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【優秀賞】14th SUWA Uncut Diamond Jewelry Coutest「デザインの背景」

2023年9月30日
第14回
SUWAアンカットダイヤモンド
ジュエリーコンテストの
結果発表がありました。

結果は【優秀賞】を受賞。
過去最多の278作品の中から、
最優秀1作品、優秀賞2作品
プレス奨励賞2作品、佳作6作品が
選出されました。

テーマは
大自然が生み出したアンカットダイヤモンドを観察し、その魅力を見出し作品に表現する。

私はかっちり整ったものが好きなので、
3種類のダイヤモンド原石から
私は最も透明度の高く、シンメトリーなテーマ石3を選択しました。

転載元:https://www.suwagem.com/jp/contest/index.html


「この石の魅力を引き立たせるデザイン」
×
「コンセプトがあってこそジュエリーは宝物」

この2軸で考えた時、
下記のアイデアが浮かびました。

--

【デザインに至るまでの思考】

「ダイヤの原石」とは、
未来に可能性を秘める人物を指すことがある。
私が今回デザインしたいのは、
"身に着ける方を輝かしい未来へと導く
パワーを持つジュエリー
"

未来を明るく照らす太陽のモチーフが頭に浮かび、
「ピラミッド型の原石の魅力を活かしつつ
太陽のモチーフをあしらって、
二面性を楽しめる指輪にしよう!」

--

そこで完成したのがこのデザイン。

実際のデザイン画(転載元:https://www.suwagem.com/jp/contest/index.html)


輝かしい光を放つためには、
 必ず影も必要である。

そんな想いを込めて、
"辛い時も前向きな時も、心の支えになる"
ジュエリーを目指してデザインしました。


【デザインのポイント】
①原石がシンメトリーなデザインなので
 他の部分も対称のデザインにする

②原石の直線さを活かし、
 形状は平打ちでカッコよく

③原石の荒々しさを生かすため
 金属は全体的に太さを出し、無機質に

④2面性のある設計にしたいので、
 ギミックをつけよう


実はジュエリーデザインコンテストに
応募したのはこれが2回目

以前はジュエリーの企業に勤めていたため
個人の名前でデザインを出すことは
ありませんでした。

独立したからこそチャレンジでき、
とてもいい経験になりました。


…そして7月、家で仕事をしていた時に
登録していない電話番号から着信。

どなたかな?と思って電話に出ると、
諏訪貿易さまから、受賞報告のお電話でした。

まだその際はデザイン画のみの審査で
いまから制作に入り、最終審査になるとのこと。

ドキドキしながら9月末を迎え
結果を聞いた時には
最優秀賞ではなかった悔しさ
とはいえ上位入賞できた嬉しさが
混じった気持ちでした。


転載元:https://www.suwagem.com/jp/contest/index.html


原石が金属から生えるように覗くデザイン。
くるりと裏返すと
太陽のモチーフとメレダイヤモンドが
現れます。



転載元:https://www.suwagem.com/jp/contest/index.html

この設計を叶えるために、
職人の横山達三様が
強度を高める種の金属の配合
(ピンクゴールド並に強度のあるプラチナ950のルテニウム5%)
にしてくださり、
また、私が全面鏡面仕上げで指示していたところ、
よりアンカットダイヤモンドが際立つ
マット仕上げに変更
してくださいました。


転載元:https://www.suwagem.com/jp/contest/index.html

このデザインはかなりシンプルで
無駄を削ぎ落としたデザインですが
このように職人の方の知見や創意工夫
技術があってこそ出来上がった
作品です。

この場をお借りして改めて深くお礼申し上げます。

また、今回のコンペティションでは、
宝飾業界に深く携わる
様々な方のコメントで改善点やご評価を賜りました。

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【審査員の方のコメント一部抜粋】
(引用元:https://www.suwagem.com/jp/contest/index.html

<長嶋 泰子 氏>
プリミティブなようでモダン。細かいところまで工夫が凝らされており、楽しいデザインです。しかし、表面処理をすべて鏡面にした点は安易だったかもしれない。ペンダントヘッドとして楽しめるなど、作者の意図にはない可能性を感じる作品です。そもそも要素が多いデザインで、検討の余地が多分にあるので、今後の仕事への足がかりにして欲しい。

<松川 覚 氏>
カチッとした八面体をカチッと使う。石から受けた印象を素直にリングとして形にしている所が良いですね。すごく単純な形になりがちなすっきりとした石を太陽のモチーフと中石を回転させて色々な面を見せてジュエリーとしての作者の思い描いたストーリーを上手く出せている所も良いと思います。ただ完成度が高いが故の可能性がが少し影を潜めてしまったのがチョット残念。

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今回のコンペティションで
”最も価値ある体験ができた”と感じるのは
第三者の方からご評価をいただけたことです。

客観的な目線でより良いデザインにするには
どうしたらいいかという具体的な指針となり、
自分の成長に繋げることができました。

いただいたフィードバックをもとに
改めて今一度デザインをブラッシュアップいたします。

ジュエリーデザインの面白さは
実はここにあり

「正解」も「終わり」もなく
・より美しく
・より機能的に
・より魅力的なジュエリーへ…
と、常に高みを目指して研究していけることが
素晴らしい仕事です。


また、同じテーマでデザインされた
他のデザイナーの方の様々なアイデアを
拝見することができ、
非常に楽しい機会となりました。


今後もこのように、
・チャレンジの機会を見逃さず
・自分の限界に甘んじず
・一手間を惜しまず
・芸術作品を作る意識で
ジュエリー制作を行っていきたいと思います。

最後に、素晴らしい機会を授けてくださった
 諏訪貿易株式会社の皆様
 横山社長
 審査員の皆様
 職人の横山様
 並びに関係者の皆様に
重ねて深く、お礼申し上げます。

【第14回Uncut Diamond Jewelry Contest】
詳細:https://www.suwagem.com/jp/contest/index.html

【実店舗のご案内】
「目の前でデザイナー大野が
世界にひとつのジュエリーをデザインします」
<MAJUE Jewelry&Arts|大阪北浜店>
〒541-0047
大阪府大阪市中央区淡路町1-4-15 RICOTTO1F

TEL:050-6866-1334
HP:https://www.majue-jewelry-arts.com/



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