詩『うしろむきのボート』

僕がいま見ているものは　いったいなんなんだろう
僕がいま乗っているものは　いったいなんなんだろう

嘘とか　幻とか　夢だとか　希望なんてもの
その　どれもすべてにあてはまらないもの

僕がいま見ているものは　いったいなんなんだろう
僕がいま聞いているのは　いったいなんなんだろう

うしろむきのボート　行き先はわからない
前向くひまもない　　無我夢中で

たどりついた先　どこかわからない
それでもぼくは　ただすすむだけ

うしろむきのボート　方角もつかめない
まっすぐじゃないけど　ただひたむきに

僕がいま見ているものは　いったいなんなんだろう
僕がいますすんでいるのは　いったいどこなんだろう

闇とか　光とか　天国とか　地獄とか
その　ぜんぶであってぜんぶじゃない　

僕がいま見ているものは　いったいなんなんだろう
僕がいまかんじているのは　いったいなんなんだろう

うしろむきのボート　行き先はわからない
どこかへつけばいい　五里霧中だけど

どこかに行けたって　こたえとは限らない
それでもぼくは　どこかへ向かう

うしろむきのボート　地図なんてない
現実もそんなもの　ただ前むけばいい

ぼくがいま見ているものは　いったいなんなんだろう
ぼくがいまないているのは　いったいなぜなんだろう

うしろむきのボート　バックしつづける
過去を見ているようで　未来を見てる

うしろむきのボート　ただこぎ続ける
つかれてもやめない　まえに行けるまでは

うしろむきのボート　ゴールなんてない
またきみと出会うまで　ぼくはまだやすめない