うっちゃん

38年間教職の道を歩み、定年後、小さな農家を営んでいます。まだまだ現役。教育のこと、子…

うっちゃん

38年間教職の道を歩み、定年後、小さな農家を営んでいます。まだまだ現役。教育のこと、子どもたちのこと、そしてアマチュア無線のことなどの投稿をとおして皆さんと交流を図りたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。

最近の記事

若い先生方へ(20)

 前編から少し間が開きましたが、今回は授業参観の二編目です。前回も記述しましたが、所属校や教育研修における他校での授業参観は「タダ」です。企業等の研修はお金を払ってOJTをするわけですから、たいへんだなと現職の頃から思っていました。しかし、授業参観は「観るだけに終わっている」先生方は多いのではないでしょうか。教科が違おうと校種が違おうと、自分の授業に取り入れる要素は多いと思います。流す参観に終わるか、学ぶ参観にするかの違いは大きいものです。授業達者になることは、自分の本業を高

    • 若い先生方へ(19)

       いつもお読みいただきありがとうございます。少し間が空いたのですが、今回から2編、授業参観について載せます。教師として一番力を発揮できる業務は「授業」です。その授業を改善・向上させるには、教科を超えて多くの先生方の授業を参観することから始まります。これは参考になるとか自分の授業に取り入れたいと思った技や構成は、すぐに次の授業から使ってみることです。そして工夫改善をして自分のものにすることです。しかもその参観は、なんと無料なのです。他業種の研修講座は費用がかかりますが、ただで盗

      • 若い先生方へ(18)

         いつもお読みいただきありがとうございます。今回は教師の技「授業」の 最終編です。どうぞお読みください。 18 間合い  漫才の間合い、落語の話しの間を倣いたい。先輩の間合いを盗む。  50分の授業が長く感じられるか、あっという間に終わった感がするかは、授業者の話しぶりや間によると思います。単調な話し方、説明が長い授業は 子どもにとって退屈なものであるばかりか、本時のねらいも押さえることができません。そこで私が学んだのは漫才や落語です。大阪漫才は「ボケ」と「ツッコミ」の間が短

        • 若い先生方へ(17)

           いつもお読みいただきましてありがとうございます。今回は教師の技「授業」の3編目です。どうぞお読みください。 12 筆順・チョークの色  役者なら、板書の筆順も正しくなければならない。チョークの色使いも一考したい。通常は白。強調は黄色、また赤。緑や青は色の判別が難しい子どももいるので使わないようにしたい。学級のすべての子どもの視力や色の判別の状況は知っておきたい。  チョーク製作会社のご努力で色覚に優しいチョークが多く出回っています。しかし、白・黄・赤の3本で5類の板書におけ

        若い先生方へ(20)

          若い先生方へ(16)

           今回は、教師の技「授業」の2編目です。どうぞお読みください。 6 真似るが先  立派な授業は風格がある。その姿勢を真似る。息づかい、子どもとの距離感を真似る。次に指導技術の細部を真似る。細部が見えなければ、「このときはどうすればよいか」と聞く。次に、指導案を借りて授業をしてみる。同じようにできなかったらそこが未熟な部分。そこも真似ればよい。  どこの学校にも授業達者な先生はいらっしゃいます。若い先生方はその授業を何度も参観させていただき、詳細まで分析的に観察してまねることが

          若い先生方へ(16)

          若い先生方へ(15)

           皆さん、いつもお読みいただきありがとうございます。今回から4回程度教師の技「授業」について書きます。教師の仕事の第一は授業で子どもたちを鍛えて陶冶することです。それでは、  教師というと技の世界。授業の技を磨きたい。教育者というと人の世界。 人格を磨きたい。  授業がうまくなることは、教師の一番の望みですね。たくさんの先生方の授業を参観させていただき、技をぬすむことが第一です。とくに初任の頃は、この先生に近づきたいなと思う人のスタイルをまねることから始めたらどうですか。お代

          若い先生方へ(15)

          若い先生方へ(14)

          この編で学級経営についての内容を終わります。今回もどうぞお読みください。  21 教師の立ち位置  集会や儀式のとき、教師はどこに並ぶか。子どもを見ればわかる。後ろや隅で内職をしていたら子どもの顔が見えないし、教室で追指導ができない。前に立つ者は、子どもに話すと同時に教師にも話す。実に妙味。  勤務校や校長によって違うのでしょうが、過去には集会行事や始業式・終業式のような儀式的行事のときに、並ぶように指示されたことがあります。そうでない場合は、教師は、自分の学級列の後ろにいた

          若い先生方へ(14)

          若い先生方へ(13)

           毎度お読みいただきありがとうございます。今回は学級経営の3編目です。投稿は全部で13編目です。いい具合に枝番をつければわかりやすいのでしょうが、全体構成は→若い先生方←こちらに載せています。 では、まいります。 13 掃除の躾け 掃除は遊びではない。いやでもやらせなければならないことであり、日本の文化。場を清める教育活動は日本の誇れるもの。掃除で快の気持ちになり掃除が好きになるのは一生の財産。手順を理解させ、無言で自分を磨くごとくさせるのが肝要。  床を雑巾で拭くような行為

          若い先生方へ(13)

          若い先生方へ(12)

          続けて読んでいただきありがとうございます。学級指導について降べきで続けます。 7 全体指導  整然とした規律の中に自由は生まれ、おおらかさが育つ。また、個性が発揮される。学級全体の躾をするには力量がいる。先輩の技を学びたい。間接指導で「やらねばおれぬ」雰囲気をつくる。全体には厳しく、個には優しく浪花節。組織の長は学級担任である。  間接刺激、お分かりのことだと思います。例えば身辺整理が課題のA君に 整理整頓を何度も厳しく指導するのが直接刺激とするなら、他のB君に「よく整理整頓

          若い先生方へ(12)

          若い先生方へ(11)

          今回から4回、教師の技「学級経営」について書くことにします。 学級経営の源に教室経営がある。教室経営にはセンスが必要。  このことは若いころ言われたことです。この点は小学校の先生方が中学校の先生方より一般的に長けているように思います。 1 昇降口から教室まで  昇降口から教室まで、先に行くほど美しく、教師の思いが表れるようにしたい。そこは子どもたちの思考の道であり、散歩道であり、仲良しの道である。朝は希望を胸に登校し教室に入る。夕は満ち足りて下校する。所々に目的のある置物や掲

          若い先生方へ(11)

          若い先生方へ(10)

          教員の常識について、私が若かった頃から指導を受けてきたことでメモに残したものを脈絡もなく書き綴りましたが、この編はこれで終わりです。 20 逃げては通れない  学校評価、教職員評価、授業評価から目をそむけてはならない。形式的  に行わず実をとりたい。資質向上の糧としたい。  校長としての学校評価は学校経営すべての部面において、その向上に向けて行うもので真剣に取り組んでいました。しかし、教員生活の途中から始まった教職員評価は、達成目標を考えること自体面倒で、「要するに教科指導や

          若い先生方へ(10)

          若い先生方へ(9)

           多くの方に投稿をお読みいただいて、感謝します。教育は国家百年の計と言われて久しいですが、普遍的なことは若い方々に引き継いでいってほしいと考えています。私のような老体はICTやタブレット授業は埒外で口は出せません。では、 14 先輩は宝の山  経験則を重ねた先輩は宝をたくさんもっている。すべからく倣い自分のものにしたい。  徒弟制度は昔のことでしょうが、教育の世界は経験を積んだ方の仕事の仕方、子どもの前での身の振り方や話し方をタダで盗めばよいのです。良いところを盗み、悪いとこ

          若い先生方へ(9)

          若い先生方へ(8)

           読者の皆さん、いつもお読みいただきありがとうございます。私の投稿の文体は、常態は先輩から教えていただき、メモにしていた内容で、敬体は今の私の添え文です。  それでは今回は、、、 6 花は一本でよい  廊下の一輪挿しに季節の花一輪で、空間の画竜点睛となる。教室の花瓶で子どもの感性を育てたい。  野花でもよいから学年で廊下の花を準備し、自分の教室は一輪挿しを準備しました。校長となり学校課題の解決のために地域の力をお借りしたいと、「花の日参観日」を設定し、学校運営協議会や地域の皆

          若い先生方へ(8)

          若い先生方へ(7)

           今回は、教員としての常識というか、社会人としての教員の常識について触れてみます。 Ⅲ 常識   昔は家庭で学んだ常識、今は職場で教える必要が出てきた。多様性では すまない社会人としての常識  こんなことは家庭教育で教えておいてほしいよね。そんな声は学校の中でよく聞いたものです。しかし、家で教えないことは学校で教えなければ、国家百年の計にならないのです。家で教えろよといって突き放すと、こどもは大切なことを身につけずに大人になってしまいます。さらに、家庭教育の低下と評論家になっ

          若い先生方へ(7)

          若い先生方へ(6)

           この記事の全体構成における位置づけは →若い先生方→ に載せています。ぜひご覧ください。  さて、今回は教員としての理念についての考えの後半部分です。 5 全校で取り組む  学校教育目標は教職員を対象に理念面から目標化したもので、全教職員が一致して取り組むことにより校風ができ、所属感が生まれる。また、チャレンジ目標は学校教育目標を具現化するために教職員と子どもが師弟同行で実践する目標であり、徹底を期して実践することで子どもの第二の天性が育つ。実践指導に関しては教師の力量が

          若い先生方へ(6)

          若い先生方へ(5)

          Ⅰ項目がすみましたので。つぎはⅡです。 Ⅱ 理念   教えることを生業にする教師は、崇高な理念をもって教育にあたりたい もの  これは、若い頃、教育事務所の所長さんが言われたことばです。崇高な理念、当時はわからない概念でしたが、年とともに理解できるようになりました。「国家百年の計」を担う人材というものかな。  1 「子どもが好きだから」だけではいけない  教師になった動機は「子どもが好きだから」。ほんとうにそれだけでい  いのか。教育は国の根幹事業である。私情に流されず国

          若い先生方へ(5)