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心の中の小さな火種 〜世界はほしいモノにあふれてる〜

1.17を知らない世代が成人してすでに数年が過ぎ、3.11の記憶も被災地以外では遠くなりつつある。
とはいえ、今でも心の負担とならないように、震災の映像を避けている人はきっと少なくないだろう。

「これから災害時の映像が流れますのでご注意ください」
…などのテロップが画面に出るようになったのは、東日本大震災以後ではないだろうか。
たしか阪神・淡路大震災のときは注意書きもなく、あちこちから煙の上がる神戸の街をヘリから見下ろした映像がそのまま延々と流れされていた。

今はテレビ自体が大画面となり映像も鮮明で、瓦礫ばかりの街や津波の様子などは何度見てもただただ言葉を失ってしまう。技術の進歩により、災害の記録はより生々しく色褪せないものとして残されているのだ。


元日に石川県能登地方で震度7!

震災および津波により被害に遭われたすべての皆さまにお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧・復興を心よりお祈りしております。

物流などいろいろ落ち着いたら、必ず、北陸や日本海側のものを買います。募金はもちろんですが、直接 被災地に届く支援として、私にできることをします。



2024年の始まりがこのようになろうとは、一体、誰が想像できただろう。
ここしばらく冷え込みも緩く冬晴れが続き、穏やかな年末だった。
私は完全オフにしていて、いつもより夜更かししながら、深夜のNHKでこんな番組の再放送も観ていた。

『5周年アンコール 世界はほしいモノにあふれてる』

この番組はタイトルの如く、「モノ」とそれにまつわる旅やストーリーを魅力たっぷりに伝えてくれる。
MCのふたりの飾らないコメントも良くて、率直な言葉が心にすっと届いてくる。
モノを紹介しつつ、通販番組のような作り込んだ褒め言葉やわざとらしさがないのだ。


そういえば、私が最初にこの番組を観たのは2019年の産後の頃で、身も心も疲れ切った状態だった。
そのときはスリランカ産のサファイアなど宝石が特集されていて、一日の終わりを綺麗な映像で締めくくることに意外なほど満足感があった。

当時すでに情報の多くをネットから得るようになっていたけれど、テレビもそんなに捨てたものじゃないかな、なんてことを思った。

↓↓↓
5年前の動画はもう残っていないようで、こちらはまた別の「ジュエリー世界一周」
公式サイトに動画あり。


「あれがほしいな」
「お金貯めて買おうかな」
…という気持ちはとても前向きなものだ。

3.11の頃は皆それどころじゃなかった。そういう気分になっても、あまり口には出せないような雰囲気もあった。
そう、あの自粛ムードは世の中をおかしくしてしまったよね、と多くの人がもう気づいている。

何かを買いたいなと思う気持ちは、止めなくていい。

物欲は決して醜いだけのものではなく、行動を起こすためのきっかけにもなり得る。
心を明るく照らす大きな炎の、最初の小さな火種になるかもしれないものだ。


もちろん、
「まだ前向きになんてなれない」
「ほしいものなんて思いつかない」
「高価なジュエリーや宝石なんて要らない」
…そんな気持ちも否定はしない。

ただ綺麗なものや映像を見て「ふぅん、こんな色があるんだ、知らなかったな」というくらいでもいい。
知らなかったものを知って、感情に少しの変化があれば、そこから何かが始まるんじゃないかと思っている。

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