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【読書感想】訂正可能性の哲学

2045年にはAIが人間の知能を追い抜き、政治も経営もAIにまかせた方がよりよい政策判断や資源配分ができるようになるから、多くの人間は働かなくてベーシックインカムをもらう方が、合理的だ、という話を聞いた時に、なんとなく感じていた違和感を、論理的に説明してくれた本です。

AIといっても所詮は人間が作るものなので、シンギュラリティの物語は過剰な人間信仰とも言える、という視点にはハッとさせられました。

著者が「人工知能民主主義」と呼ぶ、ビッグデータをもとにAIが意思決定することで本当に民衆が望む、民主的な政策が実現できるという楽観的なデータ至上主義に潜む危うさを明らかにしてくれます。

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