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書類が読めない、甲乙ぐちゃぐちゃ。赤ちゃんイラストレーターが苦肉の策で作った「最強契約書」

先週書いたnote、イラストレーターの起業話、多くの方に読んでいただいてびっくりしました。

なんだか新しい出会いが広がったような気持ち。
ありがたいことです。

さて、イラストレーターとして起業して7年
前回の続きとしてかっこいい話をかけたらいいのだけど…


仕事こそ途切れることなく、ずっとイラストでごはんを食べてこれた私だけど(夫の公務員としての収入ありきだけどね)
穏やかで変化のない時間、というものがほとんどなかった。

トライ&エラー。エラー&エラー…エラー、トライ、エラー。。。

すぐ感情的になってしまう、失敗に落ち込みやすい、嫌なことが我慢できない赤ちゃんな私は、数々の失敗をして、その度にピエンして、嫌なことが嫌いなので、転ぶたびに改善をしてきた。
そんな歴史を振り返ってみようと思う。
今日は、契約書について。

最後の契約書画像のみ有料ですが、記事本文は全て無料です。気軽に呼んでいってね。

何がしたいのかわからない人


私が起業してメインの商品として売り出して、今もブラッシュアップして作り続けているのが「イラストルポ」
本来、雑誌の旅レポ、食レポなんかに使われることが多い手法だけど、私はこれを「オール手描きの販促チラシ」として打ち出した。

当時はA3サイズの大ボリュームでも作っていた!

似たような手描きチラシを作っている人は時々いるも、オールアナログ、文字まで手書きで、この密度で同じことを仕事にしている人はいなかった。
当時起業塾内でたくさん宣伝していただいたこともあり、開業とともに予約枠はいっぱいになった。
かなり安いモニター価格で募集したこともあり、いろんな人が来た。

元々知り合いで、応援も兼ねて頼んでくれた人
ちょうどこういうチラシが欲しかった!と心待ちにしていた人
話題性と安さに飛びついて、とりあえず申し込んできた人…

ひとりひとりにzoomやリアルでお会いして、じっくりヒアリングをしていった。仕事で描くとなると、自由に趣味で描いていた頃と違って緊張してしまい、すごくすごく時間がかかったけれど、楽しかった。

「私の頭の中覗いてるんですか!?」
「本当にお願いしてよかった!」
「泣きました」

と感動の声をいただくとともに、速攻で壁にぶち当たった。

申し込みをいただいて打ち合わせの調整連絡をするも、音信不通になった人たちは…論外として

永遠にラフのOKが出ない人たちがいた

ということ。

出しても出しても

「なんか違う気がするんです」
「もっと私のことを引き出して」
「こういうのを求めてたんじゃないんだよなー」
「私、この仕事がやりたかったわけじゃないのかも」
「自分で作ってみました!(やべー案が提出される)」

!?!?!?!?!?だった。
修正をかけるたびに言うことが違って、何度、丸一日かけて描いたものを出してもOKが出ることはなく
最終的に

「お代はいらないので、今回は制作を辞退させてほしい」

と、謝罪をしてお断りさせていただいた。
なぜか、お断りした後、熱を出して寝込んだ。

一応、個人事業主としての仕事を持っている方ではあったけど
今思えば、あれは、チラシが悪かったのではなく
お客さん自身が、自分が何をしたいのかわかっていなかったんだと思う。
私に引き出してもらって、わかってもらって
理想の自分を見たかったのかもしれないし
もっといろんな答えをもらいたかったのかもしれない。

今でこそ、お客さんにコンサルを兼ねて提案することもできるし、お受けできない仕事の判断、的確な質問による意思確認もできるようになったが

駆け出して数ヶ月のヒヨッコクリエイターには、なかなかの事件だった。

増えていく注意事項


開業して数ヶ月…その件に懲りて、私がまず取った対策は
「イラストルポを申し込める人を限定すること」
だった。

かなり長い間
「ホームページを持っていて、お仕事の内容がはっきり決まっている人」
と条件をつけていた。

起業塾などにいくと、いろんな人がいる。

ベテランの人、駆け出しの人、駆け出す前で、まだ何をするかもはっきり決まっていない人。

気持ちとしては、まだ何をするかも決まっていないけど、希望に溢れている人の話を聞いて、踏み出すお手伝いをしたい!とも思ったけれど
今の私には、その力量がないと判断した。

時を同じくして、お客さん側の連絡の遅延によって制作が頓挫したり
修正やキャンセルに関する決まりを、ふわっとしか説明していなかったせいで、永遠の修正ループや、突然のキャンセルにお金をいただけない事態なども発生しはじめた。

その度に
キャンセルポリシーを作り
連絡の〆切を作り
料金は前金制…

ホームページの注意書きが、一行、また一行と増えていった。

結局、コミュニケーションや仕事のハンドリングに自信がない間は
「契約書(同意書)」に必要事項の全てを記載し、オンラインで署名ができるサービス・クラウドサインで契約を交わすことを徹底していた。
(最近の方が、信頼関係を結んでから仕事を受けるので、ちょっと適当。。)


とは言っても、法律のことは何もわからない、書類を読むのも苦手な私…

初めて作った契約書で「甲」と「乙」がぐちゃぐちゃになり
よりによって、その最初の契約書をお渡しした相手が法学部出身で
私が作った契約書に「恐縮ですが…」と、朱書きで訂正してくださったものが返ってきた。笑

これは、ちゃんとした契約書を作るのは無理だ、作ってもらっても、正直読むのも無理だ

そんな、元公務員なのに書類作成能力底辺の私が、ググってググって苦肉の策で作った「同意書」を公開します(涙)
かなり練って作って使いやすくなっている、血と汗と涙の結晶だよ、と言うことで、同意書本体の画像だけ、有料とさせてください。

今は契約についても便利なツールがたくさん出ているみたいですが…やることは同じ。新人、これから起業したいクリエイターさんには、きっと役に立つ内容なはず。

コミュニケーション上手になれば、経験を積めば、大人ならば。そりゃわかるけど。


その前に一つ書いておきたい話があって。

私が駆け出しの頃、お客さんとのやりとりがうまくいかないことが本当にたくさんあって、その度に結構Twitterでグチっていた。

なんでこうしてくれないんだ!!
こんなことを言われて嫌だった!!

(さすがに、個人名や特定できるような情報は呟かなかったけど)
プロとして良いことではなかったとめっちゃ思う。
思うよ。
その時にね、いつもいつも、先輩クリエイターさんにエアリプ(本人に直接言わずに、でも明らかに自分に言っているな、とわかるツイートのこと)で

「ああいうのはどうかと思う」
「仕事がうまく運ばなかったのは、最終自分の責任だから、私は愚痴は言わない」

って言われてた。

ほんと正論です。あなたが正しい。
今の私だったら、しないよ。多くのことは、自分のハンドリング不足だ、と自責して、次に活かすさ。

私のつぶやきを見てモヤったんだろうと思う。
心配もしてくれたのかもしれない。
でも、本当に思ってくれるなら、直接言って欲しかった。
あなたはどうしたのか、情報がほしかった。
それか、別に仲良いわけでもないからほっといて欲しかった、、
結局、その人とはもう縁がないしさ。

って、その話を引っ張りたかったわけじゃなくて。

経験を重ねれば、コミュニケーションが上手になっていく。自分の扱い方もわかるし、準備や処理にも慣れていく。

でもさ。。
やっぱり駆け出しの頃って、何を気をつけたらいいかわからないし、出会ったお客さんの仕事は、未知でも受けたいって思うし、それによって起きるいろんなことの想像なんてつかない。
処理できないほどこじれてしまったり、喧嘩してしまったり、感情が追いつかないことだってあるよ。ちょっとのボタンのかけ違いで、ずっと意思の疎通がうまくいかない悔しさといったらない。

だから、契約書とか同意書とか。
ちゃんと用意した文書に守ってもらえばいいよ、って思う。
自分も相手も、わからないことだらけでも、紙が、言葉が、間に入って守ってくれるから。

同意書=契約書と同等の効力を持つ

お待たせしました、この先は同意書の公開です。

私は法律の専門家ではないので
この同意書が、本当に契約書として正しいものかはわからない。

しかし、クリエイターの世界で言われている「メールなどの文章のやり取りさえ残っていれば、同意とみなし、その約束が破られた場合には訴えることができる」を踏まえると、双方の約束事として使えるものだと考えます。

契約書で甲乙がぐちゃぐちゃになってギブアップし、かといって弁護士や行政書士に作成を依頼するお金もなかった私は
クリエイターの契約についてググりにググった結果

「オリジナル文面の「同意書」であっても、サインを交わすことにより、契約書と同等の効果を発揮する」

という結論に行きつきました。

で、これは、難しいことで頭がフリーズしてしまう私の常套手段であり、複雑なことも人にわかるように咀嚼できる、イラストルポライターとしての特技でもあるのですが

「自分(=小学生レベルの日本語に言い換えないと頭が回らない)に直して、極力文字数を少なく…できればA4×2ページ以内に収まるように」

こだわり抜いて、必要事項が全て記載されているのに読みやすい、オリジナル同意書を作成しました。

今頑張っている、頑張りたいと思っている
どなたかの役に立ちますよーに!

有料付録:さいきょーの契約書

画像が2枚です!それ以外の追加の文章などはありません(*^◯^*)
ポイントを朱書きしてそのまま画像として載てます。
購入してくださった方は、自分バージョンにして使ってくださいね!

※他の人への配布や、例えば有料の商材として使うことはおやめください。
それを発見された場合、しゃおりまでご連絡をお願いします!

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