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ちいさなブランドを楽しく続けるには

ちいさなノートブランド「じぶんジカン」の運営を始めて、4年半が経った。

まだまだ運営者としてはひよっこだけど、一応これを生業なりわいにできているからか、「ブランドのつくり方」について聞いていただくことが、ありがたいことに増えてきた。

「どうしたらブランドをつくれるのか」

と質問をもらった時にいつも思うのは、

「ブランドをつくるのは、誰でもできると思う
ただ、生業なりわいとして楽しく続ける・・・・・・のが難しい…!」

ということ。

つくるのは、難しくないんです。「始めました!」と宣言すれば良いだけです。

でも、楽しく続けるのは簡単ではないと感じます。

ブランド運営を楽しく続けるには、ふたつの要素があって。

【楽しく続けるには】
1)必要な生活の糧を得られていること
2)自分に無理をさせないこと

このふたつのバランスを取りながら、ブランドをじっくり育てるためにこの4年半のあいだ試行錯誤してきたことは、ひょっとしたら「これからブランドを楽しく続けたい人」の参考になるのかもしれない。

そう思って、自分がやってきたブランド運営にまつわることを、1冊の本にまとめました。

ちいさなブランドをつくる

ここでは、この本『ちいさなブランドをつくる』の前段として、どうしてわたしが個人ブランドをつくったのか、またなぜ今回本を届けることにしたのか、書き残しておこうと思います。


自分でブランドをつくろうと思った理由

実はわたしの場合、ブランドをつくるよりも先に、まず「商品をつくってみた」がスタート地点でした。

2018年に『自己分析ノート』を制作し、100部だけ発売。このノートをつくったとき、「これをブランド展開するぞ」とは考えていませんでした。

とはいえ、実はこんな想いが心の中にはありました。

「自分が楽しいと思うことで、生きていきたい」

当時のわたしは「自分は "仕事をもらう" が向いてない」と感じていました。自分で仕事をつくりたい。納得したものだけを世に出したい。すべて自分で責任を負うかわりに、自分が楽しいことだけで生きていきたい。そんなことを考えていたんです。

つまり『自己分析ノート』は、その想いをカタチにしたものでした。

そして100部発売したノートを受け取ってくださる方々がいたおかげで、わたしは「ちゃんとブランドを立てて、ノートづくりをやってみようか」と思うようになりました。


ブランド運営のここまでの軌跡

2019年1月に「じぶんジカン」という名前をつけて、ロゴもつくり、ブランドとしてスタートしてからの軌跡は、こんな感じです。

ブランド設立は2019年ですが
「自己分析ノート」が生まれた2018年も含めた推移

最初の2年ほどは、ほんのお小遣い程度の利益でした。別に本業があったので、じっくり育てられたというのもあります。

2022年1月から「じぶんジカン」専業となり、それから今まで、なんとか専業でも生活の糧を得られています。

ただわたしにとって、ブランド運営の目的は「売上を伸ばすこと」ではありません。自分が楽しいことで、誰かの日々をちょっとでも豊かにできたら。それを生業なりわいにできたなら、それで十分だと感じています。

わたしが「じぶんジカン」のことを「ちいさなブランド」と呼ぶのは、この想いが理由です。一般的なブランドのように、事業の拡大や売上の成長を目標においていないのです。

とはいえ、個人が運営するちいさなブランドにとって、生活できるだけの生業なりわいにすることも、そんなに簡単ではなかったりします。現にわたしも、最初の2年間は「どうしたら専業になれるだろう?」と頭をフル回転させていましたし、今も「この楽しい生業なりわいを続けるためには?」を常に考えています。

試行錯誤のなかで上手くいったこと、いかなかったこと、最終的に「じぶんジカン」が選んだ進み方については、『ちいさなブランドをつくる』の本にぜんぶ書きました。


ちいさなブランド運営の、ひとつの教科書として

ちいさなブランドをつくる』には、ブランドのコンセプトづくりから、商品企画、SNS運営などスタートから今までやってきたことを、なるべく順を追って記しました。

順番に書くことで、これから始める人や進み始めたばかりの人にとって「ひとつの教科書になったら良いな」と思っています。ですから今回は読み物というよりも、教科書っぽいつくりです。

ただ、教科書っぽくつくったものの、「この方法が唯一の正解だよ」とは、まったく思っていないです。

ブランド運営のやり方は、正解がひとつではありません。それに「じぶんジカン」はまだ生まれて4年半のブランドですから、ここまでの進み方が上手く機能しているのかどうかは、これから見えてくることでもあります。

それでもたくさんの方が、わたしにブランド運営について質問してくれたり、「じぶんジカンのようなブランドをつくりたい」と言ってくださったりするので、「ここまでの4年半でやってきたことも、何か活用してもらえるかもしれない」と思っています。

というか、活用してもらえるような一冊になるよう、こだわって制作しました。だいぶ具体的で実践的な本になっています。

この『ちいさなブランドをつくる』は、かなり読む人を選ぶ本です。

これまでつくってきたエッセイ集のように「たくさんの方に読んでほしい!」というものでは、ありません。

ですからもしご検討いただいている方は、下記の表をぜひ一度、ご覧ください。

[ こんな方におすすめです ]
・個人でちいさなブランドを始めたい方
・ものづくりを始めたい方 / 作家さん
・個人でサービスを提供したい方
・個人のお客様向け(B to C)のお店をつくりたい方
・Webショップの運営を始めたい方

・じぶんジカンの雰囲気が好きな方
ブランドづくりは、自分が「好きだな」「こんなブランドを目指したいな」と思うブランドを参考にするのが、一番よいと思います。ブランド運営の方法は正解がひとつではありません。この本で書かれているのはわたし達のやってきたことなので、じぶんジカンを気に入ってくれている方に、読んでいただくのがおすすめです。

※ちなみに複業 / 専業については、どちらでも活用していただける内容となっております。

こういう方には、きっと役に立つ内容になっていると思います。「じぶんジカン」の具体例もたくさん入れました。机上の空論ではなくて、実践のなかで得た経験をたっぷり詰め込んでいます。

ちなみに売上規模としては、月数万〜50万円ぐらいまでをイメージしている方向けの内容となっています(それ以上の規模は経験がないのでお伝えできないため)。

一方で、こんな方にはミスマッチになってしまうかもしれません。

[ この本をおすすめしない方 ]
・チームや組織でブランドを運営する方
・大きな事業にしたいと考えている方
・to Cのブランドではない方
(クライアントワークや to Bのお仕事には対応していません)
・実店舗のカフェやお店のみでWebで展開しない方
(インターネットで見つけてもらう方法や、SNSについてがメインのため)
・お店やブランド運営の予定がない方
(内容が教科書のような形のため、読み物として期待していただくとミスマッチが生じる可能性が高いです)

「自分はこんな状況だけど、この本の内容と合っているのだろうか…?」と迷った方は、ぜひお気軽にCONTACTよりお問い合わせください。本当は誰にでも買ってもらった方が売上は増えるのだろうけど(!)、わたしに関わってくれる方にはなるべくハッピーでいてほしい!と思っているので、率直にお答えします。


さいごに|わざわざブランド運営の手の内を明かす理由

この『ちいさなブランドをつくる』には、自分が持っているノウハウを詰め込んだことになります。

たぶん本当は、こんなふうに手の内を明かす必要なんてないし、実際そういうことをやっている人もあまり居ないなあと思います。

それなのに、なぜブランド運営のあれこれを本にまとめようと思ったのかというと、こんな想いがあるからです。

ちいさなブランドを
楽しく続ける人がたくさん居る世界は
きっと心地よい場所になる

想いを持って、ものやサービスをつくる人がいる。

その想いを受け取って、大切にする人がいる。

もの・サービスを通して想いが伝わり、それがまた新たなつながりを生み、世界を巡っていく。

ちいさなブランドは「自分の楽しいことで、誰かの日々をちょっと豊かに」という気持ちで、始めるものだと思います。つまり、ものやサービスに想いが乗る。

単なる「もの・サービスの消費」ではなく、もの・サービスを通して想いが循環する世界は、きっと心地よい場所だと思うのです。

ですから、ちいさなブランドを楽しく続けるために、わたしが伝えられることが何かあるとしたら、お届けできたら良いなと思って一冊にまとめました。

必要な人に、届きますように!


おわり


2023年7月23日(日)21:00発売です。

発売記念企画の「ちいさなブランドの作戦会議」は先着5名ゆえ、おそらく割とすぐに埋まってしまう気がしています。ご了承ください。

また、発売を記念して7月26日(水)21時にInstagramライブを配信します

配信は松岡個人のインスタアカウントにて

今後も「ちいさなブランド」にまつわる様々な企画を予定していますので、お楽しみに。



運営している「じぶんジカン」では、自分と向きあう時間をつくるノートをお届けしています。もっと心地よく自分を生きるための一歩目に、よかったらどうぞ。


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