのと、先述したように”あえて強打しない”ケースが多いため、どこに強みをつけるのか考える必要があるかもしれない。

将来のグレード:45

走塁

これもまた鈴木大地と重なるのだが、ベースランニングはやや上手い傾向にあるが、盗塁をあまりしない。2019高校生時にトップクラスだった一塁到達スピードを考えても決して足は遅くないはずだが、実践に活かせている傾向が弱い。

将来のグレード:50

守備・肩

肩に関しては外野手であればそこまで弱肩と呼べるほど弱くはないが、内野で強みにできるほど強い肩でもない。内野守備は3Bなどのコーナーは破綻なく守れる。 2Bに関しては、元々ステップが踏めるタイプに比べるとレンジが狭い。渡辺佳明のクオリティに近く、楽天の場合2Bなら佳明のようにシフトで”上手く見せる”ことが可能かもしれない。外野守備はそれほど破綻なく守れるが、レンジを考えると外野専任の吉野や前田には劣る。しかし、そもそも不向きである小深田に比べると実用度としては黒川の外野の方が高いかもしれない。

トータルで鈴木大地のような守備の能力に近く、UTとして扱われる可能性も高いかもしれない。

将来のグレード:45

総合評価

現状、チーム内での”プロスペクト”であることは間違いない。
しかし、コンタクトとケースバッティングが上手いだけの器用貧乏な感じにまとまってしまう可能性も高く、これから先に似たようなスタッツであった坂倉や鈴木誠也のように殻を破れるかにスケールが大きく左右される。

フロア評価:45(ベンチ要員の代打兼ユーティリティ)
シーリング評価:60(侍ジャパンボーダーラインの.300 15本クラスのUT)

武藤敦貴 OF 左投左打 178cm 73kg

体格

身長体重が178cm73kgと、黒川に比べるとかなり細身。というか映像で見てわかるほど細身の選手である。慢性的な腰痛を持っているなど、筋力が弱いために怪我も多い。イメージで言うと茂木並の身体の貧弱さかもしれない。アジリティも一つの売りであるため、スピード感を失わないようにバルクアップしていくことが必要である。

将来のグレード:40

打撃及びメカニクス

左腕が利き腕らしいバッターで、いわゆるトップハンド主導のバッティングで天性のフライボールヒッターである。バルクからくるパワー不足を角度と重心移動の技術で補っており、トータルでゲームパワーの高いタイプである。特に重心移動の技術は横から見ると振り子打法に近く、前に突っ込むことを恐れないタイプである。

将来のグレード:60〜70

パワー

先述した通り、ゲームで発揮されるパワーは高いものの、元々の力はプロ選手としては弱い印象を受け、トータルで20本〜30本というタイプではないかもしれない。

しかし、天性のフライボールヒッタであるため、パワーが付けばバレル率が極端に高くなる可能性を秘めており、やはり怪我、俊敏性とバルクアップのバランスで将来性が左右される選手である。

将来のグレード:55〜60

走塁

純粋なスピードは楽天内でも上位に入る速さではあるが、盗塁が特別上手いわけではない。また、先述した通り身体が極端に弱いため、走塁中に不用意な怪我も目立つため、そもそもあまり無理をしないでほしいかもしれない。
純粋なスピードは速いため、1番バッターや3番バッターが向いているタイプと言える。

将来のグレード:60

守備・肩

元投手の割にあまりアームが強いというイメージではない。また、足の割にはレンジが狭く、投手から転校したてというのもあるのか、追い方が小深田の外野のような感じである。純粋なスピードでは黒川に圧勝している武藤だが、外野の技術的なうまさでいうと黒川に分があるかもしれないというレベルにはおぼつかない守備をしている。

しかし、繰り返しになってしまうが純粋なアジリティはあるため、将来的なセンターは十分考えうるレベルではある。

将来のグレード:50

総合評価

.300 15〜20本 OPS.780〜.900をセンターとして期待できる逸材と言える選手である。しかし、身体の弱さも目立つ選手であり、細かい技術的なアプローチは異なるもののどことなく外野版茂木のような印象を受ける選手である。

フィジカル面の強化ができれば長期的に活躍する選手になるので、楽天としては慎重にこの逸材を育成すべきである。

フロア評価:55(Bクラス球団のレギュラー外野手のトップ)
シーリング評価:60〜70(秋山翔吾クラス)

吉野創士 右投右打 OF 186cm 78kg

体格

186cm 78kgと公称はなっているが、もっと極端に細く見える。特に打席に立つと高校生のようなレベルで細い。伸び代に特化した体格ではあるが、現状あまりにも非力すぎる体格であるため、楽天がこの選手を一位で指名したことに驚きを隠せないのと同時に、ならもっとフィジカル強化のために二軍に投資すべきではないかと思える、そういった印象を受ける体格である。

しかし、身長は外野手として抜群に良く、フレームの伸び代といういう意味ではかなり高い。

将来のグレード:30〜60(努力次第)

打撃及びメカニクス

お世辞にも”綺麗”と呼べるフォームではないものの、非力ながら高校通算50発以上を打つのは納得できるほど”ツボ”に対するパワーの一点特化といったフォームで、飛ばせる球を投げてきさえすればどこまでも飛距離と打球速度を出せるといったスイングである。また、スイング軌道も独特で、かなりドアスイング傾向にあり、ここを直すのと同時にパワーを失われる危険性を孕んでいる。また、こんなに癖のある打撃フォームであるにも関わらず、コンタクトはそこそこにできてしまうのも吉野の面白さで、伸び方次第では師匠の坂本勇人の若手時代のような成績は可能と見れるかもしれない。

将来のグレード:45〜70(努力次第)

パワー

単純なフィジカル、バルク的なパワーで言えば球界でも最弱レベルに近いが、先述の「ツボで飛ばす技術」は超一流であり、そういう意味ではRaw Powerも高い選手である。しかし、「ゲーム内で投げられる球にどう対応(飛ばそうと)するか」ということが見えてこない選手のため、”パワー”で括ると評価するにはなかなか難しい選手である。

将来のグレード:45〜60(努力次第)

走塁

速い方ではあるが、同じ高校生外野手一位のオコエと比べると足を武器にできるレベルではない。走塁面もまだまだ課題が残る。ただ、外野を長期的に守ることを考えると、極端に遅くなることはないと見ている。

将来のグレード:55

守備・肩

CFでのUZRが極端に悪いものの、映像で見るとそこまで技術的に下手には見えない。
ただ他に将来的なCFが多いことを考えるとRF、LFがメインになるのではないだろうか。前述の黒川や武藤に比べるとナチュラルボーンな外野手らしく、落ち着いた追い方やスライディングなため、安心して見れる守備をしている。
あとはパワー増加に対するアジリティ低下の懸念 くらいか。

将来のグレード:55〜60

総合評価

ドラフト一位ではあるものの、チーム内でも「プロスペクト」と呼べるかは微妙な立ち位置かもしれない。しかし、将来的なシーリングはかなり高く、本当に上手くいけばWAR5.0以上の外野手になることは十分可能な選手で、球団と、本人の努力に全てがかかっている選手と言える。

フロア評価:30(箸にも棒にもかからず引退)
シーリング評価:60(オールスター級の走行守揃ったクリーンナップ外野手)

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