”EM"として入社してからの1年間で悩み考え、実施したこと

この記事は hacomono Advent Calendar 2023 の2日目の記事です


2023/11/1でhacomonoに転職して1年が経ちました。
今回はドメイン知識がない状態でEMとして転職した感想を書きたいと思います。

hacomonoの入社エントリーから約9ヶ月が経ちました。本当にあっという間でした。

1年経っても気持ちは入社エントリーの時と1ミリも変わっておらず改めていい会社に入れたなと毎日Happy♪です。

スキルもあり人も良いエンジニアやVP、CTOに囲まれながら
スタートアップならではの多方面かつ多数の課題に裁量を持って進められることが何よりの幸せです。
エンジニアだけではなく全社員いい人ばかりで余計なことを気にせず、持てる力のすべてをプロダクトを良くすることだけに使えています。

ただマネージャとしての転職が初めてであった事による苦労がありました。

困ったら俺に聞け

前職には13年いたのですがエンジニアからスタートしてEMになるまで、ほぼ担当プロダクトが変わらなかったためプロダクトの仕様も実装も過去の経緯も関係者も熟知しており、ほぼ全ての業務において何かあっても何をどうすべきか瞬時にイメージできました。
そのため当時は、メンバーに答えを伝えることが出来ました。
偉そうですいません。

ぼくナニモワカラナイ(泣)

それがhacomonoに転職してプロダクトの仕様も実装も業界のこともお客様のことも社内の関係者も何もわからない状態になりました。
だけどロールはEMなのです。
事前に覚悟はしていたものの急に成果を出せなくなったので無力感を感じました。転職後なのでしょうがないのですが。
ドメイン知識がなくなるとここまで無力なのかと自分のマネージメント力の無さを痛感しました。

最初はEngineering OfficeのEMとしてエンジニア採用や開発チームのオフラインイベントの企画などを行っていました。
それはそれで大変さとやりがいがありました。

その後、りゅーほさん(@rh1011_)というMr. Engineering Officeのような人の入社決定もありPOSレジプロダクトの開発チームのEMも兼務させて頂くことになりました。

当時のPOSレジ機能はhacomono内で最も新しい機能の1つで、チームメンバーの半数が入社ばかりとあって控えめに言ってもカオスな状況でした。

短期的な成果を求めて

POSレジ開発チームのEMになってからが特に大変でした。
シニアクラスとして即戦力を期待されて入社している手前、短期的な成果を挙げたいと常に思ってしまいます。
しかし、技術面でもナレッジ面でもメンバーに負けるためプロダクト開発では手も足もでません。さらにピープルマネージメントが必要なジュニアメンバーもいないためどう貢献していくか悩みました。

マネージメント10レベル

自分は迷い悩んだ時に持っている本をパラパラ読むのですが、この1年で一番目を通したのがこの本でした。
現在は絶版となっており電子書籍化もされていないため中古で購入しかできません。なんとしても電子書籍化してほしいので気になった方は電子書籍リクエストをお願いします。

マネージャーのレベルを10段階にわけて定義しており、表現が面白いです。簡単にご紹介します。

マネージメントレベル1:自無局
これは事務局のもじりですが、自分での策(計画、手段、ストーリー)が無く上から言われたことを、ただそのまま伝言しているだけのマネージャーです。
この場合の問題点は権限委譲と責任放棄を混同している点にあるとバッサリ斬っています。

(本当は10レベル全部紹介したいのですが今回の趣旨と違うため別な機会にします。)
この本の凄いところは、最初に「リーダーとして最悪の人」を定義していることです。
それは、意欲が大で能力が小の人だと。
昇格と同時に社内異動などあると張り切りすぎてこうなることが多いと補足されています。
まさに、マネージャとして転職した私と同じで耳が痛い。。。
自分が張り切る代わりにメンバーに現状の課題や対策案、不満、思っていることなどとにかく聞くことが大事だと説いています。
この本を買ったのは10年以上前ですが、その時にになってこれって傾聴とサーバントリーダーシップやん!と気付きました。

痛快なのは、このような意欲大で能力小のマネージャーが誕生した場合、
能力を見抜けず昇格させたトップに罪があると書かれていることです。
罪名は業務執行妨害だと(笑)
読んでいて思わず私の採用のオファー責任者であったCTOまこさんの顔が浮かびました。
私が意欲大、能力小のマネージャとして振る舞った場合、責任はCTOのまこさんにあるわけです(笑)

そこからは、「この人EMなのに何もしないな」って思われるかもと怯えながらも、とにかく能力小の間はチームの役に立たない意欲を出さないよう務めました。

どうやって能力を大にしていくか

いつまでも意欲を心にしまっておけるほど広い心を持ち合わせていない私は
とにかく能力を磨くべく少しでも貢献できそうなことには担当チーム外であっても絡みにいきました。
結果的に一番最初に高い貢献ができたのはシステム障害、インシデント対応だったと思います。
前職で沢山経験させて頂いたおかげです。

フルリモートのためインシデント時もSlackのハドルに集まるのですが、
最初の頃は、「関係ないのに何で来たの?」って思われているかもって居心地の悪さがありました。(実際そんなこと思うような人はいないのですが)分からないなりに情報を整理して関係者に共有していくうちに少しずつアプリケーションやインフラの全体像が理解できてきたり会社の風土に馴染めたりしました。
最悪だったのが、POSチームに貢献するための能力を磨く目的で他チームのインシデント対応しいるうちに、気づいたらPOSでもインシデントが発生しており、そちらに参加しそびれたときです。
普段貢献できない分を挽回するチャンスだったのに!と本末転倒感を感じたりしつつ徐々に開発チームの組織横断課題を担当するチームの立ち上げも任せていただき現在は、CTO室、運用保守チーム、POS開発チームの3つの組織を担当させて頂いております。
POSチームのメンバーからEMとして見られているか不安ですが(笑)

次の1年に向けて

平和なhacomonoにおいて社内でも尖ったメンバーが多く、時にはぶつかり合い重い空気が流れることがありながらも、個々が高いプロフェッショナル意識でいい感じのチームワークを発揮して定期的に素晴らしい機能を世に送り出しているPOSチームが大好きで、POSのメンバーをリスペクトしておりますが、直近はプロダクト全体の品質改善と開発チームの生産性向上に寄与することが結果的にPOSチームへの貢献にもなりそうなため
もっといいEMが入社するまでは引き続き手広くアレもコレも頑張りたいなと思っています。

最後にこの1年感じたことの雑感

  • 自分は出来るEMかもと勘違いして転職したが前職ではドメイン知識に助けられて成果を出せていたことに気づけていなかった

  • 空回りしてもしょうがないので、自分の経験スキルを活かせるところを探して担当外でも飛び込み経験を積ませて頂くしかない。

  • なんで来たの?みたいな反応はガン無視。好かれる前に好きになる!

  • (特にマネージメントは?)ナレッジ/スキル習得よりカルチャーの体現の方が大事。

  • 「前職はこうだったのに、なんでhacomonoだとXXXできないの?」みたいな発言はBad。提言はするのは必要でも言い方を200%丁寧にしよう!

  • 既存のカルチャーに何か付け足すのは自分が組織の雰囲気に馴染んだ後。味見もしないで調味料足すようなもの。

  • マネージャはメンバーに求められてこそ。業務で貢献できないならコーヒーでも差し入れるしかない。

  • 大いなる未来に向かう道からチームやメンバーが逸れた場合はネガティブなことでも言うしかない。例え嫌われても。

  • 思い悩んだ時は長い目(長い時間軸)で考えてみる。「なんかチームが上手くいかない」は短期的には辛くても「1年後に良くなってそう」な期待があるならそこまで悩むことではないのかも。むしろ「このまま頑張れば絶対良くなるよ! それまで耐えようぜ」と伝えていくべき



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