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5/17 ニュースなスペイン語 Prestación universal :一律貸付金

社会権利省(Ministerio de Derecho Social)大臣パブロ・ブスティンドゥイ(Pablo Bustinduy)は水曜日、子どもひとりにつき(por hijo)、月額100ユーロ(約1万6000円)を、全世帯に一律貸与すると発表した。

現在は生後3歳(durante sus tres primeros años de vida)までの期間としているが、最終的な目標はこの貸与金を18歳まで延長することにある(el objetivo es extender esa ayuda hasta los 18 años)。

ブスティンドゥイは

現在の人口状況について多くの議論がなされているが、中でも、女性が出産年齢を大きく遅らせ、日々、子育てに困難を抱えているのは重大だ。こうした状況に手を打つ時が来ており、幼児のための全世帯に対する貸付金は最良の手段である。なぜなら、効果的かつ、全ての家庭に適切に行き届くからである(Se debate mucho sobre la situación demográfica, el hecho de que las mujeres retrasan mucho la edad para tener hijos y las inmensas dificultades que tienen en el día a día, pues es hora de responder y la mejor manera es una prestación universal por crianza porque es más efectiva y llega mejor a todas partes)

と述べ、今回の措置が、15日の小欄(https://note.com/jidequin/n/n79da60091367)でも触れた、スペインにおける少子化(baja natalidad)対策の一環であるとした。

日本にもいろいろな児童手当があるが、例えば、こども家庭庁のホームページには、3歳未満には一律1万5000円、3人目以降は3歳児から小学生修了前には1万円、中学生には一律1万円が支給される、とある。

日本は給付型だけど16歳まで、スペインは貸与型で18歳まで。

また、日本は最大1万5000円だが、スペインは、日本円に換算すると約1万6000円ほど。

しかし、ブスティンドゥイは現在、労働大臣(ministra de Trabajo)であり、第二副首相(vicepresidenta segunda)でもあるジョランダ・ディアス(Yolanda Díaz)に対して、次期予算案(próximos Presupuestos)では、月学200ユーロ(約3万2000円)を計上(inclusión)するよう交渉を進めているところと聞くと、かなりの本気度が伺える。

国内総生産(PIB)比で、スペインはわずか1.5%しか児童(infancia)と家族(familia)に対して財源を当てておらず(destina)、これはEU平均値の2.4%を大きく下回っているという。

なお、日本は2020年度には国内総生産比で2%を達成したらしいので、まぁ、スペインよりは良く、EUより悪いという、中間に位置する。

だが、今後は、日本は子育て支援に対して、国内総生産比の4%を目指すというから、実現すれば、こちらもかなり景気が良い話。

写真はブスティンドゥイ。

ブスティンドゥイは小生には初見の苗字で、バスク州起源(de origen vasco)らしい。

出典:https://www.rtve.es/noticias/20240516/ley-familias-prestacion-universal-crianza/16105336.shtml