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1/16 ニュースなスぺイン語 Fien:フィエン

「フィエン」は女子の名前で、オランダに起源(de origen neerlandés)を持つ。

原語では「フィイン」っぽく聞こえるが、スペイン国営放送(RTVE)の天気予報では「フィエン」と発音しているので、ここでも、それにならうことにしよう。

フィエンは、この度、イベリア半島に上陸した6番目の爆弾低気圧(sexta borrasca)の呼び名として採用された。

スペイン気象台(Agencia Estatal de Metereología ;AEMET)によると、フィエンは時化(temporal marítimo)、強風(viento)、雪(nieve)、雨(precipitación)をもたらすことになりそうだ。

週末まで低温(bajas temperaturas)が続くという。

ところで、甚大な影響(de gran impacto)をもたらす低気圧には、以下に見るように、名前がついている。

これはスペイン気象台などが作っている表で、丸の色は上陸した月を示している。フィエンは今月16日に半島入りしたので、青丸だ。

真中にある色のスケールでは一番左のオレンジ色が9月、一番右の黄色が8月を示している。

男女の名前が交互につくみたいで、ずいぶん先まで埋まっている。

小生としては、こういうケースで、低気圧の名前を反時計回りで列挙していく点にちょっと違和感を覚えるが、それ以上に不思議なのが、次のような説明。

7番目の「ジェラル」が早く上陸し、特に今週の月曜日にその影響が顕著になる模様。フィエンが上陸するまでに、全国の約40の県や地域は警戒が必要(La séptima borrasca de la temporada -Gérard- se ha adelantado, notándose especialmente sus efectos este lunes, (中略)Pondrá en riesgo a unas 40 provincias de todo el país hasta la llegada de Fien)。

つまり、7番目のジェラルが6番目のフィエンを追い越して、イベリア半島に上陸してしまったということだが、だったら、先に着いたジェラルをフィエンに改名すれば良いのでは、などと素人は思うのだが、予め名前が付いてしまっているので、コトはそんなに簡単ではないのか……

ならば、今、イベリア半島に冬の季節をもたらしているのはジェラルなのか、というとそうではなくて、あくまでも、フィエン、というのが、ニュースの論調。

むむむ。ややこしや、ややこしや。

写真はここ数日の気温地図。

ところで、紫色が0度以外に使われるというのは、日本の気温地図には見られない慣習かな。

日本は、気温が下がると共に、青が濃くなる。つまり、スペインの地図の0〜4度くらいを、零下4度くらいに使う。

色が表す温度感は文化の刷り込みのひとつなんだなぁと思う。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20230115/borrasca-fien-llega-lunes-temporal-maritimo-viento-nieve-espana/2415846.shtml